名古屋市緑区の自律神経を整える鍼灸院
鍼灸TAKA
〒458-0924 愛知県名古屋市緑区有松3408(名鉄本線有松駅から徒歩8分)
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受付時間 | 9:00~20:00(木曜・日曜を除く) |
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当院を実際に利用されたパニック障害・不安障害(息苦しさ・動悸・不安症状)でお困りだった患者さまの症例をご紹介します。
以下の一覧からタイトルをクリックすると該当の症例がご覧になれます。
(30代 女性)
(30代 女性 webデザイナイー)
(50代 女性 保育士)
(60代 女性 介護士)
(40代 女性 保育士)
(40代 女性 調理師)
(40代 女性 パート)
(40代 男性 公務員)
(30代 男性 会社員)
(30代 男性 休職中)
(20代 男性 大学生)
症例⑫:胃の膨満感・喉のつかえなどから運転や人と会うのが不安
(40代 男性 建築業)
(20代 女性 保険営業)
症例⑩:20年間で3回メニエール病を再発、パニックも起こしやすい
(50代 女性 事務職)
(40代 女性 主婦)
(40代 女性 事務職)
(50代 女性 主婦)
(460代 女性 パート(スーパー勤務))
(40歳代 女性 保育士)
(40歳代 女性 主婦)
症例③:うつ病から始まった不安症状
(60歳代 男性 無職)
(50歳代 男性 営業職)
(30歳代 男性 営業職)
この方は、車の運転中に不快なゾワゾワ感に襲われることを主訴に来院されました。特に運転を始めてから5分ほど経過すると、両耳が圧迫されるような感覚とともに、胸のあたりに落ち着かない感覚が現れ、体がふわふわするような軽いめまいも生じるとのことでした。
また、昔から天候によって頭痛が出る体質で、特に雨の前や気圧が下がるタイミングでは頭が重く感じられることが頻繁にあったそうです。さらに、イベント前後の疲労が強い時や、長時間歩行した際にもふらつきやめまいを訴えることが多く、体調の変化が日常に大きく影響している状態でした。
こうした症状が重なることで、「まためまいが起こるのではないか」という予期不安が強まり、それがさらにパニック発作の引き金となる悪循環に陥っていました。
特にお子さんの学校への送迎時には、自身の体調が不安定なことから強いストレスを感じており、「もし運転中に発作が起きたらどうしようと不安な毎日を過ごしていました。
心療内科では「パニック障害」と診断され、薬の処方も受けていましたが、症状の根本的な解決には至っていませんでした。また、耳鼻科では聴力や三半規管には異常が見られず、めまいの原因は不明との診断を受けていました。
病院では改善できないまま月日が流れていることに耐え切れず当院を来院されました。
週2回 計16回の施術を実施。
施術の経過を見ながら、途中で1週間に1回~2週間に1回のペースに変更。
●初診時の体の状態
初診時の触診では、特に腰、ふくらはぎ、お腹周りの筋肉に強い緊張が見られました。骨盤を中心とした下半身のアンバランスでふらつきめまいが起きていること、お腹の緊張から呼吸が浅くなりパニックや不安に繋がっていると分析した。
● 施術の経過
初回施術後、めまいと頭痛の頻度・強さともに低下したと報告がありました。
2〜4回目、施術を重ねるごとにめまい・頭痛・耳のつまり感の頻度が低下しました。
5回目の施術後あたりから、「車に乗っても不快感が出る頻度が減ってきた」とのお声をいただくようになりました。
さらに施術を進めていく中で、頭痛やめまいの頻度も徐々に減少。特に施術から10回目を過ぎた頃には、「短時間の運転であれば不安なくできるようになった」「子どもの送り迎えも問題なくできた」といった報告がありました。
パニック障害による予期不安も、症状の軽減とともに次第に薄れていき、車内での発作も起こらなくなりました。とはいえ、疲労が強く出たタイミングでは一時的にめまいや不快感が再燃することもありましたが、その都度に施術で症状が改善し、さらに睡眠の質も高まっていったことから後半は再燃はしなかった。
最終的に16回の施術を終えた時点では、車での不安感はほぼ消失し、日常生活に支障をきたすようなめまいや頭痛は起きなくなりました。
呼吸に関わる横隔膜の動きと、下半身のバランスの改善をする施術方針を立てました。
具体的には、以下のツボに鍼を行いました:
築賓・飛揚:胸鎖乳突筋の緊張を腓腹筋(ふくらはぎ表層筋)から緩める
委中:首肩の深部の緊張をヒラメ筋肉(ふくらはぎ深層筋)ら緩める
曲泉:みぞおちのの緊張を内転筋から緩める
曲沢:心肺部の緊張を肘内側のツボから緩める
目窓:目の周りの筋緊張を頭のツボから緩める
この方は、車の運転中に突然襲ってくる「ゾワゾワ感」、両耳の圧迫感、胸のあたりに落ち着かない感覚が広がり、体がふわふわと浮くような軽いめまいも伴うとのことでした。
もともと天候の変化に敏感で、雨の前や気圧が下がるタイミングには頭痛を感じることが多く、さらにイベント後の疲労時や長時間の歩行後にもふらつきやめまいを訴えることが頻繁にありました。
検査と問診から、上記の症状には共通の原因があると考えました。
それは、耳のすぐ近くにある「胸鎖乳突筋」という首の筋肉の過緊張です。この筋肉の緊張が、耳や頭部への血流を悪くし、さまざまな不快症状を引き起こしていたと分析しました。
さらに、この筋肉の緊張を引き起こしていたのは、ふくらはぎを中心とした下半身のアンバランスでした。
実際に施術ではふくらはぎのツボを使うことで、耳の違和感や頭痛、ふらつきが次第に軽減していきました。
また、初期は疲労が重なると一時的に症状が戻ることもありましたが、継続して施術を行う中で体調は徐々に安定し、再発の頻度も減っていきました。特に改善の鍵となったのは、睡眠の質が向上したことです。
当初は睡眠が浅く疲れが抜けにくい状態でしたが、これは下腹部の血流の悪さから腸内環境が乱れ、セロトニンやメラトニンといった睡眠ホルモンが不足していたことが一因と考えられました。
そのため、ゾワゾワ感を和らげるために行った横隔膜へのアプローチ(深い呼吸を促す施術)は、結果的に下腹部の血流改善にもつながりました。
なぜなら横隔膜と骨盤底筋は連動して働くため、その近くにある腸にも良い影響が及び、睡眠状態の改善を後押ししたのです。
このように、身体の連動関係を整えることで不安感や予期不安が大きく軽減し、今では安心して運転や外出ができるようになりました。
今回ご紹介するのは、「息苦しさ」「不眠」「夜間頻尿」「首の痛み」を主訴に来院された60代の女性のケースです。
息苦しさは約4年前、新型コロナウイルスに感染した直後から始まりました。感染後の後遺症のような形で、呼吸が浅く、胸がつかえるような感覚が慢性的に続くようになったといいます。不眠と夜間頻尿はそれから1年ほど後に始まり、現在まで約3年間続いています。特に夜間は、尿意によって2~3回は目が覚めてしまい、その後なかなか寝つけず睡眠の質が著しく低下している状態でした。
さらに2年前からは、仰向けになると喉の奥がかゆく感じたり、痰が絡んだりする症状も加わりました。首の痛みは7~8年前からあり、特に右を向いた時に強い痛みが走ります。日常動作でも首の動きに制限がかかり、就寝時の姿勢にも影響を及ぼしていました。
これらの症状について医療機関では、気管支喘息や上咽頭炎の可能性があると指摘され、投薬も受けていましたが、根本的な改善には至らず、東洋医学的なアプローチを求めて当院を訪れました。
週2回 計8回の施術を実施。
施術の経過を見ながら、途中で1週間に1回~2週間に1回のペースに変更。
●初診時の体の状態
触診では、軽度の側弯が見られ、特に背中から肩甲骨周囲にかけての筋緊張が顕著でした。さらに、臀部や下腹部にも強い緊張がみられ、首肩〜頭が熱く逆に下半身が冷えている『のぼせ状態』が確認されました。
また、問診の際には「頭がのぼせるように熱くなる」という訴えもあり、自覚症状としてのぼせがみられました。
● 施術の経過
初回の施術直後には大きな変化は感じられませんでしたが、呼吸のしやすさがわずかに改善されたという報告がありました。
2回目以降も同じ方針で施術を継続したところ、回を重ねるごとに症状に改善が見られました。
特に顕著だったのは、仰向け時の喉の違和感や息苦しさの軽減です。これにより、夜間の寝つきが改善し、目が覚める回数も減少。睡眠の質が徐々に向上していきました。
また、右首の痛みについても、可動域が改善し、痛みのせいで就寝に影響を与えることは無くなりました。
