
名古屋市緑区の鍼灸院【自律神経専門】
鍼灸TAKA
〒458-0924 愛知県名古屋市緑区有松3408(名鉄本線有松駅から徒歩8分)
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朝起きられない、頭痛、吐き気、授業中の集中力低下を主訴に来院されました。
症状が現れ始めたのは、ゴールデンウィークが明けた頃です。
それまで熱心に取り組んでいた部活動を引退した時期と重なり、それを境に頭痛が起こるようになり、朝も予定通りに起きることが難しくなっていきました。
さらに、精神的なストレスを感じると吐き気も現れるようになりました。学校へ行けたとしても授業中に集中しづらく、以前のように勉強へ意識を向け続けることが難しい状態になっていました。
医療機関を受診したところ、起立性調節障害と診断され、薬を処方されました。しかし、服薬を続けても頭痛や吐き気、朝の起床困難などに十分な変化がみられなかったため、鍼治療を希望して当院へ来院されました。
今回の症例で特徴的だったのは、単にゴールデンウィーク明けに体調を崩したのではなく、それまで一生懸命続けていた部活動を引退した直後から、一気に症状が表面化したことでした。
週1~2回 計6回
●初診時の所見
初診時に身体を確認すると、特に目立っていたのが首から肩にかけての強い緊張でした。
起立性調節障害では、自律神経による血圧や血液循環の調節がうまくいかなくなることで、朝の起床困難、頭痛、めまい、倦怠感などが現れることがあります。
当院では、こうした自律神経の問題だけを見るのではなく、「なぜ自律神経や血液循環の調節に負担がかかりやすい身体になっているのか」を確認することを大切にしています。
当院の起立性調節障害に対する考え方では、その隠れた原因の一つとして首肩こりに着目しています。首肩の筋肉が硬くなることで末梢の血液循環に負担がかかり、血圧が不安定になりやすい身体環境につながる可能性があると考えているためです。
今回の患者さんの場合、それまで長期間にわたって部活動に打ち込んでいました。
練習や試合などで身体的な疲労が続くだけでなく、常に目標へ向かって頑張る生活の中で、本人が気づかないうちに身体へ緊張が蓄積していた可能性があります。
そして部活動を引退したことで、それまで張り詰めていた生活が大きく変化しました。
当院では、部活動を引退したことそのものが原因というより、それまで蓄積していた疲労や首肩の緊張が、生活環境の変化をきっかけに頭痛・吐き気・起床困難などとして表面化した可能性を考えました。
また、吐き気がみられていたことから、首肩だけではなく腹部を含めた身体全体の状態も確認しました。
当院では、腹部の張りや緊張が強くなると、胃腸が働きにくくなったり、呼吸が浅くなったりすることで、自律神経が働きにくい身体環境につながる可能性があると考えています。
そのため今回は、
首肩の緊張
↓
血液循環や血圧調節に負担がかかりやすくなる
そして、
身体・腹部の緊張
↓
胃腸が働きにくくなり、呼吸も浅くなりやすい
これらが重なることで自律神経の切り替えがうまくいかず、朝起きられない・頭痛・吐き気・集中力低下といった症状につながっている可能性を考え、施術方針を組み立てました。
● 施術後の経過
【第1回】
初回は、特に目立っていた首肩の緊張を緩め、身体全体をリラックスしやすい状態へ整えることを優先しました。
ただし、硬くなっている首や肩だけへ直接鍼をするのではなく、身体全体のつながりを確認しながら、臀部の二ノ臀、手にある合谷・手三里などのツボを使用しました。
当院では、姿勢や骨盤周囲の状態を整えることも、首肩や腹部にかかる負担を減らすうえで重要と考えています。
そのため施術前後で首肩の緊張を触診し、身体の変化を確認しながら施術を進めました。
【第2回】
2回目の来院時には、早くも変化がみられました。
初診時の頭痛と吐き気を100とすると60程度まで軽減していました。
さらに、それまで難しくなっていた朝の起床もできるようになってきました。
まだ症状は残っていたため、初回と同じ方向性で身体の緊張を整えていきました。
【第3回】
3回目には、頭痛と吐き気が初診時の40程度まで軽減しました。
さらに変化が現れたのが、学校での集中力です。
来院前は授業を受けていても集中が続かないことが悩みの一つでしたが、身体の不調が軽減するにつれて、授業中も以前より集中できるようになってきました。
症状そのものだけではなく、「朝起きられるか」「授業を受けられるか」という日常生活上の変化も確認しながら施術を継続しました。
【第4回】
4回目には、朝起きた時の頭痛と吐き気はほとんど出なくなりました。
