耳鳴り・難聴(耳閉感・耳詰まり)の症例

当院を実際に利用された耳鳴り・難聴でお困りだった患者さまの症例をご紹介します。

以下の一覧からタイトルをクリックすると該当の症例がご覧になれます。

症例一覧

症例㊶:発症約2ヶ月の突発性難聴 3回で耳閉感・めまいが改善

(女性 30 代)

症例㊵:4回の施術で突発性難聴による耳閉感が改善し趣味を再開

(男性 50 代)

症例㊴:最近悪化した5年前から続く左耳のキーンという耳鳴り

(男性 50 代)

症例㊳:高熱後に現れた左耳のキーン・シーンという耳鳴り

(男性 30 代)

症例㊲:発症約2ヶ月の突発性難聴 鍼施術後に聴力回復

(女性 50 代)

症例㊱:トンネルの中にいるような左耳の閉塞感

(女性 60 代)

症例㉟:耳の詰まり感と耳鳴を伴う両耳管狭窄症

(女性 50 代)

症例34:繰り返す両耳の詰まりと吐き気

(女性 30 代)

症例㉝:突然の強い耳鳴りと左耳の聴力低下

(男性 40 代)

症例㉜:発症2日の突発性難聴 初回施術後に聴力が回復

(男性 40 代)

症例㉛:妊娠8ヶ月・発症6日の突発性難聴 2回で耳閉感が消失

(女性 30 代)

症例㉚:常に鳴り続ける高音の耳鳴りと不眠症状

(女性 50 代)

症例㉙:発症1週間の突発性難聴 3回で聴力低下・耳鳴りが改善

(男性 70 代)

症例㉘:発症2週間以上の突発性難聴 2回で右耳の閉塞感が消失

(男性 30 代)

症例㉗:発症10日の突発性難聴 8回で左耳の耳鳴りがほぼ消失

(女性 60 代)

症例㉖:発症12日の突発性難聴 6回で聴力低下・耳鳴りが改善

(男性 50 代)

症例㉕:発症3週間の突発性難聴 4回で聴力低下が改善

(男性 60 代)

症例㉔:発症3日の突発性難聴 3回で耳つまり・耳鳴りが改善

(男性 40 代)

症例㉒:コロナ罹患後に悪化した耳閉感

(男性 20 代)

症例㉑:発症3日の突発性難聴 10回で聴力低下・耳鳴りが改善

(女性 50 代)

症例⑳:突発性難聴の疑いによる右耳の詰まり感と聴力低下

(40代・女性・介護職)

症例⑲:夜に響く耳鳴りの症例

(70代 男性 無職)

症例⑱:産後から耳がポコポコして疲れると耳鳴りがひどい

(30代 女性 事務職)

症例⑰:2週間前に発症した突発性難聴で聴力戻らず耳閉感あり

(50代 女性 パート)

症例⑯:突然大きくなる耳鳴りで不安になる

(50代 男性 内装業)

症例⑮:眼精疲労から耳鳴り・めまい・吐気・頭痛がする

(20代 女性 エステ店勤務)

症例⑭:耳の詰まりと耳鳴りで聞こえづらい

(40代 女性 主婦)

症例⑬:耳詰まりが出てくると回転性めまいへの不安を感じる

(60代 女性 主婦)

症例⑫:耳鳴りがうるさい、首を動かすとふわふわする

(30代 女性 営業職)

症例⑪:めまい、耳の詰まりで好きなことができない

(70代 女性 無職)

症例⑩:仕事始まりに突然なった耳鳴り

(40歳代 女性 銀行員)

症例⑨:高い音がキーンと聞こえてくる耳鳴り

(60歳代 女性 主婦)

症例⑧:不安症から来る耳鳴り

(40歳代 女性 営業事務)

症例⑦:頭痛を伴う耳鳴り

(80歳代 女性 無職)

症例⑥:メニエール病により難聴が続く

(50歳代 男性 設計士)

症例⑤:仕事から帰ってきて急になった突発性難聴

(40歳代 男性 消防士)

症例④:耳が詰まったような感じがして耳鳴りがする

(30歳代 女性 薬剤師)

症例③:突発性難聴による聴力の低下

(30歳 女性 会社員)

症例②:耳のつまり、耳鳴りで外出がおっくう

(20歳 女性 会社員)

症例①:突発性難聴での耳鳴り

(20歳 男性 建設業)


発症約2ヶ月の突発性難聴 3回で耳閉感・めまいが改善

30代・女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

30代女性の患者様が、右耳の詰まり感、聞こえにくさ、くらくらするめまいを訴えて来院されました。

症状が始まったのは12月末でした。突然、右耳の聞こえ方に違和感が現れ、その後も症状が続いたため、1月末に医療機関を受診。聴力検査などを受け、突発性難聴の疑いと診断されました。

病院で治療を受けたことで、低下していた聴力はある程度まで回復しました。しかし、聞こえ方が改善した後も、右耳が詰まっているような耳閉感と、くらくらするめまいが残っていました。