最終的に、8回の施術を終えた時点で、息苦しさと不眠、夜間頻尿、首の痛みの全てにおいて大幅な改善が確認されました。施術期間中に症状の悪化や新たな問題は現れず、安定した経過をたどりました。
呼吸に関わる横隔膜の動きと、下半身の血流改善からのぼせ状態の改善をする施術方針を立てました。
具体的には、以下のツボに鍼を行いました:
・二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒下半身の血流改善(のぼせに対して)
• 三陰交:横隔膜と下腹部の緊張を緩める働き(呼吸に対して)
• 六稜:肩甲骨~頚椎の改善
• 七稜:肩甲骨~頚椎の改善
息苦しさ、不眠、夜間頻尿、首の痛みといった症状は一見バラバラに見えますが、東洋医学的に見ると「呼吸筋の緊張」や「下腹部の冷え・滞り」など、共通した身体の根本原因が存在していることが多くあります。体質的に『のぼせ状態』になったことが全ての症状に繋がっていると考えられた。
実際に、こののぼせ状態を改善するため背中から下腹部にかけての緊張を緩めることで下半身の血流を改善して呼吸がしやすくなる施術を継続することで、呼吸ぐ楽にできて、頻尿が改善して深く眠れるという多面的な症状が同時に改善していきました。
このことから、別々の症状であっても体を細かく触れて観察するとシンプルな解決策げ出てきます。
西洋医学では今回の症状は呼吸器科・泌尿器科・心療内科など複数の病院をまたがって受診することになり、その病院同士の連携は困難になることから治療が難航してしまう場合があります。
一方、東洋医学である鍼治療の立場では別々の症状の根本原因を考えることから西洋医学ではわからなかった解決策を導き出すことができます。
5年前の秋から冬にかけて、突然残尿感と頻尿といった排尿トラブルに悩まされるようになりました。それと同時期に、お子さんの学校のことで心配事が重なり、日々の生活の中で背中がゾクゾクするような寒気を感じるようになり、夜もなかなか寝つけず、眠れても途中で目が覚めてしまうといった不眠症状が出るようになっていきました。
さらに決定的だったのが、ある日、高速道路を運転していた際に突如として強烈な動悸と息苦しさ、手足のしびれに襲われ、そのままパニック発作を起こし、救急搬送された経験です。この出来事をきっかけに「また同じことが起きるのでは」という予期不安が強くなり、それ以降、運転だけでなく外出そのものにも不安を感じるようになってしまいました。
病院では「過活動膀胱」と診断され、抗不安薬や抗うつ剤などの処方を受けて服用していましたが、なかなか思うような効果は得られず、精神的にも肉体的にも不調が長引く中で、当院を受診されました。
週2回 計18回の施術を実施。
施術の経過を見ながら、途中で1週間に1回~2週間に1回のペースに変更。
●初診時の体の状態
身体を診させていただいたところ、特に臀部(お尻まわり)・背中・下腹部にかけて強い筋肉の緊張が見られ、これが身体全体の緊張感や呼吸の浅さにつながっているようでした。
また、下肢(とくに膝の内側や足首周辺)にも反応の強い経絡上のポイントがあり、これが腹部の緊張と関係していると考えれた。
● 施術の経過
初回の施術後、すぐに「呼吸が楽になった」と実感されたご様子で、施術が身体に合っていると感じられたようでした。
2~3回目あたりから徐々に息苦しさが軽減し、短時間の外出や、近所への運転であれば問題なくできるようになっていきました。
6~8回目の施術では、長年行けなかった旅行にも挑戦できるほどに回復され、ご自身の中でも「また元に戻るかもしれない」という不安よりも、「大丈夫かもしれない」という感覚が芽生えはじめたと話してくださいました。
順調に改善していたところ、一時的に仕事のストレスが急増して胸やけ・胃の不快感が現れた時期もありましたが、施術内容を微調整しながら対応。その結果治療回数が想定より多くなってしまいました。
トータルで18回の施術を行った結果、排尿の悩みは日常生活に支障のない程度まで軽減し、夜も以前よりは眠れるようになったとのこと。現在では運転や外出に対する不安もほとんど感じなくなったと話されています。
腹部の緊張を緩め呼吸を深く楽にすることを目的に、以下のようなツボを使って鍼を行いました。
• 曲泉:恥骨筋など下腹部の緊張を緩める働き
• 陰谷:恥骨筋など下腹部の緊張を緩める働き
• 三陰交:横隔膜と下腹部の緊張を緩める働き
• 胞肓:梨状筋の緊張緩和⇒姿勢の調整+横隔膜の調整
これらは呼吸の改善から自律神経の調整だけでなく、膀胱や腎臓系の機能を整える経絡にも関係するため、排尿の悩みにもアプローチできるポイントです。
今回のケースは、自律神経の不調に伴う心身両面の問題――頻尿・残尿感、不眠、息苦しさ、パニック発作、予期不安――が複合的に絡み合った状態でした。特に「高速道路でのパニック発作」のような強いトラウマ体験があると、その後の日常行動にも大きな制限が生まれてしまいます。
このような症状に対し、鍼灸施術では身体からのアプローチを重視します。自律神経の調整を目的に、特に腹部や臀部といった緊張の強い部位を緩めることで、呼吸が深くなり交感神経の過剰な働きを抑え、副交感神経のスイッチを入れやすい状態をつくっていきます。
この方の場合も、鍼を通じて「呼吸が深くなった」「身体が楽になった」といった感覚の変化が、自信や安心感につながり、精神的な不安の軽減にも貢献したと考えられます。
頻尿や過活動膀胱などの症状は、泌尿器科的なアプローチが中心になりがちですが、自律神経の影響が大きいケースでは、鍼灸による身体からのアプローチが効果的です。特に、下腹部の緊張を緩めることで物理的な膀胱への圧迫感を軽減できます。
加えて精神的な不安やストレスが症状を悪化させている場合には、呼吸を深くするアプローチが有効です。
しかし、どれだけ順調に治療を続けても外的なストレスが一過的に増加すると鍼治療を続けていても症状が再燃したり新たな症状が出てしまいます。
鍼治療や本人の努力でも改善できない仕事や家庭でのストレスの一時的増加は時間が解決してくれます。一担当者としてはそのストレスに寄り添いながら改善の道を諦めないよう辛抱強くサポートすることが大事だと学びになりました。
患者は5年前に良性発作性頭位めまい症(BPPV)を発症し、一時的に症状は落ち着いていた。しかし、1ヶ月前に体操をした際にめまいが悪化し、それ以降、常にふわふわとした浮動感のあるめまいを感じるようになった。
めまいが続くことで不安感が増し、全身に熱を感じたり、汗をかきやすくなるなどの症状も現れるようになった。特に、外出時や日常生活でめまいを意識すると不安が強くなり、行動を制限するようになった。
病院でCTやMRI検査を受けたが、異常は認められなかったため、ほかにできることはないかと考え、当院を受診した。
週2回 計9回の施術を実施。
施術の経過を見ながら、途中で1週間に1回~2週間に1回のペースに変更。
●初診時の体の状態
触診を行うと、腰部と下腹部の筋緊張が顕著であり、特に右腰部に圧痛がみられた。また、下腹部には張りがあり、全身の緊張が強く、のぼせ状態(自律神経の乱れ)が影響していることが考えられた。
● 施術の経過
1回目の施術後
施術後、めまいの程度が軽減し、患者自身も「少し体が楽になった」と感じた。また、夜の睡眠が深くなり、寝つきが改善したと報告があった。
2~4回目の施術
同様の施術を継続。施術を重ねるごとに、体の動きによるめまいの頻度が減少し、不安感も徐々に和らいでいった。
5回目の施術
患者から「以前ほどめまいを意識しなくなり、外出時の不安も少なくなった」との報告があった。
6~8回目の施術
施術を続けることで、めまいの頻度がさらに減少。患者も「まだ多少の不安はあるが、以前ほど過度に意識しなくなった」と話し、日常生活に支障のないレベルまで回復した。
9回目の施術
めまいは一切なくなり、不安感も日常から感じなくなった。
今回のケースでは、腰部と下腹部の緊張を緩和し、呼吸を深くして自律神経のバランスを整えることで、のぼせ状態を改善しめまいと不安感の軽減を目指すこととした。
使用したツボは以下の通り。
• 腰海 … 腰の緊張を緩める
• 三陰交 … 下腹部の緊張緩和及び自律神経の調節
• 陰陵泉 … 下腹部の緊張緩和及び自律神経の調節
• 合谷… 胸鎖乳突筋の緊張緩和・上腹部の緊張緩和
本症例では、めまいに伴う不安障害に対し、腰部および下腹部の緊張を緩和する施術を行った結果、症状の改善が見られた
特に、腹部の緊張を緩和し呼吸を深くして自律神経のバランスを整える施術が、めまいと不安感の軽減に有効である可能性が示唆された。
めまいと不安は密接に関連しており、その相互作用を考慮した治療が重要である。鍼施術による自律神経の調整が、患者のQOL向上に貢献できる可能性を示す症例となった。