授業中の集中力についても改善傾向が続いていました。
ここまで状態が安定してきたため、施術間隔を1週間空け、施術を受けない期間でも状態を維持できるか確認することにしました。
【第5~6回】
その後は1週間、さらに2週間と施術間隔を延ばしました。
間隔を空けても頭痛・吐き気・朝の起床状態は安定し、学校生活にも大きな問題がみられませんでした。
そのため、計6回で今回の施術を終了しました。
二ノ臀
臀部にあるツボです。今回の症例では、骨盤周囲から身体のバランスを整え、首肩に集中していた緊張を緩める目的で使用しました。
合谷
手にある代表的なツボの一つです。首コリ(特に胸鎖乳突筋や後頭下筋群)を緩和して頭部の血流改善のために使用しました。
また、上腹部の緊張緩和の目的で使用しました。
手三里
前腕にあるツボです。首コリ(特に胸鎖乳突筋や後頭下筋群)を緩和して頭部の血流改善のために使用しました。
また、上腹部の緊張緩和の目的で使用しました。
※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術
今回の症例で重要だったのは、「部活動を引退した後に症状が始まったこと」と「初診時に首肩の強い緊張が確認されたこと」です。
患者さんはゴールデンウィーク明けから頭痛や起床困難が現れましたが、その時期は、それまで熱心に続けてきた部活動を引退したタイミングと重なっていました。
何かに一生懸命取り組んでいる間は、本人が疲労をそれほど感じていなくても、身体には筋肉の緊張として負担が蓄積していることがあります。
今回も、
部活動に打ち込む生活が続く
↓
身体に疲労や緊張が蓄積する
↓
首肩の筋肉が硬くなる
↓
部活動引退によって生活や緊張状態が大きく変化する
↓
頭痛・吐き気・朝の起床困難などが表面化する
という流れがあった可能性を考えました。
起立性調節障害の詳細ページでも説明しているように、起立性調節障害では、立位になった際に下半身へ移動した血液を全身へ循環させるための血圧調節がうまくいかず、脳や身体への血流が低下することで、倦怠感、頭痛、めまいなどが起こるとされています。こうした血液循環や血圧の調節には自律神経が関係しています。
そこで当院が注目しているのが、自律神経そのものだけではなく、自律神経が働きにくくなる身体環境です。
今回の患者さんでは、その一つが首肩の緊張でした。
首肩の筋肉が強く緊張した状態が続くことで末梢の血液循環に負担がかかり、血圧が不安定になりやすい身体環境につながる可能性があると当院では考えています。
さらに、ストレスを感じると吐き気が現れていたことも重要でした。
当院では起立性調節障害において、首肩こりだけでなく、腹部の張りや緊張も重要なポイントと考えています。
腹部の緊張が強くなれば胃腸の働きが低下しやすくなり、さらに呼吸も浅くなりやすくなります。その状態が続くことで、自律神経の切り替えにも負担がかかるというのが当院の考え方です。
そのため、今回の施術でも単に「頭痛を取る」「吐き気を抑える」という考え方ではなく、症状の背景にある身体環境を整えることを重視しました。
結果として、2回目には頭痛・吐き気が100から60程度、3回目には40程度まで軽減し、それと並行して朝起きられるようになり、授業中の集中力にも変化がみられました。
4回目には朝の頭痛と吐き気がほとんど気にならなくなり、その後は施術間隔を1週間、2週間と延ばしても状態を維持できました。
この経過から今回の患者さんでは、部活動を頑張っていた時期から蓄積していた首肩を中心とする身体の緊張を整えるという施術方針が、身体の状態と合っていたと考えています。
起立性調節障害と診断された患者さんでも、身体を確認すると全員が同じ状態ではありません。
朝の腹痛が強く腹部の緊張が目立つ方、立ち眩みが強く下半身の循環に特徴がある方、そして今回のように、生活環境が大きく変わったタイミングで症状が現れ、首肩に強い緊張が残っている方もいます。
そのため鍼灸TAKAでは、起立性調節障害という診断名だけを見るのではなく、「なぜその患者さんの自律神経や血圧調節に負担がかかっているのか」を身体の状態から探すことを大切にしています。
今回の症例では、部活動引退という生活の大きな変化だけに原因を求めるのではなく、そこに至るまでに身体へ蓄積していた首肩こりや身体の緊張に着目しました。
そして、身体全体からその緊張を整えていくことで、頭痛や吐き気だけではなく、朝起きる、学校へ行く、授業に集中するという本来の学生生活を取り戻していった症例でした。
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