さらに、当院へ来院する約1週間前にはめまいが急激に悪化。一時は立っていることができないほど強いめまいが現れ、それに伴って右耳の聞こえ方も再び悪化しました。

病院で治療を受けて聴力がある程度回復していたにもかかわらず、耳の詰まりやめまいが続き、さらに症状が強くなったことで日常生活にも制限が生じている状態でした。

当院へ来院されたのは、最初に症状が現れてから約2ヶ月が経過した時期です。

今回の症例では、単純な聴力低下だけではなく、

  • 右耳の詰まり感
  • 右耳の聞こえにくさ
  • くらくらするめまい
  • めまい悪化時の聞こえの悪化

といった複数の症状が重なっていました。

そこで耳周囲だけを見るのではなく、首・肩・背中なども含めて身体の状態を確認しました。

通院頻度・回数

週1回 計3回

施術と経過

【初診時】

初診時に身体の状態を確認すると、特に目立っていたのが首と肩甲骨の間(肩甲間部)の強い緊張でした。

突発性難聴というと、どうしても「耳だけの問題」と考えがちですが、当院では耳の周囲だけでなく、首・肩・肩甲骨周囲などの状態も確認しています。

今回の患者様では耳閉感だけではなく、くらくらするめまいも残っていたため、首から背中にかけての緊張状態にも着目しました。

施術では、手のツボと肩甲間部を中心に鍼を行いました。

耳周囲に多くの鍼を行うのではなく、初診時に確認された身体の緊張をもとに施術部位を選択しました。

初回施術直後の段階では、耳閉感やめまいが完全になくなったわけではありません。そのため、施術後の状態を確認しながら継続して経過を見ることとしました。

【2回目】

2回目の来院時には、患者様から

「耳の詰まり感が前より減っている」

との報告がありました。

初回来院時に強く感じていた右耳の閉塞感に変化が現れ始めていました。

耳の詰まり感が軽減していることを確認できたため、初回と同様に、手のツボと肩甲間部を中心とした施術を継続しました。

また、耳の症状だけでなく、首や肩甲間部の緊張状態についても確認しながら施術を行いました。

【3回目】

さらに同様の方針で施術を継続すると、右耳の詰まり感は大きく軽減していきました。

そして、耳閉感が軽減していくのに伴い、それまで続いていたくらくらするめまいも消失していきました。

来院前には立つことができないほど強いめまいが現れていましたが、そのような症状もみられなくなりました。

合計3回の施術で、耳閉感とめまいは大幅に改善。

施術期間中に症状の再燃や新たな症状の出現も認められなかったため、一連の施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

合谷 

手にあるツボ。首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

手三里 

前腕にあるツボ。首から肩にかけての緊張を調整する目的で使用しました。

四括 

肩甲骨周囲の緊張に対して使用しました。

三括 

肩甲間部から首へ続く緊張を調整する目的で使用しました。

 

※実際の施術では、その日の身体の状態を確認したうえで使用するツボを選択しています。

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的だったのは、病院での治療によって聴力はある程度回復したものの、耳閉感とめまいが残っていたことです。

突発性難聴では、聴力そのものが改善してきても、

「聞こえは戻ってきたけれど、耳の詰まりが取れない」

「耳の違和感と一緒に、めまいやふらつきが残っている」

といった症状に悩まれることがあります。

今回の患者様も、病院で治療を受けたことで聴力はある程度回復していました。

しかし、耳閉感とめまいは残存。さらに来院1週間前にはめまいが悪化し、立つことができないほどの状態となり、同時に聞こえ方も悪化していました。

初診時に身体を確認すると、首だけでなく肩甲骨の間にも顕著な緊張が認められました。

そこで当院では、耳そのものだけに施術を集中させるのではなく、首や肩甲間部の緊張にも着目しました。

その結果、最初に変化が現れたのが耳閉感でした。

2回目には耳の詰まり感が軽減し、その後さらに耳閉感が改善していくのに伴って、めまいについても消失していきました。

最終的には、3回の施術で耳閉感・めまいともに大幅な改善がみられました。

発症から約2ヶ月経過していても残存症状に変化がみられた症例

今回の症例は、これまで紹介してきた「発症から数日以内に鍼治療を開始した突発性難聴」の症例とは少し異なります。

症状が始まったのは12月末で、当院へ来院されたのは3月。つまり、突発性難聴の発症から約2ヶ月が経過してから鍼治療を開始した症例です。

さらに、通院頻度も週1回程度と、当院で突発性難聴に対して行う施術としては比較的少ない頻度でした。

それにもかかわらず3回の施術で大きな変化がみられた理由として重要なのが、今回の主な施術対象が「低下した聴力そのもの」ではなかったことです。

 

患者様は病院で治療を受けた段階で、低下していた聴力についてはすでにある程度回復していました。一方で、

  • 耳が詰まった感じが取れない
  • くらくらするめまいが残っている
  • 症状が悪化すると聞こえ方にも影響する

といった症状が残っていました。

今回の鍼治療では、このような病院治療後に残っていた耳閉感やめまいなどの残存症状を主な対象として施術を行っています。

初診時には首と肩甲間部に顕著な緊張が認められたため、そこに着目して施術を行いました。その結果、まず耳閉感が軽減し、それに伴ってめまいも消失し、3回の施術で大幅な改善がみられました。

 

ここで注意したいのが、「発症から2ヶ月経過していても、突発性難聴による聴力低下が同じように改善する」という意味ではないことです。

当院では、突発性難聴によって低下した聴力の回復を目指す場合は、発症からできるだけ早い段階で治療を開始することが非常に重要だと考えています。突然聞こえが悪くなった場合には、まず早急に耳鼻科を受診し、必要な検査や治療を受けることが第一です。

一方、今回のように病院での治療によって聴力はある程度回復していても、耳閉感やめまい、耳の違和感などが残っているケースでは、発症から時間が経過していても鍼治療を検討する余地があります。

今回の症例は、

「聴力低下は早期治療が重要。しかし、病院治療後に残った耳閉感やめまいについては、時間が経過していても改善を目指せる可能性がある」

という、突発性難聴の治療時期を考えるうえでも参考になる症例だと考えています。


4回の施術で突発性難聴による耳閉感が改善し趣味を再開

50代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

50代男性の患者様が、右耳の聞こえにくさ・耳閉感・耳鳴りを主訴に来院されました。

2026年2月に突然、右耳の聞こえ方に異変を感じ、医療機関では右突発性難聴の疑いと診断されました。

発症当初と比較すると、当院へ来院された時点では症状そのものはある程度軽減していました。

しかし、右耳が塞がれているような耳閉塞感と耳鳴りが残り、聞こえ方にも違和感がある状態が続いていました。

今回の患者様が特に困っていたのは、単に「耳鳴りがある」「耳が詰まっている」ということだけではありませんでした。

耳の症状が気になってしまい、これまで楽しんでいた趣味を十分に楽しめなくなっていたことです。

日常生活そのものを送ることはできても、耳の違和感や耳鳴りが常に意識に入ることで、好きなことに集中できない状態になっていました。

突発性難聴では、聴力検査の数値だけでなく、

  • 耳が詰まった感じが残る
  • 耳鳴りが常に気になる
  • 左右で聞こえ方が違う
  • 音を聞くこと自体がストレスになる

といった症状が、生活の質に影響することがあります。

今回も、「以前のように趣味を楽しめる状態まで戻りたい」ということが施術を進めるうえでの一つの目標となりました。

初診時に身体を確認したところ、右耳周辺に加えて、首にも明確な張りが認められました。

そこで耳だけを局所的に施術するのではなく、首を含めた身体全体の緊張状態を確認しながら鍼治療を行うこととしました。

通院頻度・回数

週2回 計4回

施術と経過

●初診時の所見

初診時の触診では、

  • 右耳周辺の張り
  • 首の筋緊張

が確認されました。

突発性難聴や耳鳴り、耳閉感というと「耳そのものに問題がある」と考えがちですが、当院では耳周辺だけでなく、首・肩・背中などの状態も確認しています。

特に耳の後ろから首にかけて強い張りがある場合には、その緊張状態も考慮して施術部位を選択します。

今回も、右耳周辺と首の張りを一つの目安としながら、直接その場所だけに鍼をするのではなく、臀部・手・下腿にあるツボを中心に施術しました。

身体の離れた場所から首や耳周辺の緊張を調整し、施術前後で身体と耳の感覚がどのように変化するのかを確認しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、臀部・手・下腿にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