「息苦しさ」と「動悸」、そして「背中の凝り」を主訴として来院されました。初めは約1ヶ月前にお腹の張り感を感じたことから始まり、その後、自然と呼吸のしづらさが出てくるようになったといいます。現在ではお腹の不快感は軽減しているものの、息苦しさは常にあり、特に食後に体を動かすと動悸が起きるとのことでした。
また、呼吸が苦しいときに特に気になるのが、右背部のコリ感。深く息を吸おうとすると背中の奥がつかえるような感じがあり、普段から胸を広げづらいという感覚を持っていました。
さらに、右手の中指と薬指(第3・4指)に軽いしびれ感もあり、背部の緊張と合わせて神経的な影響も疑われました。本人も日常生活の中で、深呼吸をするたびに息苦しさを意識してしまい、「常に呼吸を気にしている状態」にストレスを感じていると話していました。
医療機関での検査や診断はまだ受けておらず、不安な気持ちを抱えながらのご来院となりました。
週2回 計8回の施術を実施。
施術の経過を見ながら、途中で1週間に1回~2週間に1回のペースに変更。
●初診時の体の状態
触診では、右肩甲骨周囲の筋肉の緊張、特に小胸筋の硬さが目立ちました。これは、肩を前に引っ張るような姿勢を長時間続けている方に多く見られる筋肉の緊張であり、胸郭の可動性を制限する原因にもなります。
このような状態では、胸を開く動きや深い呼吸がしづらくなるため、呼吸の浅さや息苦しさ、さらには交感神経の過緊張による動悸にもつながる可能性があります。
● 2回目以降経過
初回施術の後、患者は「2〜3日ほどかなり楽に呼吸できた」と話しており、施術の効果がはっきりと実感できた様子でした。2回目以降も同様の方針で施術を継続し、回数を重ねるごとに息苦しさや動悸が出る頻度は明らかに減少していきました。
特に食後に感じていた動悸が軽減し、外出時も以前ほど不安を感じなくなったとの報告もあり、全体として日常生活の質が改善していきました。
最終的に計8回の施術を経て、症状はほぼ消失し、手のしびれも気にならなくなったとのことでした。
施術では、主に胸郭の緊張緩和と自律神経の調整、さらに背部~腕の神経の流れの改善を目的に、以下の経穴(ツボ)を使用しました:
• 築賓・飛揚:背部胸郭の緊張を下半身から緩める
• 開魄・孔最:肺経・呼吸器系への働きかけ
• 手三里・足三里:消化器・自律神経の調整
• 陽陵泉:過敏となった神経の調整
本症例は、背中の深部の筋緊張によって引き起こされた呼吸のしづらさや動悸が、鍼灸施術によって大きく改善した一例です。特に、小胸筋や肩甲骨まわりの緊張を鍼でゆるめ、胸郭の可動性を高めることが、呼吸器系の症状改善に寄与したと考えられます。
また、築賓・飛揚などの下半身のツボを使って上半身の緊張を引き下げるというアプローチも効果的でした。しびれについても、神経の通り道に関わる筋肉や経絡を整えることで自然に消えていきました。
今後は、再発を防ぐためにも、定期的な身体のメンテナンスとストレスマネジメントが必要と考えられます。
また、本人も「鍼の後は本当に呼吸がしやすくなる」と話しており、呼吸と自律神経の関係に気づくきっかけになったことも重要な成果の一つといえます。
主訴として 不安感、緊張、耳のつまり、胃腸の不調、体のだるさ を訴えて来院されました。
症状が現れたのは 3年前 で、心療内科を受診したことをきっかけに始まりました。
その後、 仕事場や車の中、さらには自宅にいても緊張を感じる ようになり、症状が慢性化。
特に 調理の仕事で長時間立ちっぱなしのときや、大きな道路での運転中に強い緊張を感じる ことが多く、最近では 仕事場や運転時には常に緊張状態 にあるとのことでした。
日常生活にも影響が出ており、 仕事に行く際には必ず薬を服用しなければならない状況 になっていました。また、「 息が吸えない感じがする 」という症状もあり、身体的な違和感に対する強いストレスを抱えていました。
加えて、胃腸の不調として 食後の胃の重さ、消化不良、便秘や下痢の繰り返し などの症状も見られました。
患者様は 精神的なストレスが身体的な症状として現れ、それがさらに不安や緊張を助長する悪循環に陥っている と感じており、鍼治療による改善を強く望んでいました。
週2回 計17回の施術を実施。
施術の経過を見ながら、途中で1週間に1回~2週間に1回のペースに変更。
●初診時
初回の来院時、詳しい問診と触診を実施した結果、以下の所見が確認されました。
• 腰方形筋の強い硬さ(特に右側)
• 下腹部の緊張と圧痛
• 首・肩のこわばりと張り感
• 腹部の冷え
患者様の症状は 自律神経の乱れ が関与していると考えられました。不安感や緊張によって 交感神経が過剰に働き、筋肉の緊張が高まり、それが胃腸の機能低下や呼吸の違和感につながっている 可能性がありました。
そこで、施術の方針として 「自律神経の調整」「胃腸機能の改善」「全身の緊張の緩和」 を中心に行うこととしました。
以下のツボに鍼をすることにより、「自律神経の調整」「胃腸機能の改善」「全身の緊張の緩和」 を図った。
• 腰海(ようかい) … 腰の緊張をほぐし、全身の血流を改善
• 三陰交(さんいんこう) … 胃腸の働きを整え、消化機能をサポート
• 陰陵泉(いんりょうせん) … 水分代謝を促し、胃腸の調子を安定させる
• 合谷(ごうこく) … 自律神経を調整し、精神的な緊張を緩和
• 手三里(てさんり) … 胃腸の働きを助け、ストレスを軽減
• 殿蓋(でんがい) … 下半身の血流を促進し、全身の緊張を和らげる
本症例では、鍼治療を通じて不安感や緊張の軽減が見られ、特に胃腸の不調が安定した ことが確認されました。
特に、以下の点が改善のポイントとなりました。
1. 自律神経の調整 による精神的な緊張の緩和
2. 胃腸機能の改善 による消化不良や腹部の違和感の軽減
3. 首・肩・腰の緊張緩和 による全身のリラックス
鍼治療を続けることで、患者様の 日常生活におけるストレスが減少し、仕事や運転の際の緊張も軽減 されました。
今後も定期的な施術を行い、再発を防ぐことが重要です。特に、呼吸法やストレッチを取り入れることで、さらなる安定が期待できます。
本症例は、鍼治療が不安障害やそれに伴う身体症状に有効である可能性を示唆するケースとなりました。
2018年に1年間不安障害や難聴などで自由な活動が制限されていた。4年かけて少しずつ良くなっていたが、夜の運転、友人との食事、外泊などができないことが続いていた。
また、ジャンクなものを食べると下痢になってしまう。右耳の耳鳴りもある。
このままでは自分の生活も家族の生活もまともに送れなくなってしまうため、なんとかして改善したい想いで当院に来院した
週2回 6回、週1回 4回、2週間 2回
●初診時
背中や首すじの緊張が強く、それに対応したお腹の緊張もあったため、それらを緩和するため施術を行った。
●2~3回目
夫の帰りがイレギュラーであり不安になりやすい環境だった
●4~5回目
睡眠が以前より改善した
●6回目
予期不安がなかった
●7回目
通院始より元気な日が増えている。
外出への不安も減っている。
耳鳴りも減少
週1回の通院とした。
●8回目
息子の野球関係者とのトラブルでストレス増加
息苦しさが目立った
●9回目
息子の野球の送迎に不安なく行けた
●10回目
日々の体調も良く、日常は不安なく過ごせている。
ただ、今度行く外泊に緊張している。
2週間に1回の通院とした。
●11回目
呑み会や内容を気にせず食事ができるようになり、外泊も可能となった。
ジャンクなものを食べたがお腹も崩さなかった。
●12回目
当初の症状(不安と耳鳴り)は日常生活から消えて安定している。
治療終了とした。
以下のツボに鍼をすることにより、お腹と背中の筋緊張を緩和して腸内環境を改善すると共に、呼吸が深くなり精神安定を図った。
二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒姿勢の調整+背中(脊柱起立筋)の緊張緩和
足三里:腸の改善・耳鳴りの改善
陰陵泉:下腹部の血流改善・腹式呼吸促進
陽陵泉:下腹部の血流改善・腹式呼吸促進
合谷・手三里:鎖骨下の筋緊張改善⇒呼吸筋の緊張緩和
お腹の筋緊張が強い人は時として、下痢や便秘に悩むだけでなく不安症状にも悩んでいる人が多い。
今回の症例でも、ジャンクなものを食べると下痢をすること、不安障害であったことが重なった。
検査でもお腹が固いことがいつも目立っていたことから、そのことの改善に鍼治療を続けてきた。
結果として、すべての症状が改善に向かった。
5~6年前に夜勤と残業が1~2年続いており吐き気を頻発し、ついにはうつ病となった。
