家族の不幸をきっかけに息苦しさ・過呼吸が出現|勉強が続けられなかったパニック障害の疑いが9回の鍼施術で改善した症例

10代女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

10代女性の受験生が、息苦しさと過呼吸を主訴に来院されました。

症状が始まったのは、来院する約3カ月前です。家族の不幸という大きな出来事があり、その頃から突然、呼吸に違和感を感じるようになりました。

特に本人が訴えていたのが、

「肺に息が入っていかないような感じがする」

という感覚でした。

常に強い息苦しさがあるわけではありませんでしたが、長時間勉強を続けていると次第に呼吸がしづらくなり、症状が強くなると過呼吸のような状態になることもありました。

受験を控えていたため、本来であれば勉強に集中したい時期です。しかし、長時間机に向かっていると息苦しくなるため、思うように勉強を続けることができませんでした。

医療機関ではパニック障害の疑いと診断されていました。

また、以前から便秘気味であるという訴えもありました。

そこで当院では、精神的なストレスだけを原因として考えるのではなく、長時間の受験勉強によって身体がどのような状態になっているのかという点にも着目しました。

通院頻度・回数

週1~2回 計9回

施術と経過

●初診時の所見

初診時に身体を確認すると、特に目立っていたのがお腹と背中の緊張でした。

今回の患者様は受験生で、日常的に長時間机に向かって勉強していました。

長時間同じ姿勢を続けていると、次第に背中が丸くなり、前かがみの姿勢になりやすくなります。当院では、このような姿勢の崩れが首肩だけではなく、腹部の緊張や呼吸にも影響すると考えています。

実際にこの患者様も、背中だけでなくお腹が硬く緊張していました。

ここが今回の息苦しさを考えるうえで重要なポイントでした。

呼吸をするときには肺だけが動いているわけではありません。横隔膜や肋骨、腹部、背中などが連動することで、身体全体を使った呼吸が行われています。

しかし、お腹や背中が強く緊張していると、肋骨や横隔膜が動きにくくなり、本人には「息を吸っても入ってこない」「深く吸えない」と感じられることがあります。

さらに、今回は便秘傾向もありました。

当院では、腹部の緊張や張りが強い状態では腸の働きにも影響しやすいと考えています。    

そのため今回の症例では、

精神的なストレスによる腹部への影響

↓

長時間の受験勉強・座り続けるせいで姿勢悪化

↓

背中や腹部の緊張

↓

肋骨・横隔膜が動きにくくなる

↓

呼吸が浅くなる

↓

「息が入らない」という感覚が強くなる

↓

不安が増してさらに身体が緊張する

という悪循環が起きている可能性を考えました。

そこで、単に「パニック障害だから不安を抑える」という考え方ではなく、まず自然に深く呼吸できる身体の状態をつくることを施術の目的としました。

● 施術内容と経過

初回は、お腹と背中の緊張を整えるため、下腿にある東洋医学のツボを使用しました。

さらに、長時間の勉強による姿勢の崩れと肩・背中の緊張を考え、姿勢改善のために骨盤周囲のツボにも鍼を行いました。

当院では、姿勢が悪くなっている場合に、首や背中だけへ直接施術するのではなく、骨盤周囲の筋緊張を整えることで身体全体の姿勢を調整するという考え方を取り入れています。

【初回】

施術後に呼吸の状態を確認すると、患者様自身から「息が吸いやすくなった」という変化が聞かれました。

お腹と背中の緊張にも変化が確認できたため、呼吸だけに意識を向けるのではなく、姿勢と体幹部の緊張を整えるという方針で継続することにしました。

【2回目以降】

2回目以降も、その日の腹部や背中の状態を確認しながら、下腿と骨盤周囲を中心に施術しました。

施術を重ねるにつれて、長時間勉強した際に感じていた息苦しさが徐々に軽くなっていきました。

以前は勉強を続けると「また息が苦しくなるのではないか」と呼吸そのものに意識が向いていましたが、症状が軽くなるにつれて、呼吸を気にせず勉強に集中できる時間も増えていきました。