施術後に状態を確認すると、まず変化がみられたのが右耳の耳閉塞感でした。

完全に症状がなくなったわけではありませんでしたが、施術前と比較して耳の詰まりが軽くなったことを患者様自身が実感されました。

初回から耳閉感に変化が確認できたため、この反応を一つの目安として同様の施術方針を継続することとしました。

【第2~3回目】

2回目以降も、臀部・手・下腿のツボを中心とした施術を継続しました。

施術を重ねるにつれて耳閉感がさらに軽減し、右耳の聞こえ方についても徐々に改善がみられるようになりました。

耳鳴りについては完全に消失したわけではありませんでしたが、以前ほど強く意識することがなくなっていきました。

耳鳴りそのものの有無だけではなく、「どの程度気になるのか」「生活の邪魔になっているのか」という点も確認しながら経過をみました。

【第4回目】

4回目の施術までには、右耳の聞こえ方と耳閉塞感は大幅に改善しました。

耳鳴りについてはわずかに残っていましたが、患者様からは「ほとんど気にならない」程度まで軽減したとの報告がありました。

そして今回、症状改善を判断するうえで大きなポイントとなったのが、以前のように趣味を楽しめるようになったことです。

初回来院時には耳鳴りや耳閉感が気になり、趣味を楽しめない状態でした。

それが4回の施術後には、多少耳鳴りが残っていても、それに意識を奪われることなく趣味を再開できる状態まで回復しました。

症状の再燃や新しい症状も認められなかったため、計4回で一連の施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを調整する目的で使用しました。

築賓

ふくらはぎから首・肩の緊張を調整する目的で使用しました。

飛揚

ふくらはぎから首・肩の緊張を整える目的で使用しました。

秩辺

臀部周囲の緊張を調整し、肩甲骨から首の連動性を整える目的で使用しました。

合谷

手から首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※実際の施術では、その日の身体の状態を確認したうえで使用するツボを選択しています。

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的なのは、耳鳴りが完全に消失したわけではないにもかかわらず、患者様の生活の質が大きく改善したことです。

初回来院時には、右耳の聞こえにくさ・耳閉感・耳鳴りが残っており、それらが気になることで趣味を楽しむことができませんでした。

初回の鍼施術後には、まず耳閉塞感が軽減。

その後も施術を重ねることで聞こえ方が改善し、4回目には耳鳴りも「残ってはいるものの、ほとんど気にならない」という状態まで変化しました。

そして最終的には、耳の症状を気にせず趣味を楽しめるようになりました

 

突発性難聴の治療では、どうしても「聴力が完全に元に戻ったか」「耳なりがゼロになったか」という点に目が向きやすくなります。

もちろん、聴力の回復や耳鳴りの消失は重要です。

しかし実際の生活では、症状がわずかに残っていたとしても、

「耳鳴りを意識する時間が減った」

「耳の詰まりを気にしなくなった」

「以前と同じように好きなことができるようになった」

という変化も非常に重要です。

今回の患者様では、まさにこの「症状に生活を支配されなくなったこと」が大きな改善点でした。

突発性難聴後の耳鳴り・耳閉感が残っている方へ

突発性難聴を発症した後、聞こえ方そのものはある程度改善しても、耳鳴りや耳閉感だけが残ることがあります。

その結果、

「聴力は以前より戻ったのに、耳がずっと詰まっている」

「静かな場所では耳鳴りばかり気になってしまう」

「好きだった音楽や趣味を楽しめなくなった」

と悩まれる方もいます。

今回の患者様も、発症当初より症状は軽減していましたが、耳閉感と耳鳴りが残り、それによって趣味を楽しめない状態になっていました。

初診時には右耳周辺と首に張りが確認されたため、当院では耳だけではなく、臀部・手・下腿のツボを使いながら身体全体の緊張を整える施術を行いました。

 

その結果、初回から耳閉塞感が軽減し、4回の施術で聞こえ方も改善。耳鳴りはわずかに残ったものの、気にならない程度となり、再び趣味を楽しめる状態まで回復しました

耳鳴りについては「完全にゼロにすること」だけを目標にすると、わずかな音にも意識が向き続けてしまうことがあります。

そのため当院では、耳鳴りの大きさだけでなく、耳鳴りを気にする時間や、日常生活・仕事・趣味への影響がどの程度変化したかも重要な経過として確認しています。

突発性難聴が疑われる場合には、まず耳鼻科を受診して聴力検査や必要な治療を受けることが重要です。

そのうえで、聞こえにくさや耳閉感、耳鳴りが残り、日常生活や趣味に影響している場合には、鍼治療を補完的な選択肢として検討することもできます。


最近悪化した5年前から続く左耳のキーンという耳鳴り

50代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

50代男性の患者様が、左耳の「キーン」という高い音の耳鳴りを主訴に来院されました。

耳鳴り自体は最近始まったものではなく、約5~6年前から続いていました。

長年耳鳴りはあったものの、普段はそれほど強く意識することはなく、耳鳴りがある状態にもある程度慣れて生活されていました。

ところが、当院へ来院する約1週間前から、それまでより明らかに耳鳴りの音が大きくなりました

耳鳴りは一日中同じ大きさで聞こえているわけではなく、あまり気にならない時間もありました。一方で、車の中など周囲の音が少ない密室では耳鳴りを強く感じることが多く、「キーン」という音が大きくなると煩わしさを感じ、日常生活にも支障が出るようになっていました。