1年間治療して吐き気も含め良くなった。
昨年夏から再び吐気が続き、人込みに行けなくなり、予期不安から気分が悪くなる。
メンタルクリニックで抗うつ薬と胃薬を処方受けているが症状が変わらない。
2~3か月後に飛行機での帰省が見込まれているのでそれに向けて改善したいので来院された。
週1回 12回
※特別治療コースによる通院
●初診時
身体を検査したところ、みぞおちを中心にお腹が硬く、背中の脊柱起立筋の緊張も目立っていた。鍼治療によりこの緊張を緩和することを狙いに治療を行った。
問診では睡眠の質が悪いとのこと、入浴は夕食前であり睡眠前には身体は冷えている自覚。数か月前から始めた筋トレで腹筋と鉄アレイで腕を鍛えている。
通院頻度が週1回(通常は週2回必要)しかこれない代わりに、特別治療コースとして通院以外にも自宅でのセルフケアと日常生活改善指導も行い、自己治癒力向上を図った。
自宅での内容:お灸(合谷・曲泉・手三里)、ニャンニャンストレッチ、入浴指導(夕食後に)、カフェイン制限
●2回目
渋滞で気分が悪くならなかった。
入浴の時間を変えたら朝の目覚めが良くなった。
●3回目
朝の気持ち悪さが減った。
仕事が繁忙期であり運動習慣が難しいが、セルフケア(お灸・ストレッチ)は続けている。
●4~5回目
朝の気持ち悪ささらに減った。
渋滞は不安ないので、避けなくなった。
睡眠の質は上がっている
●6回目
渋滞はもう大丈夫
人混みは仕事が忙しくて行く暇ないけど行ける自信はある。
飛行機を乗ることを想像すると50:50で行ける気持ち
特別治療コースは終了し、通常の週1回の通院とした。
●7~8回目
飲食店に行けた。
週の半分は朝の気持ち悪さはないが、週末にかけて疲れが溜まると感じる。
●9回目
1週間を通して朝の気持ち悪さはない
少し動悸を感じる日があった。
●10回目
1週間を通して朝の気持ち悪さはない
少し動悸を感じる日があった。
●11回目
外食しても平気
朝の気持ち悪さ無し
飛行機も8割は行ける自信がついた。
通院頻度を2週間に1回とした。
●12回目
電車・バス乗れた。安心して飛行機も乗れそうだ。
調子はだいぶ良くなったが帰省は1か月後であり、それに向けて2~3週間に1回の通院は続けた。
以下のツボに鍼をすることにより、お腹と背中の筋緊張を緩和して吐き気を改善すると共に、呼吸が深くなり精神安定を図った。
臀中根:大殿筋の緊張緩和⇒姿勢の調整+背中(脊柱起立筋)の緊張緩和
築賓:ふくらはぎ(腓腹筋)の緊張緩和⇒横隔膜の調整+みぞおちのの緊張緩和
曲泉:内転筋の緊張緩和⇒みぞおちのの緊張緩和
合谷・手三里:鎖骨下の筋緊張改善⇒呼吸筋の緊張緩和
本件は仕事柄立ち仕事で下を向いて長時間作業することからお腹と背中の筋肉が固くなってしまったことでパニック障害へとつながった。
そのため、治療ではお腹と背中の緊張を改善することと姿勢の改善を両方行った。
また、本件は仕事の都合で通常の週2回の通院ができなかったので、週1回の通院に加えて自宅でのセルフケアや日常生活改善に取り組むことをサポートする『特別治療コース』を適用した。
このコースではお灸とストレッチにより鍼治療で狙っている部位を自分でセルフケアすることと、自己治癒力をあげるために日常生活で特に影響のある睡眠の質の向上を図った。
7年前に友人と遊んでいるときにソワソワしてきて、お腹が痛くなり息苦しさとふわふわしためまいに襲われた。
その後、半年に1回同様の発作が続き、電車に乗れない、スーパーにいけない、遂に自宅でも発作が起きた。
病院でパニック障害と診断を受けて、抗うつ薬・抗不安薬を飲み続けて3か月で改善したと思い離薬したら再発。
病院を変えて、現在では3日に1回の抗うつ薬と頓服的に抗不安薬を飲みながら過ごしている。
以下の状況で発作が出やすいため、頓服薬を飲んでいる。誰かと車に乗るとき、仕事で登壇する際(大勢の前で話す)、飛行機にのるとき。
胸のソワソワ感が出ると息苦しさを気にしてしまい、耐えられなくなる。
今月末に中国に出張があり、飛行機に乗らなけれなばならないことからどうしても治したくて来院された。
週2回 9回
●初診時
身体を検査したところ、後頭部~肩甲骨内縁・鎖骨下の筋緊張が目立つ。
これらの筋緊張が精神的なソワソワ感を生み、息苦しさへと繋がっていると分析し筋緊張改善のため施術を行った。
●2回目
施術後に姿勢がよくなり、体の力が抜けた。
●3~4回目
日常は調子が良いが、たまにふわふわとしためまいを感じる。
●5回目
昨日車に人が同乗したが平気だった(頓服薬飲まない)
●6回目
人前でのスピーチが薬なしで平気だった。
ソワソワした時も冷静な気持ちで入れたので、息苦しくもならなかった。
通院頻度を週1回とした。
●7~8回目
中国出張も無事行けた
基本的になんでもできるようになったが、首コリが気になり始めるとソワソワしそうな予感だけ残る。
通院頻度を2週間に1回とした。
●9回目
パニックを気にせずに過ごせるので、かなり前向きに仕事ができるようになった。
抗不安薬も抗うつ薬も飲まなくて大丈夫な状態が続いているが、普段お疲れをためているとソワソワ感に繋がると思い、今後は月に1回の針治療は続けていくこととした。
以下のツボに鍼をすることにより、後頭部の筋緊張を緩和して精神を安定させ、呼吸筋の緊張を緩和することから呼吸を深くして自律神経を整えた。
二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒姿勢の調整+背中(脊柱起立筋)の緊張緩和
築賓:ふくらはぎ(腓腹筋)の緊張緩和⇒姿勢・横隔膜の調整
合谷・開魄:鎖骨下の筋緊張改善⇒呼吸筋の緊張緩和
c線上のツボ:肩甲骨内縁の筋緊張緩和⇒後頭部の緊張緩和
デスクワークが多いことから眼精疲労が生じやすく、それが後頭部のコリ感につながった。
また、デスクワークは腕の疲れも生じるため、鎖骨下の筋緊張も溜まりやすい。
この二つが根本原因となり、胸のソワソワ・息苦しさ・めまいを引き起こしてパニック障害へと繋がった。
その証拠に鍼治療により後頭部・鎖骨下のコリ感を改善した結果、パニック障害に関わる症状は起きなくなり日常生活が思い通りに過ごせるようになった。
4年前、前職の車のコーティングの仕事でしゃがんだ姿勢での作業が続き、立ちくらみのようなめまいを繰り返していた。
職場の休憩所で息苦しさに襲われ、それ以降も仕事中に息苦しさ・動悸・しびれ・パニック発作を繰り返したので休職した。
病院でパニック障害と診断されて、投薬により良くなったと思ったが再発して、良くなったり・悪くなったりを繰り返す。睡眠も悪化。
今は薬だけでなく自分の生活習慣を変えたり取り組んで、睡眠・息苦しさはだいぶ良くなったが、
電車、車(同乗した時)、バスだけ苦手で息苦しさが気になる。
現在休職中であるが、再就職を目指してあと一歩のところを改善したく当院に来院された。
週2回 11回
●初診時
身体を検査したところ、腹部の筋緊張と臀部腰部の筋緊張が目立つ。
これが息苦しさを生んでいると考えて、姿勢の改善と腹部の筋緊張緩和のため施術を行った。
●2~3回目
帰りの電車が安心して乗れた。
●4回目
昨日・一昨日と電車に乗った際少し息苦しさが気になった。
●5~6回目
電車で息苦しい頻度はだいぶ減った(実感値60%減少)
●7~8回目
車の運転も問題ない
満員電車でも大丈夫になった。
●9回目
実感値80%くらい改善
通院頻度を週1回とした。
●9回目
好調(電車・運転・バス問題無し)
通院頻度を2週間に1回とした。
●10回目
全く何も気にせず生活できている。
ただ、朝寝起きに動悸ぽい?と思うことがった。
●11回目
全く持って調子よく、再就職に向けて自信がついた
治療終了とした。
以下のツボに鍼をすることにより骨盤周りの筋肉のバランスを調整し姿勢を改善すること、腹部の筋緊張を緩和することから呼吸を深くして自律神経を整えた。
二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒姿勢の調整+背中(脊柱起立筋)の緊張緩和
築賓:ふくらはぎ(腓腹筋)の緊張緩和⇒姿勢・横隔膜の調整
三陰交:後脛骨筋の緊張緩和⇒下腹部の血流改善
曲泉:内転筋のの緊張緩和⇒みぞおちの緊張緩和
長時間の不良姿勢で負担がかかるのは臀部や腰部であり、そのことが腹部の圧迫へと関係していた。
なので、本件では腹部の緊張を緩和することと、骨盤周囲に鍼することでその不良姿勢の影響を改善した。
その結果、息苦しさが改善して電車・車・バスにおいて安心して乗れるようになった。
2年前、高校3年生の頃、コロナ禍の緊張と気分が悪かったことから外食先で動悸と吐気が強くなり逃げ出したくなる体験をした。