過呼吸になることも減少し、最終的には息苦しさや過呼吸によって受験勉強や日常生活が妨げられることがほとんどなくなりました。

計9回の施術を行い、経過が安定したため施術を終了しました。

使用したツボ(施術部位)

上巨虚

下腿にある東洋医学のツボ、腹部の緊張や便秘傾向改善を目的に使用しました。

三陰交

下腿にある東洋医学のツボ、腹部(特に下腹部丹田)と背部の緊張改善を目的に使用しました。

臀蓋

骨盤周囲から姿勢や背中の緊張を調整する目的で使用しました。

まとめ:症状の分析

今回の症例で重要だったのは、息苦しさや過呼吸だけを見るのではなく、「なぜこの患者様は息を吸いにくい身体になっていたのか」を考えたことです。

家族の不幸という大きな精神的負担をきっかけに症状が始まっていましたが、それに加えて受験生という生活環境も見逃せませんでした。

長時間机に向かって勉強を続ければ、どうしても前かがみの姿勢になりやすくなります。

そして実際に身体を確認すると、お腹と背中に強い緊張がみられました。

背中が丸まり、お腹が圧迫されるような姿勢では、横隔膜や肋骨を大きく動かした呼吸がしづらくなります。

その状態で「息が入らない」と感じると、不安からさらに身体へ力が入り、呼吸も浅くなるという悪循環が生まれる可能性があります。

また、今回の患者様には便秘傾向もありました。

当院では、腹部の緊張や張りを単なる「お腹の硬さ」として見るのではなく、腸の働きや呼吸の状態を確認する一つの重要な指標としています。

『当院の施術内容紹介ページ』でも、腹部の緊張や張りを整えることで、腸の働きと呼吸の両方へアプローチするという施術方針を示しています。

 

そこで今回は、息苦しい場所へ直接鍼をするのではなく、下腿や骨盤周囲のツボを使って腹部・背中の緊張と姿勢を整え、自然に呼吸しやすい身体をつくることを目指しました。

初回施術後から「息が吸いやすい」という変化がみられ、その後も身体の緊張を整えていくことで、9回の施術後には息苦しさや過呼吸が受験勉強を妨げない状態まで改善しました。

 

パニック障害や不安に伴う息苦しさは、精神面だけでなく身体にもさまざまな反応として現れます。

特に、「長時間勉強すると息苦しくなる」「息を吸っても入ってこない感じがする」「便秘やお腹の張りもある」という場合には、呼吸だけを見るのではなく、姿勢や背中・腹部の緊張まで確認することが改善の糸口になることがあります。

鍼灸TAKAでは、パニック障害という診断名だけで施術方法を決めるのではなく、姿勢、首肩や背中の緊張、腹部の張り、腸の状態、呼吸の深さまで身体全体を確認し、その方に隠れている身体的な要因を探しながら施術を行っています。

ご予約・お問合せをする

ご予約は電話又はLINE

その悩みをなんとかしたい方は
今すぐお電話ください!!

LINEでのご予約・お問合せ
(24時間受付)

下のアイコンをクリックしてください。

電話でのご予約・お問合せをする
(営業時間内のみ)
 

ご予約・お問合せの方は
こちらをクリックしてください。

営業時間:9:00~20:00(土曜・祝日は18:00)
定休日:日曜

LINEでは24時間受付中です。

お問合せ・ご予約

お電話でのお問合せ・ご予約

052-621-1955

フォームでのお問合せは24時間受け付けております。お気軽にご連絡ください。

受付時間

営業日
  月 火 水 木 金 土 日
午前 ○ ○ ○ 〇 ○ ○ ✖
午後 ○ ○ ○ 〇 ○ ○ ✖
営業時間

9:00~20:00(土曜・祝日は18:00まで)
LINEでの予約、フォームでのお問合せは24時間受け付けております。

定休日

日曜