「5年以上前から耳鳴りはあるものの、最近になって急に音が大きくなった」というのが、今回来院するきっかけとなりました。

耳の状態を調べるため医療機関も受診しましたが、検査では特に異常は認められず、「異常なし」と説明を受けていました。

そこで、耳そのものだけではなく身体の状態も含めた別の方法を探し、鍼治療を希望して当院へ来院されました。

なお、既往歴として糖尿病がありました。

通院頻度・回数

週1~2回 計8回

施術と経過

●初診時の所見

初診では、耳鳴りの音や出現する状況について詳しく確認するとともに、耳周囲だけではなく、首や肩を含めた身体全体の状態を確認しました。

触診では、左耳の後方にある翳風付近の緊張に加えて、首から肩にかけて強い筋緊張が認められました。

今回の患者様は5年以上前から左耳の「キーン」という耳鳴りがありましたが、直近1週間でその音が大きくなっていました。

そのため当院では、耳鳴りそのものだけに着目するのではなく、初診時に確認された耳周囲や首肩の緊張を整えることを施術方針としました。

施術では、首肩の緊張緩和と可動域の改善を目的として、手背部と下腿のツボを使用しました。

さらに、左耳後方の翳風付近の緊張を整える目的で、骨盤と手首のツボにも鍼を行いました。

耳鳴りがあるからといって耳周囲に多くの鍼をするのではなく、触診によって確認された身体の緊張に合わせて、耳から離れた部位のツボも組み合わせて施術しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回施術後、患者様からは、

「耳鳴りが出る頻度が少し減ったような気がする」

との報告がありました。

ただし、この時点では明確に大きく改善したというほどの変化ではありませんでした。

5年以上続いている耳鳴りであることから、初回の反応だけで判断するのではなく、身体の状態と耳鳴りの変化を確認しながら施術を継続することとしました。

【2回目以降】

2回目以降も、初診時に確認された**首肩と翳風付近の緊張**を一つの指標として、基本的には同様の方針で施術を継続しました。

施術を重ねるにつれて、耳鳴りの頻度や大きさにも徐々に変化が現れました。

ただし、毎回少しずつ症状が軽減していったわけではありません。

経過の途中には、再び耳鳴りを大きく感じることもありました。

それでも施術を継続していくと、来院のきっかけとなった「大きなキーンという耳鳴り」が出ることが少なくなっていきました。

最終的には、直近1週間で悪化していた大きな耳鳴りは落ち着き、5年以上前から感じていた元々の耳鳴りと同程度まで戻りました

耳鳴りそのものが完全にゼロになったわけではありません。

しかし、患者様が最も困っていた「以前より大きな耳鳴り」がほとんど出なくなったことで、車内などで耳鳴りを強く意識することも減少しました。

日常生活で耳鳴りに煩わされることが大幅に少なくなり、症状スコアも初診時の10から2まで改善しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲から身体全体のバランスを調整する目的で使用しました。

精霊 

手背部から首肩周囲の緊張を整える目的で使用しました。

養老 

手首から首周囲(特に翳風付近)の緊張を調整する目的で使用しました。

陰陵泉 

下腿から身体全体の緊張を調整する目的で使用しました。

三陰交 

下腿部から全身の状態を整える目的で使用しました。

 

※実際の施術では、その日の身体の状態を確認したうえで使用するツボを選択しています。

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で重要なのは、耳鳴りが最近になって初めて発症したわけではないということです。

患者様には、すでに5~6年前から左耳の「キーン」という耳鳴りがありました。

しかし、それまである程度慣れて生活できていた耳鳴りが、来院1週間前から急に大きくなり、日常生活でも強く意識するようになっていました。

耳鳴りの場合、単純に「いつから耳鳴りがあるのか」という期間だけでなく、

  • どのような音なのか
  • 左右どちらに聞こえるのか
  • 常に聞こえるのか、時々なのか
  • 以前より音が大きくなっているのか
  • どのような場所で気になるのか
  • 日常生活にどの程度影響しているのか

といった点も重要だと当院では考えています。

 

今回の場合は、5年以上続いていた耳鳴りそのものより、「最近になって耳鳴りが大きくなり、生活の中で気になるようになったこと」が大きな問題でした。

そのため、長年続いている耳鳴りを完全になくすことだけを目標とするのではなく、まずは最近悪化した状態を以前の状態まで戻すことを目標として施術を行いました。

 

結果として8回の施術後には、最近出現していた大きな耳鳴りはほとんどなくなり、元々あった耳鳴りと同程度まで落ち着き、症状スコアも10から2まで改善しました。

耳鳴りは「ある・ない」だけで評価するのではなく、音の大きさや頻度、気になる場面、日常生活への影響がどの程度変化したかを見ることも大切です。

今回の症例では耳鳴りそのものは残っていましたが、患者様が困っていた「最近大きくなった耳鳴り」が落ち着き、日常生活への影響が大幅に減少したことを改善の一つの目安としました。

病院で「異常なし」と言われても耳鳴りが気になる方へ

耳鳴りで耳鼻科を受診し、聴力検査や耳の検査を受けても、明確な異常が見つからないケースがあります。

しかし、検査で異常が見つからないことと、耳鳴りによる困りごとがないことは別です。

今回の患者様も医療機関では異常なしとされていましたが、実際には左耳の「キーン」という耳鳴りが以前より大きくなり、特に車内などの静かな環境では強く意識する状態でした。

当院では、このような耳鳴りに対して耳だけを見るのではなく、**耳周囲や首肩などの緊張状態も確認**します。

今回も、左耳後方の翳風付近と首肩に緊張が確認されたため、その状態を一つの指標として鍼施術を行いました。

 

特に長期間続いている耳鳴りの場合、「耳鳴りを完全になくす」ということだけではなく、音が小さくなる、気になる頻度が減る、耳鳴りを意識せず生活できる時間が増えるといった変化も大切だと考えています。

もちろん、耳鳴りにはさまざまな原因が考えられます。

特に、突然耳鳴りが強くなった場合や、急な聴力低下・耳閉感・めまいなどを伴う場合には、まず耳鼻科を受診して必要な検査を受けることが重要です。

そのうえで、医療機関で大きな異常が見つからないにもかかわらず耳鳴りが続いている場合や、今回のように以前からある耳鳴りが最近になって強くなった場合には、鍼治療を選択肢の一つとして検討することもできます。