昨年11月くらいから電車に乗っている時に、上記同様の気分の悪さを感じた。それ以来は電車が苦手になった。
心療内科でパニック障害と会食恐怖症と言われ、投薬を続けて一度良くなったが、最近また悪化した。
今は常に気持ち悪く、外食への予期不安がすると動悸と吐気が悪化。
食事も朝は全く食べれず、昼~夜に近づくと食べれるようになる。
このままでは大学もまともに通えなくなると心配して当院に来院した。
週2回 12回 ※途中から週1回
●初診時
身体を検査したところ、腹部(腹直筋)と肩甲骨内側(脊柱起立筋と菱形筋)の緊張が強くみられた。
また、臀部(大殿筋)の緊張が強く姿勢が悪くなりやすい様子だった。
姿勢の悪さが腹部と背中の緊張を生んで、その結果呼吸が浅くなり自律神経を乱していると分析した。そらに、みぞおち付近が特に硬いことから気持ち悪さを生み、食欲を低下させているとも考えた。
以上の改善のため鍼治療を行った。
●2回目
施術後当日は食事ができた。動悸が起きなかった。
喉の苦しさが気になる。
●3~4回目
食べれるようになった分、食後が息苦しく感じる。
●5回目
食後の息苦しさは無くなり、少し不快感くらい。
●6回目
食事は1人前食べれるようになった。
外食はまだ自信ない。
通院頻度を週1回とした。
●7~8回目
食べ過ぎてしまうくらい食欲は出てきた。
朝にマックに行けたが、食後は不快感あり。
⇒朝は内臓の動きが悪いので外食はなるべく昼か夜にチャレンジするようアドバイスした。
●9回目
動悸・吐気ともになく過ごしている。
2回外食する機会あり、なんともなかった。
●10~11回目
電車も最近は心配なく乗れている。
外食も牛丼屋・ラーメンなども行けた。
通院頻度を2週間に1回とした。
●12回目以降
2週間あけて食事も3食しっかり食べれており、てんぷら屋さんもいけたので外食もだいぶ自身がついた。
お腹の張り感はたまに気になることがあり、これを放置しているとまた元の不調に戻ってしまうことを心配し、その後は月1回の鍼治療は継続した。
それから1年経過し、何事もなく過ごせるようになったので治療は終了とした。
以下のツボに鍼をすることにより骨盤周りの筋肉のバランスを調整し姿勢を改善すること、みぞおち付近の筋緊張を緩和することから呼吸を深くして自律神経を整えた。
手三里・四瀆:前腕伸筋群の緊張緩和⇒腹直筋の緊張緩和
曲泉:内転筋のの緊張緩和⇒みぞおちの緊張緩和
胞肓:梨状筋の緊張緩和⇒姿勢の調整+横隔膜の調整
二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒姿勢の調整+背中(脊柱起立筋)の緊張緩和
会食恐怖症をメインとするパニック障害の症例である本件は
スマホの長時間使用やゲームなどで日常の姿勢が悪いことが根本にあり、そのことで腹部の筋肉を硬く緊張させて食欲を低下させた。
また、腹部と背中の呼吸に関係する筋肉が硬く緊張することで普段から呼吸が浅くなり動悸が出やすい状態となった。
これを改善するには姿勢の中心である臀部の筋肉(大殿筋)へのアプローチと、呼吸筋の緊張を緩めるアプローチをあ行った。
結果として、食欲が改善し、息苦しさや動悸もなくなり、外食もできる様になり、電車も問題なく乗れるようになった。
長いこと前から胃の不快感で悩んでおり、逆流性食道炎と診断を受けて薬で症状を抑えていた。
3年前、大型車両の運転中にパニック発作を経験。
半年前、美容院で再度発作を経験し、その翌日は車の中でも発作。3か月前、家の中でも発作が起きた。
それ以降ずっと車の運転が不安、人と会う予定に不安を感じる。人混みは避けており、美容院は長いこと行けていない。
常に胃の膨満感・喉のつかえ感・みぞおちの不快感・腰痛にも悩んでいる
心療内科に行き軽度のパニック障害かも?と言われたが、薬を処方する程でもないと言われて途方に暮れた。
他の治療法を探して当院に来院された。
週2回 23回 ※途中から週1回
●初診時
身体を検査したところ、背中(脊柱起立筋)・喉(胸鎖乳突筋)・お腹(腹直筋)・腰(腰方形筋)・臀部(大殿筋と梨状筋)を中心に強い筋緊張があった。
所見から姿勢が悪くなりやすく、腰痛をかばうためになってしまうとの本人談。仕事柄その悪い姿勢のまま長時間座り仕事で図面や帳簿を見ることが多いとのこと。
以上のことから、姿勢の悪さがお腹・背中・喉の緊張を生み出していると分析し、その悪循環の改善のため鍼治療を行った。
●2回目
施術後に運転中に普段感じていた疲労感は無くなった。
胃の膨満感も忘れていたが、翌日には戻ってきた。
●3~4回目
喉のつかえ感は良くなっている。
座り仕事が長いと胃の膨満感が増えることが分かった。
●5~6回目
喉のつかえ、胃の膨満感は当初より半減した。
目の疲れ感を敏感に感じている。
●7~8回目
目の疲れ感は改善している。
仰向け・座位での胃の膨満感やゲップは無くなっている。
●9回目
全体的に症状が7割くらいは良くなっている印象
時よりゾワゾワ感を気にしている。
通院頻度を週1回とした。
●10回目
出張時にゾワゾワ感が出たが、以前より気持ち的に楽に行けた。
胸焼けがたまにある。
●11~12回目
不安なく歯医者に行けた。
胸焼けはまだある。
●13~15回目
妻の病気によりストレスを感じて逆流性食道炎の症状が悪化している様子
※一時的に週2回に通院頻度を戻した。
●16~18回目
逆流性食道炎の症状は変わらず、病院で薬を処方してもらった。
その後、症状が軽減していった。
●19~20回目
妻の病状も安定していき、ストレスが減ったせいか胃と喉の症状も落ち着いてきた。
薬も減らしている。
●21回目
喉のつかえ感は当初から10⇒1まで軽減
胃の膨満感は10⇒2~4(日による)
運転も不安感はなく、お腹の張り感だけ気になる。
●22回目
1週間通して調子よく過ごせた。
かなり久々の美容院も不安なく行けた。
通院頻度を2週間に1回とした。
●23回目以降
人と会うこと・運転・人混などへの不安は感じていない。
逆流性食道炎の症状はたまにお腹の張り感はあるが、他には困っていないため薬も飲んでいない。
仕事柄姿勢が悪くなりやすい環境であることは自覚しており、それがお腹の張りにつながっていくことを本人もよく理解していた。
ストレスも絶えない職場であるから身体のケア(通院を月に1回)を続けることとした。
以下のツボに鍼をすることにより骨盤周りの筋肉のバランスを調整し姿勢を改善すること、
喉・みぞおち付近の筋緊張を緩和することから呼吸を深くして自律神経を整えた。
胞肓:梨状筋の緊張緩和⇒姿勢の調整+横隔膜の調整
二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒姿勢の調整+背中(脊柱起立筋)の緊張緩和
合谷・開魄:鎖骨下の筋緊張改善⇒喉(胸鎖乳突筋)の緊張緩和
曲泉:内転筋のの緊張緩和⇒みぞおちの緊張緩和
本件の機序(病気の発生原因)を説明すると以下のとおりである。
座り仕事⇒腰痛⇒姿勢が悪い⇒お腹・背中・喉の圧迫⇒逆流性食道炎の症状発生+呼吸が浅い⇒不安
それを証明するように、鍼治療では臀部回りを施術すると姿勢も良くなり症状が改善していた。
通院期間が長くなってしまったのは治療の経過で妻の病気によりストレスが一過性に膨大したことで、逆流性食道炎の症状が再燃してしまった。
このことで、不安感も増えてしまったことは上記の機序から考えて仕方ないことである。
避けられないストレスで症状が悪化することは時間の経過が解決してくれることもこの症例でわかることだ。
以前からずっと過敏性腸症候群を患っており、ここ1年前仕事のストレスから喉の息苦しさが起きたり・治まったりを繰り返していた。
病院ではパニック障害と診断されて投薬を続けた結果、症状は落ち着いていった。
ここ1か月前、仕事のストレスや事故で悪化して、めまい・息苦しさ・動悸・吐気が頻繁に起きて、喉の詰まり感からパニック発作が起きることが多い。
高速道度(特に都心部)の運転や電車が乗れなくなり、仕事の接客時に不安感を強く感じるようになった。
また、長年の過敏性腸症候群の影響で生理前にお腹の調子が悪くなりやすい。
病院の薬を飲んでいても悪化したことから、他の治療法を探して当院に来院された。
週2回 9回
●初診時
身体を検査したところ、喉周りの筋肉(胸鎖乳突筋)の緊張や下腹部の筋肉の張り感が目立っていた。
また、足と下腹部が冷えてむくみが強く、逆に頭や首肩背中が暑くなっているのぼせ体質だとわかった。
問診により睡眠が浅いこと入浴をシャワーだけにしていることがわかった。
鍼治療により下半身(足と下腹部)の血流改善をすることでのぼせを改善を図った。また、毎日入浴することをアドバイスした。
●2~3回目
施術後身体が軽く感じた。
