仕事終わりや悪天候で悪化する「眉間・目の奥を締め付けられる頭痛」が改善した症例

女性・20代
担当鍼灸師:東尾 静香

約5年前から、眉間から目の奥にかけて締め付けられるような頭痛を繰り返していました。

特に症状が現れやすかったのが、仕事を終えた頃と天候が悪い日でした。

仕事中は大きな問題なく過ごせていても、一日の仕事が終わる頃になると徐々に目の疲れや身体の疲労を感じ、それとともに眉間や目の奥が重く、締め付けられるように痛くなっていました。

また、雨の日や天候が崩れるタイミングでも頭痛が出やすく、ご本人も天候と頭痛の関係を感じていました。

症状が出ても仕事や日常生活ができなくなるほどではありませんでしたが、5年間にわたり同じような頭痛を繰り返していることに煩わしさを感じていました。

痛む場所や症状の特徴から、ご本人は片頭痛ではないかと考えていましたが、これまで頭痛について医療機関を受診したことはなく、詳しい診断や治療を受けたこともありませんでした。

「仕事が終わると目の奥や眉間が痛くなる」「天気が悪い日にも頭痛が出る」という状態を少しでも改善したいとのことで、当院へ来院されました。

通院頻度・回数

週1~2回 計9回

施術と経過

●初診時の所見

初診時に身体を確認すると、特に目立っていたのが、左側の胸椎1~2番付近、首の付け根から上背部にかけての強い緊張でした。

今回の頭痛には、

  • 眉間を締め付けられるように痛む
  • 目の奥にも痛みを感じる
  • 仕事終わりに起こりやすい
  • 悪天候になると症状が出やすい
  • 目の疲れも伴っている

という特徴がありました。

当院では、頭痛を引き起こしている首肩こりだけを見るのではなく、「なぜその首肩こりが生じているのか」まで身体を分析することを重視しています。

当院の頭痛に対する考え方では、首肩こりを生み出す背景を大きく、お尻(骨盤・背骨)、アゴ(顎関節)、お腹(腸)の3つに分類しています。仕事や生活習慣によって一つだけが関係する場合もあれば、複数の要因が重なっている場合もあると考えています。

今回の場合、眉間に締め付けられるような頭痛がある一方、目の奥の痛みや仕事後の眼精疲労もありました。

そのため、単純な首肩こりだけではなく、仕事による目・手腕への負担や身体全体の疲労が首から上背部の緊張につながり、その結果として眉間・目の奥に頭痛が現れている可能性を考えました。

実際に左側の胸椎1~2番付近には明確な緊張が確認できたため、この部分を身体の状態を判断する一つの指標としました。

そこで、痛みを感じている眉間や目の周囲へ直接施術するのではなく、背中・手・臀部・下肢などから首肩にかかる負担を整えていく方針としました。

● 施術後の経過

【第1回】

初回は、左側の胸椎1~2番付近にみられた強い緊張を一つの指標として、背中や手を中心に、臀部・下肢を含めて施術を行いました。

頭痛を感じている眉間や目の奥へ直接鍼をするのではなく、身体の緊張のつながりを確認しながら、首から上背部にかかる負担を減らすことを目的として施術しました。

初回施術後から頭痛の出現頻度に変化がみられました。

【第2回】

2回目の来院時には、

「頭痛が出る回数が少し減った」

とのことでした。

5年間繰り返していた症状のため、一度の施術だけで判断するのではなく、初回と同様に身体の状態を確認しながら継続して施術を行いました。

特に仕事による疲労が蓄積した際の頭痛の変化を確認しながら経過をみていきました。

【第3~5回】

施術を重ねるにつれて、仕事終わりに起こっていた頭痛の頻度が徐々に低下していきました。

以前は仕事で疲れると眉間や目の奥に頭痛を感じることが多かったものの、頭痛が出ない日も増えてきました。

また、頭痛だけでなく、仕事終わりに感じていた目の疲れや身体の疲労感にも変化がみられるようになりました。

【第6~9回】

その後も同じ考え方で施術を継続しました。

仕事による疲労や天候の変化によって一時的に身体の調子が変化することはありましたが、以前のように頭痛を繰り返す状態は徐々に減っていきました。

最終的には、眉間や目の奥の頭痛がほとんど気にならない状態となりました。

さらに、仕事終わりに感じていた目や足の疲労感も軽減しました。

計9回の施術を行い、症状が安定したため施術を終了しました。

使用したツボ(施術部位)

風門

背中にあるツボ、上背部の緊張緩和をすることで後頚部~目の疲れを改善する目的で使用しました。

列缺

手・腕から首周辺へかかる緊張との関連を考え、胸椎を整える目的で使用しました。

委中

ふくらはぎにあるツボ、長時間の仕事や同じ姿勢によって生じている下半身の緊張を整え、首や背中へかかっている負担を軽減する目的で使用しました。

二ノ臀

臀部の緊張と骨盤・背骨のバランスを整え、首肩へかかる負担を軽減する目的で使用しました。

まとめ:当院(鍼灸TAKA)の症状の分析

今回の症例で特徴的だったのは、約5年間にわたり「仕事終わり」と「悪天候」をきっかけとして、眉間から目の奥に締め付けられるような頭痛を繰り返していたことです。

当院では、頭痛を引き起こす直接的な要因の一つとして首肩こりを考えています。

しかし、単純に首肩を揉んだり鍼をしたりするだけではなく、「その首肩こりがなぜ起きているのか」まで考えることが重要だと考えています。

 

当院の頭痛の専門施術ページでは、頭痛を引き起こす首肩こりの背景を、「お尻(骨盤・背骨)」「アゴ(顎関節)」「お腹(腸)」の3つに分類し、その人の仕事内容や生活習慣などから原因を分析しています。

今回の女性では、初診時に左側の胸椎1~2番付近の強い緊張が確認されました。

さらに、仕事が終わる頃になると頭痛だけではなく目や足にも疲労を感じていたことから、一部分だけではなく、仕事による身体全体の疲労が蓄積している状態だったと考えました。

 

特に今回の「目の奥の痛み」という特徴は、当院の分類では、手や腕、目をよく使うことでアゴ・側頸部へ負担が加わり、そこから首肩こりにつながるタイプとの共通点があります。

 

そのため今回の症例では、

仕事による目・手腕を含めた身体の疲労

身体各部の緊張が蓄積

首の付け根~上背部の緊張が強くなる

眉間・目の奥を中心とした頭痛が起こる

という流れを一つの可能性として考えました。

そこで、痛みがある頭部や首だけに施術するのではなく、風門・列缺・委中・二ノ臀など、背中・手・下肢・臀部にあるツボを組み合わせて施術しました。

これは当院の症状別ページで紹介している、「首肩のこっている場所だけに鍼をするのではなく、その人の仕事内容や生活習慣、身体の特徴から首肩こりを作っている原因を探す」という考え方に基づくものです。

 

その結果、初回施術後から頭痛の頻度が低下し、施術を重ねるにつれて仕事終わりにも頭痛が起こりにくくなりました。

さらに、頭痛だけではなく目や足の疲労感も同時に軽減したことは、今回の症状が頭部だけの問題ではなく、仕事によって蓄積していた全身の緊張状態と関連していた可能性を考えるうえでも特徴的な経過でした。

今回の症例は、「眉間や目の奥が痛い」という場所だけを追いかけるのではなく、その人の仕事内容や身体の緊張の出方を確認し、首肩こりを作っている背景まで含めて施術した症例と考えています。

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