高熱後に現れた左耳のキーン・シーンという耳鳴り

30代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

30代男性の患者様が、左耳に続く「キーン」「シーン」という耳鳴りを主訴に来院されました。

症状が現れる前には高熱があり、それに伴って強い頭痛も生じていました。頭痛については病院で治療を受けたことで改善しましたが、その後、仕事中に耳の聞こえ方に違和感を覚えるようになりました。

特に気になったのが、職場で使用されている機械のアラーム音でした。

それまで普通に聞こえていた高い音が、左耳では聞こえにくく感じるようになり、左右の耳で音の聞こえ方が違うように感じていました。

病院を受診して聴力検査を受けましたが、検査上の聴力は正常範囲内でした

しかし、本人としては明らかに左耳の高い音が聞こえづらい感覚があり、当初は耳が詰まったような耳閉感も伴っていました。

その後、耳閉感については自然に消失しましたが、左耳の「キーン」「シーン」という耳鳴りは残りました。

この耳鳴りには特徴があり、朝起きた直後にはほとんど感じませんでした。

一方で、仕事中に事務所にいるときや、自宅の室内などでは耳鳴りを感じやすく、周囲の環境によって耳鳴りの感じ方に違いがありました。

また、高熱後から下を向くと気持ちが悪くなるという症状も出ていました。

仕事や日常生活ができなくなるほどではありませんでしたが、「検査では問題がないと言われたものの、以前とは耳の聞こえ方が違う」「室内にいると耳鳴りが気になる」という状態が続いていたため、鍼治療を希望して来院されました。

通院頻度・回数

週2回 計3回

施術と経過

●初診時の所見

初診では耳の症状だけではなく、顎・首・肩など耳周囲と関係する部位についても触診を行いました。

特に目立っていたのが、顎周辺の筋緊張の左右差でした。

耳の近くには顎関節や咀嚼に関係する筋肉があり、顎周辺の状態と耳の違和感が同時にみられるケースもあります。

そこで今回は、耳鳴りが出ている左耳だけに施術するのではなく、左右差が確認された顎周辺の緊張を整えることを一つの施術方針としました。

さらに、「下を向くと気持ち悪くなる」という訴えもあったため、首・肩周囲やふくらはぎなどの状態についても確認しました。

触診するとこれらの部位にも緊張が認められたことから、耳鳴りだけを個別に捉えるのではなく、身体全体の緊張状態を確認しながら施術を組み立てました。

手首・骨盤のツボを中心に使用し、加えて臀部のツボにも鍼を行いました。

【第1回目】

初回施術後、耳鳴りそのものが完全になくなったわけではありませんでしたが、患者様からは**「耳鳴りの音が少し高くなった感じがして、以前より気にならなくなった」**との報告がありました。

耳鳴りでは「音が消えたかどうか」だけではなく、音質や大きさ、気になる頻度などが変化する場合があります。

今回は初回から耳鳴りの感じ方に変化が現れたため、その後も身体の状態を確認しながら同様の施術方針を継続しました。

【2~3回目】

2回目以降も、顎周辺の左右差や首・肩などの緊張を確認しながら施術を行いました。

施術を重ねるにつれて、仕事中や自宅の室内で感じていた耳鳴りの存在感が徐々に小さくなっていきました。

最終的には、耳鳴りをほとんど意識せず生活できる状態まで改善しました。

計3回の施術で大幅な改善がみられたため、耳鳴りに対する施術は終了としました。

施術期間中に耳鳴りが再び大きくなったり、新たな耳症状が現れたりすることもありませんでした。

特に効果のあったツボ(施術部位)※L=左側,R=右側

養老 L

手首周辺から顎や首周囲の緊張を整える目的で使用しました。

膀胱兪 L

骨盤周囲から身体全体の緊張を調整する目的で使用しました。

二ノ臀 LR

臀部から首・肩を含めた身体の緊張を整える目的で使用しました。

 

※実際の施術では、その日の身体の状態を確認したうえで使用するツボを選択しています。

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的だったのは、病院での聴力検査では正常範囲だったにもかかわらず、本人には左耳の高い音が聞こえにくい感覚と、「キーン」「シーン」という耳鳴りが残っていたことです。

特に職場の機械のアラーム音など、高い音に対して左右の聞こえ方に違いを感じていました。

また、耳鳴りは一日中同じように聞こえていたわけではありません。朝起きた直後にはほとんど感じず、仕事中の事務所や自宅の室内では耳鳴りが目立つという特徴がありました。

このように、検査結果だけでは捉えにくい「聞こえ方の違和感」や、時間帯・環境によって変化する耳鳴りについては、耳の状態だけでなく、身体の緊張状態も含めて確認することが重要だと鍼灸TAKAでは考えています。

 

今回の患者様を触診すると、特に顎周辺の緊張に左右差があり、さらに首・肩周囲にも緊張が確認されました。

そこで当院では、耳そのものに直接アプローチするのではなく、顎や首肩など耳周囲と関係する部位の緊張を整えることを施術のポイントとしました。

その結果、初回施術後から耳鳴りの音質に変化が現れ、「以前より気にならない」という変化がみられました。その後も施術を重ね、3回の施術で耳鳴りをほとんど意識せず生活できる状態まで改善しました。

 

今回の経過から、鍼灸TAKAでは、病院の検査で大きな異常が確認されない耳鳴りであっても、顎・首・肩などに強い緊張や左右差がみられる場合には、そうした身体の状態を整えることが症状改善につながる可能性があると考えています。

また耳鳴りを評価する際には、単に「耳鳴りがある・ない」だけではなく、音の種類、大きさ、気になる時間帯や場所、聞こえない時間があるか、日常生活でどの程度意識するかまで確認することも重要です。

今回のように、「聴力検査では正常と言われたけれど聞こえ方がおかしい」「耳鳴りだけが残っている」というケースでは、耳だけではなく身体全体の状態を確認することが、施術方針を考えるうえで一つのポイントになると考えています。

高熱の後から耳鳴りや聞こえ方がおかしくなった方へ

今回の患者様は、高熱と頭痛をきっかけとして、その後に耳の聞こえ方の違和感や耳鳴りが現れたという経過をたどっていました。

ただし、高熱そのものが耳鳴りの直接的な原因だったと、この症例だけから判断することはできません。

重要なのは、発熱後に耳の症状が現れたという経過だけで原因を決めつけず、まず医療機関で必要な検査を受けることです。

特に、突然聞こえ方が変わった場合や、片耳だけの耳鳴りに聴力低下・耳閉感・強いめまいなどを伴う場合には、まず耳鼻科を受診することが重要です。

 