寒い日に特に息苦しさが気になった。
●4回目
めまい・息苦しさ・動悸がなく体調がいい日が増えた。
●5~7回目
調子がいい日が増えたため仕事中の不安も無くなり、外出も安心していけるところが増えた。
まだ、のどの詰まり感が気になることがたまにある。
通院間隔は週1回とした。
●8回目
高速道路で名古屋の都心部まで運転したが平気だった。
以前に比べ生理の時のお腹の不調も良くなっている。
通院間隔を2週間に1回とした。
●9回目以降
電車も乗れた。
症状はなく調子よい状態を維持している。
生理前に体調が崩れやすいので体調維持のために月に1回の通院を続けた。
以下のツボに鍼をすることにより下半身(足と下腹部)の血流改善をすることでのぼせを改善を図った。
また、みぞおち付近の筋緊張を緩和することから呼吸を深くして自律神経を整えた。
築賓:ふくらはぎ(腓腹筋)の緊張緩和⇒首コリ改善
委陽:ふくらはぎ(ヒラメ筋)の緊張緩和⇒首コリ改善
下巨虚:前脛骨筋の緊張緩和⇒下腹部の血流改善
三陰交:後脛骨筋の緊張緩和⇒下腹部の血流改善
のぼせから喉のつまりが起きて息苦しさを感じることでパニック発作に発展している症例である。
のぼせが生じた主たる原因は下腹部と足の血流の悪さである。その証拠に本患者は長年に過敏性腸症候群を患っており、ふくらはぎを中心にむくみと冷えが強かった。
なので、当院の鍼治療では下腹部の血流改善及びふくらはぎの血流改善をメインに行った。
その結果として、喉の息苦しさなども改善してパニックや不安も起きなくなった。
30代の頃にメニエール病を発症し、今までで3回再発(回転性めまい)している。
2週間目から頭痛、耳の閉塞感、朝にふわふわめまい、昼頃には首を動かすとふら~っとする。
また、30代の頃からパニックを起こしやすく、胃痙攣や過呼吸に悩んでいる。
地下鉄・人混みで大量に汗が出たり、息苦しくなってしまうので避けている。美容院・歯医者も苦手。
何年も病院の薬を飲んでいても再発を繰り返すので根本改善をしたく当院に来院された。
週2回 9回
●初診時
身体を検査したところ、頚椎7番を中心に強い筋緊張がある。肩上部の深層筋から強く緊張している様子。肩甲間部やお腹(特にみぞおち付近)に張り感がある。
以上のことから以下2点を分析し施術に当たった。
・これら(首肩)の緊張が首の動作制限を起こして頭頚部への血液循環を悪くしてメニエール病を起こしている
・また、背中とお腹の張り感が呼吸を浅くして自律神経を乱すことからパニックが起きている
●2回目
施術後~翌日昼くらいまで調子良かった。
パソコン仕事後に頭痛が出やすい。
●3~4回目
ふわふわめまいは落ち着いている。
不安感もない。
●5~6回目
美容院に行けた。
前より良くはなったがめまいと耳鳴りはたまにある。
通院頻度を1週間に1回にした。
●7回目
めまい・耳鳴り・パニック発作などの症状は一切起きていない。
久々に友人と都心部のカフェに行けた。
次回予約は10日後とした。
●8回目
調子良い。外出への不安なし。
2週間空けて様子を見た。
●9回目以降
症状はなく調子よい状態を維持しているが、仕事や家事で無理しやすい性格を自覚しており
自分の身体を今後は大切にしたいとの気持ちから3週間おきに通院を続けた。
以下のツボに鍼をすることにより内耳の血流・リンパ循環を改善を図った。
また、みぞおち付近の筋緊張を緩和することから呼吸を深くして自律神経を整えた。
陰谷:膝の調整⇒首の深層部の緊張緩和
百会:前頭・後頭筋の緊張緩和⇒全身の緊張緩和
曲泉:内転筋のの緊張緩和⇒みぞおちの緊張緩和
三陰交:後脛骨筋の緊張緩和⇒肩こりの改善・みぞおちの緊張緩和
本件はメニエール病とパニック障害を併発するケース。
メニエール病はめまいを主症状とすることから日常生活への不安感が起きやすい。特に回転性めまい後からのふわふわめまいが長期化するとパニック発作を起こしやすい例が多い。
改善方法としてはメニエール病のめまい症状が改善していくとパニックや不安も一緒に改善していくケースが多い。今回も同様である。
2,3年前歯医者でパニック発作を起こし、その後に美容院でも同様にパニックを起こした。夜にリビングで一人でいる時も発作が起きた。
病院でパニック障害と診断されて投薬を続けており、抗不安薬を飲めば美容院・歯医者も行ける。
ここ3週間前からお腹のガスっぽさや息苦しさに悩んでいる。特に疲れてくると悪化する傾向にあり、不安な気持ちが強くなってきた。
昔から過敏性腸症候群で悩んでいた。風邪をひくと咳が止まらず息苦しさが強くなる。
病院の薬を飲んでいても悪化していることに不安になり当院に来院された。
週2回 13回
●初診時
身体をみたところ、鎖骨下や胸周り、肩甲骨内側の張り感、お腹(特にお臍や下腹部)の張り感が目立っていた。
このことが、これらの筋緊張がが呼吸を浅くして自律神経を乱して不安になりやすくなっていると分析した。
また、下腹部の張り感が過敏性腸症候群とも関係しており、疲労の影響で症状悪化を引き起こしていると考えた。
問診では睡眠の質が悪く、夜遅くまで子供の塾の帰りを待っているため睡眠時間も短いことがわかった。
●2~3回目
施術後睡眠が良く取れた。
ガスっぽさはまだあるが良くなっている実感がある。
事実としてとんぷく無しで車の運転で来院できた。
●4回目
日常から息苦しさが無くなったが、友人といる時に息苦しさあった。
ガスっぽさも減っている。
●5~6回目
日常の息苦しさは9割良くなった。逆に言うと疲れた時だけ息苦しさあり。
ガスっぽさは減っている。
これ以降通院頻度を週1回とした。
●7~8回目
治療から日数が経つと息苦しさを感じた。
ガスっぽさは外出した時だけ気になった。
●9~10回目
美容院もとんぷく無しで行けた。
肉物・油物を食べた時にガスっぽさが出やすいことが分かった。
食べ物を気を付けていればガスっぽさはない。
院間隔を2週間あけて様子を見た。
●11~12回目
息苦しさやガスっぽさはない。
睡眠時間も取るようにして疲れもためないようにしている。
●13回目以降
薬も飲むことなく日常生活が自由に過ごせている。美容院・歯医者も問題なく行けている。
調子も安定していることから治療を終了とした。
以下のツボに鍼をすることにより鎖骨下の筋緊張や胸・お腹の緊張感を改善し、呼吸を深くして自律神経を整えた。
合谷:鎖骨下の筋緊張改善⇒呼吸促進
三陰交:下腹部の血流改善⇒腹式呼吸促進
上巨虚:下腹部の血流改善⇒過敏性腸症候群の改善
陰稜泉:下腹部の血流改善⇒過敏性腸症候群の改善
過敏性腸症候群に由来するお腹の不調からガスっぽさや息苦しさ(腹式呼吸を阻害)が生じている症例である。
鍼治療により下腹部の筋緊張を改善することで腸への血流が改善すること、お腹が柔らかくなることで腹式呼吸をしやすくすることから改善した。
また、日常生活において睡眠と食事に症状が大きく関係していた。
睡眠不足から疲れが溜まると症状が悪化していたことや、食事で肉や油物により悪化していた。
この日常生活の部分について本人の努力(睡眠時間の確保と食事を気を付ける事)なくして改善はできなかった。
25年前に当時は長距離を新幹線で頻繁に行き来しており疲れが毎日溜まっていた。胃の不調も日々当たり前になっていた。
ある日、会議室で息苦しさや死んでしまうかもというパニック発作を起こしてすぐ退室した。
後日、予期不安から仕事に行くことが怖くなり、次第に家からも出れなくなった。病院でパニック障害と診断されて投薬を開始した。
投薬を続けて3年、大分良くなり外出もできるようになったが電車だけは乗れなかった。
ここ数年、ロープウエイでパニック発作を起こして以降は悪化してきた。
かろうじて車は乗れるが外出は怖い、電車・バス乗れない、繁華街にはいけない、外食もできない。
日常的に頭痛・食欲不振・胃の痛み・便秘がち、仕事柄ストレスが多く肩こり酷い。胃の痛みが酷くなってくるとパニック発作に繋がる。
特に胃の不調が引き金になってパニックに繋がる気がする。
薬の量がどんどん増えていることを心配し、薬以外の方法を探して当院に来院された。
週2回 18回
●初診時
身体をみたところ、首肩こり、肩甲骨内側の張り感、お腹(みぞおちと下腹部)の張り感が目立っていた。
このことが、頭痛・胃の痛み・便秘を起こしており、呼吸を浅くして自律神経を乱して不安になりやすくなっていると分析した。特にみぞおちの緊張感が胃の痛みに関係しており、パニック発作の引き金になっている。
これらのコリや張り感を対象にに鍼治療を進めた。
●2回目
施術後身体がとても軽くなり帰り道に久々に外食できた。
便通も良くなった。
●3~5回目
食欲も回復しており胃の痛みからの発作も軽くなっている。
●6回目
薬の量は少し減った。
頭痛は週に2回、発作は1回程度に減った
●7~9回目
発作は起きなくなった。運転にも自信ついてきた。
頭痛はまだ少し気になる。
これ以降通院頻度を週1回とした。
●10~12回目
胃の痛みも無くなり、夜に頭痛が気になる。
●13~15回目
繁華街に行けた。その後に外食もできた。
美容院も行けた。
最近忙しいせいか頭痛が気になる。
●16~17回目
運転も最近できている。頭痛もきにならなくなってきた。
通院間隔を2週間あけて様子を見た。
●18回目以降
薬も飲むことなく日常生活が自由に過ごせている。運転、外出、外食など支障があることはない。
ただ、仕事の忙しさにより頭痛がたまに起きるので、定期的に良い調子でいられるように3週間おきに通院は続けている。
以下のツボに鍼をすることにより首肩こり・肩甲骨の張り感・お腹の緊張感を改善し、呼吸を深くして自律神経を整えた。
築賓・飛鷹:ふくらはぎ(腓腹筋)の緊張改善⇒首肩こりの改善
三陰交:下腹部の血流改善⇒腹式呼吸促進
足三里:便秘の改善・頭痛の改善
曲泉:みぞおちの緊張改善⇒胃の症状改善・腹式呼吸促進
仕事での疲れで首肩こりが溜まっていることで頭痛が起きやすい状態になっていたことや、慢性的な便秘や胃の不調はお腹の張り感が強かったことに起因していた。
そして、胃の不調と頭痛が良くなったことで、パニック発作や不安が改善していった。
パニック障害では、身体の不調⇒不安・パニックというケースが多くみられる。本件では胃の不調や頭痛がそれに相当する。
病院の薬では『不安やパニック』を抑えることに特にフォーカスするが、鍼治療では『身体の不調』を良くするところに特にフォーカスする。
なぜなら、身体が良くなれば自然と心の状態も良くなるからだ。普段から体調が良くなり、呼吸・血流が改善すると心の状態も良くなると東洋医学では考えている。
昔からふわふわするめまいがしており、今年3月に体調不良が続き夜中に手足のしびれ、立っていられないくらいの立ちくらみが起きて10~15分くらい続いた。
その10日後、動悸・息苦しさが起きて10~15分くらい続いた。
1週間後、動悸が止まらず救急車を呼んだ。それ以降も手足のしびれが出たり治まったりを繰り返した。
病院(内科)ではパニック症かも?と言われて抗不安薬を処方されて様子を見ている。
一人でいるのが不安で、毎日予期不安で外出が怖く車の運転も怖い。子供の送り迎えに安心していけない。
朝は手足がピリピリして、ふわふわしためまいがする。息苦しさと動悸も気なる。睡眠も悪く3回くらい目が覚める。
心療内科にかかるのが怖く、代わりの手段を探して当院に来院された。
週2回 13回
●初診時
身体をみたところ、首肩コリが酷く、ふくらはぎのヒラメ筋が強く緊張していた。また、頭頚部が強く緊張しており熱感も強かった。その逆にお腹と足は冷えていた。
典型的な冷えのぼせ(上半身が熱く下半身が冷たい)が起きており、血流障害により手足のしびれやふわふわめまいが生じており、自律神経が乱れていると分析した。
のぼせの改善のために鍼治療を進めた。
●2~3回目
朝のふわふわする感じが減った。
●4~5回目
ふわふわするのが無くなった。呼吸も楽に感じる。
不安感も減っている。
●6~7回目
朝の調子が良くなってきて、子供の送迎も安心してできるようになってきた。
昼から夕方に動悸と吐気がすることがある。睡眠は相変わらず悪い。
通院頻度を1週間に1回とした。
●8~10回目
前より外出は楽に出来ている。友人とランチに行けた。
睡眠は途中で目が覚めることがまだある。手足の冷えが気になる。
●11回目
とても調子よい日が続いたがカフェに行った日にのぼせ感を強く感じた。
●12~13回目
のぼせることは徐々に起きなくなっていった。
通院頻度を2週間に1回とした。
●14回目以降
睡眠も良く取れるようになり、不安になるような体調不良は起きていない。
これからも不安な気持ちになることがないように1か月に1回の通院を継続することにした。
以下のツボに鍼をすることにより下半身の血液循環を改善してのぼせの改善を図った。
また、呼吸を深くして自律神経を整えるを改善を図った。
築賓:ふくらはぎ(腓腹筋)の緊張改善⇒下肢の血流改善
委陽:ふくらはぎ(ヒラメ筋)の緊張改善⇒下肢の血流改善
三陰交:下腹部の血流改善・腹式呼吸促進
陰陵泉:下腹部の血流改善・腹式呼吸促進
陽陵泉:下腹部の血流改善・腹式呼吸促進
ふわふわしためまいには『のぼせ』と言われる体質が関係している。
のぼせとは、上半身が暑く下半身が冷えている状態であり、頭が暑く感じたり・手足が冷えていたり・下腹部の冷え(ポッコリお腹)・上半身がガチガチに緊張しやすい(ひどい首肩こり)・息苦しさなど
以上のような身体症状が出ていれば『のぼせ』の体質を改善することがパニックや不安の改善につながる。
本件においてもふわふわめまいが減ってきたと同時に不安感も低下しており、外出がしやすくなった。
30年前に引っ越しをした当初にストレス(慣れない転居先とママ友付き合い)で息苦しさ・動悸・不安感が良くなったり悪くなったりを繰り返していた。
その数年後に夜中にパニック発作を3度経験した。その後5~6年精神安定剤を服薬していた。
主治医が変わり減薬して自力で良くなるよう色々と取り組んだが、夜中の息苦しさがなかなか良くならなかった。
去年の暮れから孫の世話が増えて以降、呼吸が浅いことや胸が苦しいことが増えて、スーパーで過呼吸も起こした。
今では息苦しさ・動悸・不安感が常にあり、高速道路の運転や歯医者が苦手な状況。
家族の紹介で当院に来院された。
週2回 14回
●初診時
身体をみたところ、肩甲骨内側の筋緊張が強く、右側の小胸筋(胸辺り)の緊張が強くあった。このことが呼吸を浅くして、心臓の拍動を早くしてしまい自律神経を乱していると分析した。
お孫さんを抱っこすることで負担のかかった小胸筋やスーパーの仕事で負担のかかっていた大殿筋の緊張が目立ったいた。これらの筋緊張を対象に鍼治療を進めた。
●2回目
前回施術後、身体が軽く感じるようになり高速道路の運転もドキドキしながらだけどできた。
●3~4回目
不安感が減り久々に美容院に行けた。
一晩だけ息苦しさを感じることあった。
●5~6回目
息苦しさ・不安感は全く無くなった。
動悸もかなり減った。睡眠も深く眠れるようになった。
●7回目
歯医者にも行けた。
身体も気持ちも改善してきて10年以上やれてなかった楽器を再開した。
●8~10回目
夜に飲んでいた精神安定剤を試しに飲まずに寝たら眠れなかった。
その後は飲む量を少しずつ減らしたら、睡眠が取れるようになった。
通院頻度を1週間に1回とした。
●11~13回目
精神安定剤もだんだん減らしていったが睡眠に問題ない。
通院頻度を2週間に1回とした。
●14回目以降
長距離運転での旅行に行けた。日常生活で不自由することは全くない。
動悸がまた起きることを心配しているので、2週間~3週間と段々通院頻度は変更して通院を継続することにした。
以下のツボに鍼をすることにより呼吸を深くして自律神経を整えた。
胞肓:姿勢の調整⇒横隔膜の調整
二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒肩甲骨内側の筋肉の緊張緩和
曲沢:肘屈筋群の緊張緩和⇒脊柱起立筋の緊張緩和
手三里:前腕伸筋群の緊張緩和⇒小胸筋の緊張緩和
パニック障害により運転や歯医者などに行くことが怖くなる広場恐怖の症状や予期不安は日常から続く動悸や息苦しさといった身体症状が根底にある。
この身体症状が緩和すると広場恐怖も予期不安も改善していくことが多い。
本件においては、何十年も続く息苦しさや動悸が改善していったと同時に運転や歯医者にも行けるようになった。この息苦しさや動悸は病院の薬(抗不安薬や抗うつ薬)だけでは思うように改善しないことが多い。
なぜなら、息苦しさや動悸が起きるメカニズムは身体のコリ(特に肩甲骨の内側やみぞおちの筋緊張)が呼吸を浅くして息苦しさを感じて動悸も起きていた。
20代の頃に仕事のノルマでうつっぽくなり、電車内でパニック発作を経験した。出産を機に仕事を辞めてからはそれ以降目立った症状はなかった。
37歳の頃に家庭内で動悸が頻発して内科を通院して頓服薬を服用しながら動悸とうまく付き合っていたが、
去年にインフルエンザ感染後から夜に動悸・息苦しさ・喉の違和感が続くようになった。子供のことで心配することや夫の帰りが遅いとより症状が強く感じる。
次第に大きい道や高速道路の車の運転、美容院、歯医者を避けるようになっていった。
抗うつ薬は副作用が出てしまい服用ができないことから、頓服薬だけで症状をごまかし続けるのが嫌で他の方法を探して当院を受診した。
週2回 16回
●初診時