今回も病院で聴力検査を受けたうえで来院されており、検査では正常範囲とされていました。

そのうえで当院では、耳そのものだけではなく、初診時に確認された顎の左右差や首・肩などの身体の緊張にも着目して施術を行いました。

結果として初回から耳鳴りの感じ方に変化がみられ、3回の施術後には耳鳴りが気にならない状態まで改善しました。

「検査では正常と言われたけれど、以前とは聞こえ方が違う」「耳鳴りだけが残って気になる」という方も、耳だけではなく、顎や首肩を含めた身体の状態を確認することで、改善の糸口が見つかることがあります。

そのような場合は鍼治療を選択肢の一つとして検討することもできます。


発症約2ヶ月の突発性難聴 鍼施術後に聴力回復

50代・女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

50代女性の患者様が、右耳の聴力低下と耳閉感を主訴に来院されました。

最初に耳の異変を感じたのは、当院へ来院する約2ヶ月前のことです。

右耳に耳鳴りと耳が塞がったような耳閉感が現れ、さらに音が二重に聞こえるという症状も感じるようになりました。

同じ音を聞いているにもかかわらず右耳だけ違った音として聞こえるような違和感がありましたが、この時の症状は約1週間で自然に消失しました。

そのため、一度は耳の状態が元に戻ったと考えていました。

ところが、それから約1ヶ月後、再び右耳に異変が現れます

今度は以前とは症状の出方が異なり、低い音が聞こえにくいと感じるようになりました。

そこで医療機関を受診して聴力を調べたところ、右耳の聴力低下が確認され、突発性難聴の疑いと診断されました。

医療機関ではステロイドによる治療を受けましたが、患者様の自覚としては大きな変化がみられませんでした。

当院へ来院された時点でも、

  • 右耳の聴力低下
  • 右耳の耳閉感

が常に残っている状態でした。

幸い、仕事や日常生活ができないほどの症状ではありませんでしたが、「右耳だけ聞こえ方がおかしい」「耳が詰まった感じが取れない」という状態が続いていました。

また、耳の症状とは別に慢性的な肩こりも自覚されていました。

初診時には耳だけではなく、首や肩を含めた身体の状態を確認したうえで施術方針を決めることとしました。

通院頻度・回数

週2回 計2回

※突発性難聴に関連する症状が改善した後は、別の身体の悩みに対する施術を継続しました。

施術と経過

●初診時の所見

初診時に身体の状態を触診すると、特徴的だったのが、

  • 右耳後部の翳風付近の緊張
  • 肩上部の強い緊張

でした。

特に患者様自身にも肩こりの自覚があり、触診でも肩周囲の緊張が確認できました。

当院では突発性難聴や耳閉感などの症状に対して、耳そのものだけを見るのではなく、耳の後ろから首・肩・肩甲骨周囲までの状態を確認します。

耳の周囲と首肩は位置的にも近く、身体の緊張状態を評価するうえで重要な部位だからです。

今回の患者様でも、右耳後部の翳風付近と肩上部の双方に緊張が確認されました。

一方で、施術では緊張している場所に直接多くの鍼をするのではなく、身体全体の状態を確認しながら、離れた部位にあるツボを使用しました。

具体的には、骨盤・手背・下腿を中心に施術を行いました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、骨盤、手の甲、下腿にあるツボへ鍼施術を行いました。

今回の患者様は、発症直後に来院されたわけではありません。

最初に耳鳴りや耳閉感、音が二重に聞こえる症状が出てからは、すでに約2ヶ月が経過していました。

さらに医療機関でステロイド治療を受けても、残っていた聴力低下や耳閉感に大きな変化を感じられていませんでした。

そのため、初回から耳の症状だけを追うのではなく、翳風付近や肩上部の緊張状態も確認しながら全身を調整しました。

施術後はそのまま帰宅していただき、その後の聞こえ方と耳閉感の変化を確認してもらうこととしました。

【第2回目】

2回目の来院時に状態を確認すると、患者様から右耳の聴力が回復したとの報告がありました。

さらに、来院時に常に感じていた右耳の耳閉感も消失していました。

初回来院時の症状スコアは「10」でしたが、改善後は「0」となりました。

耳の症状について良好な状態が確認できたため、突発性難聴に対する施術としてはいったん終了としました。

その後も別の身体の悩みに対する鍼施術は継続しましたが、その間も右耳の状態を確認したところ、聴力の回復と耳閉感がない状態は維持されていました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを調整する目的で使用しました。

築賓

ふくらはぎから首・肩の緊張を調整する目的で使用しました。

飛揚

ふくらはぎから首・肩の緊張を整える目的で使用しました。

精霊

手背から肩頂部の緊張を調整する目的で使用しました。

臀蓋

骨盤・臀部周囲から肩頂部の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※実際の施術では、その日の身体の状態を確認したうえで使用するツボを選択しています。

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例は、これまでご紹介してきた突発性難聴の症例とは、少し異なる経過をたどっています。

大きな特徴は、最初の耳症状から約2ヶ月が経過していたことです。

最初は右耳の耳鳴り・耳閉感・音が二重に聞こえる症状が現れました。

ところが、それらは約1週間でいったん消失しています。

その後しばらくして、今度は低音域が聞こえにくくなるという別の異変が現れ、医療機関で突発性難聴の疑いと診断されました。

さらにステロイド治療を受けたものの、来院時には右耳の聴力低下と耳閉感が残っていました。

つまり今回の症例は、

耳症状が出現 → 一度消失 → 約1ヶ月後に低音域の聴力低下 → ステロイド治療 → 症状が残存 → 鍼治療

という経過をたどっています。

これは、発症3日や6日などで当院へ来院された早期の突発性難聴症例とは異なる点です。

 

当院では基本的に、突発性難聴はできるだけ早期に耳鼻科を受診し、必要な治療を開始することが重要だと考えています。

また鍼治療についても、発症から時間が経過するほど改善が難しくなる傾向があるため、できるだけ早い段階で相談していただくことをおすすめしています

しかし、今回のように発症から時間が経過しているからといって、すべてのケースで変化が期待できないとは限りません。

今回の患者様では、最初の症状から約2ヶ月が経過し、さらにステロイド治療後も残っていた症状に対して施術を行い、2回目の来院時には聴力の回復と耳閉感の消失が確認されました。

もちろん、改善までの経過には個人差があり、発症からの期間だけで結果を判断することはできません。

それでも、早期治療の重要性を基本としながら、すでに時間が経過してしまった症例でも身体の状態を確認する意味があることを示す一例となりました。

発症から時間が経過し、ステロイド治療後も症状が残っている方へ

突発性難聴では、できるだけ早く耳鼻科を受診し、必要な治療を開始することが重要です。

当院でも、発症から時間が経過するほど改善が難しくなる傾向があるため、鍼治療についてもできるだけ早い段階で開始することをおすすめしています。

一方で実際には、

「ステロイド治療を受けたけれど聞こえづらさが残っている」

「聴力は少し戻ったけれど耳の詰まりが取れない」

「低い音だけ聞き取りにくい」

「治療を続けているうちに発症から時間が経ってしまった」

といった状態で当院へ相談される方もいます。

 

発症から時間が経過しているからといって、必ずしもその後の改善が期待できないとは限りません

今回の患者様も、最初に右耳の異変が現れてから約2ヶ月が経過しており、さらに医療機関でステロイド治療を受けても、右耳の聴力低下と耳閉感が残っていました。

初診時に身体を確認すると、右耳後部の翳風付近だけでなく肩上部にも強い緊張があり、患者様自身も肩こりを自覚されていました。

そこで当院では、耳だけに施術を集中させるのではなく、骨盤・手背・下腿などのツボを使いながら、首や肩を含めた身体全体の緊張を整えるように施術しました。

その結果、初回施術後、2回目の来院時には聴力の回復と耳閉感の消失が確認されました。

その後は別の身体の悩みに対する施術を継続しましたが、その間も耳の状態を確認し、聴力の回復と耳閉感がない状態が維持されていました。

もちろん、この経過だけから鍼治療が聴力回復の直接的な原因だったと断定することはできません。自然な回復や、それ以前に受けた治療の影響なども考慮する必要があります。

それでも今回の症例は、発症から約2ヶ月が経過し、ステロイド治療後にも症状が残っていた状態から良好な経過をたどった一例です。

「もう時間が経ってしまったから」と諦めるのではなく、まず耳鼻科で現在の聴力や耳の状態を確認したうえで、聴力低下や耳閉感、耳鳴りなどが残っている場合には、鍼治療を補完的な選択肢として検討することもできます。


トンネルの中にいるような左耳の閉塞感

女性 60 代

詳細を見るには以下の画像をクリックしてください。


耳の詰まり感と耳鳴を伴う両耳管狭窄症

女性 50 代

詳細を見るには以下の画像をクリックしてください。


繰り返す両耳の詰まりと吐き気

女性 30 代

詳細を見るには以下の画像をクリックしてください。


突然の強い耳鳴りと左耳の聴力低下

男性 40 代

詳細を見るには以下の画像をクリックしてください。


発症2日の突発性難聴 初回施術後に聴力が回復

40代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

40代男性の患者様が、右耳の聴力低下・耳鳴り・耳閉感を主訴に来院されました。

症状が現れたのは、当院へ来院するわずか2日前のことです。

最初に感じたのは、右耳が塞がったような「耳の詰まり」でした。その後、右耳の聞こえが急激に悪くなり、耳鳴りも現れるようになりました。

一時的な症状ではなく、聴力低下・耳鳴り・耳閉感はいずれも持続しており、大きな変動もありませんでした。

突然片側の耳が聞こえにくくなったことで、普段の会話や周囲の音が聞き取りづらくなり、日常生活だけでなく仕事にも支障を感じる状態でした。

そこで医療機関を受診したところ、突発性難聴の疑いと診断されました。

幸い、発症直後からまったく変化がなかったわけではなく、当院へ来院した時点では、発症時と比較して症状全体が3〜4割程度改善していました。右耳の詰まり感についても、発症直後より軽くなっていました。

しかし、まだ左右の聞こえ方には差があり、耳鳴りや耳閉感も残っていたため、少しでも早く回復させたいということで鍼治療を希望されました。

発症から当院への来院までがわずか2日だったことから、当院でも早期から施術を開始することとしました。

通院頻度・回数

週2回 計2回

施術と経過

●初診時の所見

初診時には、耳周辺だけに限定せず、首・肩から全身の状態まで確認しました。

触診で特に確認されたのが、

  • 左肩の筋緊張
  • 首すじの緊張

でした。

今回の症状は右耳に現れていましたが、身体の緊張は必ずしも症状側だけに現れるとは限りません。

実際、この患者様では右耳の聴力低下や耳閉感に対して、反対側である左肩にも明確な緊張が確認されました

そのため、「右耳の症状だから右耳周辺だけを施術する」という考え方ではなく、身体全体の左右差や首・肩の状態を確認したうえで施術部位を選択しました。

今回使用したのは、主に下肢と手のツボです。

耳そのものへ多くの鍼を行うのではなく、手や脚から首肩を含めた身体の緊張を調整することを目的として施術しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、手と下肢にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

施術後はそのまま帰宅していただき、右耳の聞こえ方、耳鳴り、耳閉感がどのように変化するか経過をみてもらいました。

初回の段階では、すでに発症時から3〜4割程度の自然な改善がみられていたため、鍼治療後にどこまで変化するのかを慎重に確認することとしました。

【第2回目】

2回目の来院時に経過を確認したところ、患者様から「聴力が回復した」との報告がありました。

初回来院時に残っていた右耳の聞こえづらさについて改善がみられ、経過も良好でした。

そのため、追加で何度も施術を行う必要はないと判断し一連の治療を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

合谷

手から首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

開魄

首(胸鎖乳突筋)から耳周囲にかけての緊張を整える目的で使用しました。

玉竧

下肢から骨盤を調整し全身のバランスを整える目的で使用しました。

三陰交

下腿部の経絡から自律神経を整える目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で最も特徴的なのは、発症からわずか2日で当院へ来院されたことです。