検査により背中の張り感(脊柱起立筋)が強いこと、お腹(みぞおちと下腹部)の緊張が強いことが目立っていた。このことが呼吸を浅くして、心臓の拍動を早くしてしまい自律神経を乱していると分析した。
この背中(脊柱起立筋)とお腹(腹直筋など)の緊張を緩めて、呼吸を深くして自律神経を整える方針で治療を進めた。
●2~4回目
術後の帰り道が気持ち的に軽々と帰れた。
睡眠薬なしでも眠れた。
動悸が減ったが朝は気になることが多い。
●5~6回目
動悸がしても発作につながらないから安心するようになったので、人ゴミや大きなスーパーに行けるようになった。
トイレで目が覚めることなく眠れた。
動悸・息苦しさはまだ少し気になる。
●7~9回目
子供の入園説明会に安心して行けた。
通院頻度を週に1回とした。
●10~13回目
動悸もだんだん気にならなくなっている。
昔やっていたダンスを再開できた。
歯医者もいけた。
通院頻度を2週間に1回とした。
●14回目以降
不快な身体症状はない。
長距離運転で家族旅行にいけた。どこにでも安心していける自信がある。
動悸もほとんど起きなくなったが、疲れをため込んだ時に動悸が起きそうな感覚があるので、
疲れを溜めないように月1回は通院を継続することにした。
以下のツボに鍼をすることにより呼吸を深くして自律神経を整えた。
胞肓:姿勢の調整⇒横隔膜の調整
曲泉:内転筋の緊張緩和⇒みぞおちの腹直筋の緊張緩和
曲沢:肘屈筋群の緊張緩和⇒脊柱起立筋の緊張緩和
三陰交:後脛骨筋の緊張緩和⇒腹直筋と脊柱起立筋の緊張緩和
パニック障害の多くは発症当初(初めて発作が起きた頃)に疲れやストレスをため込んでいて、自律神経も乱れて偏桃体の興奮が起きやすい状態になっている。
この時の身体の状態は呼吸が浅く心臓も拍動が早くなりやすい状態である。この状態が続くことで、精神的にも緊張や不安になりやすくなってしまう。
だから、本件のように呼吸しやすい体になるようにお腹や背中の筋肉の緊張を緩和した。
その結果、動悸や息苦しさなどの身体症状が改善されて苦手だった運転・美容院・歯医者などにも安心していけるようになった。
4年前高速道路運転中に急に強い不安感に襲われて以降、車の運転が徐々にできなくなった。美容室、歯医者、電車、飛行機など逃げられない状況が苦手であり、外出が徐々に困難になってきた。
病院の検査では異常なく、頼る先がないまま半信半疑で自律神経を整えてみようというきっかけから来院されました。
小学生の娘さんがおり、PTA役員を3か月後の4月から任されるため、どうしても元気になりたいという気持ちで通院されました。
【検査からの身体所見】
下部頚椎から上部胸椎の際の筋肉に強い緊張があり、肩甲骨の動きが阻害されている印象があった。また、胸鎖乳突筋が強く緊張していた。
呼吸が浅く、脈はとても細かく早い流れ。
首の回旋(左右を向く)に可動域制限があり、動かしづらさを本人も自覚していた。
●初診(12月20日)
・灸施術:備前百会灸
⇒精神安定のツボ『百会』を刺激するため
・整体術:頚椎と胸椎の回旋導引
⇒首の可動域を広げる目的及び胸椎の詰まった感じを改善
・鍼施術:外関、曲泉、太衝、合谷、天井、手三里
⇒胸鎖乳突筋、横隔膜付近の緊張を緩める目的
・刺さない鍼施術:全身
⇒全身の筋膜を緩めていき、高まった交感神経を抑制して、自律神経を整える。
●2診目(12月23日)・3診目(1月8日)・4診目(1月21日)
初診と同じ
※鍼施術ではその日の体調により使用するツボが多少変更
肩甲骨内側及び胸鎖乳突筋の筋肉の緊張が強いことから呼吸が浅くなり、その呼吸の乱れから不安を感じていると分析。
この筋肉の緊張を緩めることで呼吸を深くして、安心できる状況をつくるため、上記施術を実施しました。
初回施術翌日からスッキリした体感が得られたことから、普段なら緊張する美容院も平気だったため、『もう治ったかな?』と思うほどだったが、2~3日後には再び不安感が訪れたとのこと。
施術2回目は2~3日後に調子が悪くなり始めることを予期していたため、初回から3日後に設定しました。
そして、年末年始で飛行機により帰省するとのことからセルフケア用品(貼るタイプの鍼)を手渡しました。本来なら飛行機は強い不安があるはずでしたが、今回は終始安心して過ごせたとのことでした。
施術3回目・4回目は徐々に施術日の間隔を空けて回復しているか確認したところ順調な様子でした。施術4回目に行った問診では、『何年も行くことができなかった歯医者に行けた!』との報告を受けた。
ここでいったん通院は終了して経過観察としました。
20年前にうつ病により退職して以降、やる気の低下、寝つきの悪さに悩んでいました。
普段から胃が痛く、のどが詰まるような感じで気になることが多い。高速道路運転中にパニック症状を起こしたことがあり、それ以来運転するのが不安。
好きなことですらやる気が起きず、外出すらしたいと思わない状況であり、今後外出困難になるのが不安になり来院されました。
【検査からの身体所見】
胸鎖乳突筋(首の前側の筋肉)の強い緊張があり、喉が詰まったような感じがするとのこと。
後頚部に強い熱感と詰まったような緊張感
長い転勤生活の疲れから仕事を退職して、転職活動中に禁煙をしたのをきっかけに不安症状が強く感じるようになった。
過去にうつ病も経験しているが、現在は治療中ではない。
この不安症状が邪魔して、転職先に気持ちが向かない。
それと同時期に中途覚醒(寝てる途中で目が覚める)により、朝まで目が冴えてしまうこともある。
数か月後に入社を控えているのでなんとかしたいという想いで来院された。
今年に入ってから動悸や胸のつかえに困っており、心療内科でパニック障害と診断された。
身体症状から極度の不安感に襲われ、常にネガティブな感情に包まれている。
パニック発作から救急車を呼んでしまったことも数回あり、会社を休むことも多かった。
ネガティブな感情を脱して、自分の身体のことで不安にならないようになりたいという想いで来院された。
【検査からの身体所見】
背中が丸まり、背中の真ん中くらい(胸椎5~10)の範囲の脊柱起立筋がガチガチに緊張している。
腹部はみぞおち付近に強い緊張があり、脇腹は刺激過敏(抑えると極度に痛む)。
呼吸し辛い雰囲気。
●初診(6月8日)
・鍼施術:天井、次リョウ、百会、曲泉、陽陵泉、合谷
⇒脊柱起立筋の緊張緩和、みぞおち付近の腹直筋の緊張緩和のツボ
●2診目(6月17日)・3診目(6月22日)・4診目(6月27日)
●5診目(7月3日)
4診目の時点で全く身体症状なく、不安感も脱したことから1週間後経過観察したが症状はないままで安定していたことから治療終了。
【症状の分析】
パニック障害は呼吸に問題がある人が多い。本件の場合は呼吸の問題は横隔膜の過剰な緊張が原因であると分析。
その証拠に横隔膜付近である第7胸椎付近やみぞおちや肋骨付近の筋肉の緊張が強い。
この背中(第7胸椎付近)とお腹(みぞおちや肋骨付近)の筋肉の緊張を整えることが呼吸改善となり、呼吸が深くなることで、身体症状(動悸や胸のつかえ)と精神症状(不安)が改善する。
【治療の推移】
初回施術から2回目来院時は施術効果により身体の軽さ(心地よさ)は認識していたが、動悸や胸のつかえは気になっていた。
3回目(治療開始1週間後)には胸のつかえは消失しており、たまに起きる動悸に不安感を抱いていた。
その1週間後の4回目の来院時には全く症状が無くなり、不安感も消えており本人も安心した様子だった。
1週間経過観察したうえで安定した状態を維持していたので治療は終了した。
鍼灸師の杉浦 里佳です。私のプロフィールを紹介します。
さらに詳しく知りたい方はは下部の『詳しいプロフィールを見る』をご覧ください。
私は過去に体の不調が突然おとずれ、そんな時は心も不安定になっているという経験を何度もしました。
鍼治療は、心の状態を体から良くすることができます。今抱えているお悩みを私達にお話しください。
心と体の声に耳を傾け、お体を良くすることで心も健康になるお手伝いができるよう努めてまいります。
是非私にお任せください。
鍼灸師の渡辺賢司です。私のプロフィールを紹介します。
さらに詳しく知りたい方はは下部の『詳しいプロフィールを見る』をご覧ください。
私は人生の様々な場面で鍼灸治療に助けられてきました。
体が不調だとそのことに悩むようになり、やりたいこともできず、仕事も思うようにいかず、心の不調にもつながっていきます。
自衛隊勤務時厳しい環境下で自分も、周りの人も悩むのを見てきました。このような経験から、鍼灸師となりました。
日々の不調で、思うようにしたいことができていない方、是非私にお任せください。
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