右耳の詰まりから始まり、その後に聴力低下と耳鳴りが現れ、医療機関では突発性難聴の疑いと診断されました。

突発性難聴が疑われる場合、当院が特に重要だと考えているのが発症からどれくらいの期間で治療を開始するかという点です。

今回の患者様は症状が出てから長期間様子を見ることなく医療機関を受診し、その後すぐに鍼治療も開始しています。

その結果、2回目の来院時には聴力の回復が確認され、追加の鍼施術を必要とせず終了することができました。

ただし、今回の改善を1回の鍼治療だけによるものと断定することはできません。

非常に重要なのは、初回来院時点ですでに症状が発症時より3〜4割程度改善していたという事実です。

つまり、患者様自身の回復過程がすでに始まっているタイミングで鍼治療を行った症例と考える必要があります。

そのうえで、初診時には首や肩に筋緊張が確認されていたため、当院では手や下肢のツボを使い、身体の緊張を整えることを目的として施術を行いました。

そして次回来院時には、残っていた聴力低下についても回復が確認されました。

今回の症例から考えられるポイントは、「悪くなってから鍼治療だけで急激に改善させた」ということではなく、「発症直後の回復しやすい時期に身体の状態を整える施術を開始できた」ということです。

これは、これまでご紹介してきた突発性難聴の症例の中でも、早期治療の重要性を考えるうえで特徴的な症例です。

発症2日で治療を開始できたことの意味

突発性難聴の症例を積み重ねていくと、患者様によって来院までの期間には大きな違いがあります。

発症から数日で来院される方もいれば、2週間以上経過してから来院される方、病院での治療を続けても症状が残り、数週間後に鍼治療を検討される方もいます。

今回の患者様は、その中でも発症2日という非常に早い段階で来院されました。

そして来院時点ですでに一定の改善傾向があり、さらに初回施術後の経過も良好で、2回目の来院時には聴力が回復していました。

当院では、突発性難聴に対する鍼治療について「何回受ければ必ず改善する」という考え方はしていません。

症状の程度、年齢、発症からの期間、既往歴、医療機関での治療内容などによって経過は大きく異なるためです。

しかし、少なくとも発症から時間が経過してしまう前に適切な対応を始めることは重要だと考えています。

今回の症例は、その考え方を示す一例となりました。


妊娠8ヶ月・発症6日の突発性難聴 2回で耳閉感が消失

30代・女性・妊娠8ヶ月
担当鍼灸師:渡辺 賢司

30代女性の患者様が、右耳の耳閉感と低音域の聴力低下を主訴に来院されました。

症状が現れたのは、当院へ来院する6日前のことです。

突然、右耳に「耳が塞がっているような感覚」が現れました。耳閉感には多少の変動があったものの完全にはなくならず、日常生活でも耳の違和感が気になり、煩わしさを感じていました。

心配になり医療機関を受診して聴力検査を受けたところ、右耳の低音域に聴力低下が認められ、医師から突発性難聴の疑いと診断されました。

そして今回の患者様には、施術を行ううえで重要な背景がありました。

妊娠8ヶ月だったことです。

妊娠後期ということもあり、耳の症状を改善したい一方で、身体に大きな負担をかけることへの不安もありました。

そこで当院では、耳の症状だけを見るのではなく、妊娠中であることを十分に考慮しながら身体の状態を確認し、刺激量や施術姿勢にも配慮して鍼治療を行うこととしました。

通院頻度・回数

週2回 計2回

施術と経過

●初診時の所見

初診時に身体を確認すると、特に目立ったのが、

  • 首周囲の筋緊張
  • 肩甲骨周囲の強い張り
  • 右耳後部の翳風付近の詰まり

でした。

右耳の症状だからといって、耳だけに問題があると考えるのではなく、当院では耳の周囲から首、肩、肩甲骨まで広く身体の状態を確認しています。

今回の患者様では、特に首から肩甲骨周囲にかけての緊張が強く、その延長として耳後部の翳風付近にも詰まったような状態が確認できました。

耳周囲の筋肉は首や顎、肩周囲ともつながりが深く、これらの部位に強い緊張がある場合には、耳周囲の状態を考えるうえでも重要な所見になります。

そこで今回の施術では、耳周囲だけを刺激するのではなく、肩甲骨・骨盤・手・足の甲にあるツボを使い、身体全体の緊張を整えていく方針としました。

また、患者様は妊娠8ヶ月です。

そのため通常以上に身体への負担に配慮し、必要以上に多くの鍼を使用したり、強い刺激を加えたりしないことを重視しました。また、施術中の姿勢についても、お腹を圧迫せず負担がかからないよう配慮し、妊娠後期でも無理なく施術を受けられる体勢で行いました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、肩甲骨・骨盤・手・足の甲にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

右耳そのものに集中的な施術を行うのではなく、初診時に確認された首や肩甲骨周囲の緊張、翳風付近の詰まりを確認しながら、身体から離れた部位のツボを使って調整しました。

特に妊娠後期という身体の状態を考慮し、無理な姿勢や過度な刺激を避けながら施術を行いました。

初回終了時には身体の緊張状態を再度確認し、その後の耳閉感や聞こえ方の変化をみてもらうこととしました。

【第2回目】

2回目の来院時には、明確な変化がみられました。

医療機関で聴力を確認したところ、低下していた右耳の聴力が正常範囲まで回復していました。

さらに、来院時に最も気になっていた右耳の耳閉感も消失していました。

聞こえ方だけではなく、日常生活で感じていた耳の煩わしさもなくなっていたため、良好な状態と判断しました。

妊娠中ということもあり、必要以上に施術を継続することはせず、症状の改善が確認された時点で施術を終了しました。

結果として、発症6日後から鍼治療を開始し、計2回の施術で終了となりました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

肩参

肩甲骨周囲から首にかけての緊張を整える目的で使用しました。

臀蓋

骨盤周囲から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

合谷

手から首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

開魄

首(胸鎖乳突筋)から耳周囲にかけての緊張を整える目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例には、これまでの突発性難聴の症例とは異なる大きな特徴があります。

それが、妊娠8ヶ月という時期に突発性難聴の疑いを発症したことです。

妊娠中に突然耳が聞こえにくくなったり、耳が詰まったような感覚が続いたりすると、耳の症状そのものだけでなく、

「妊娠中だけれど治療を受けても大丈夫なのか」

「このまま聞こえが戻らなかったらどうしよう」

と不安を感じる方も少なくありません。

今回の患者様も妊娠後期であったため、当院では症状へのアプローチだけでなく、できる限り身体への負担を抑えて施術することを重視しました。

初診時に身体を確認すると、耳だけではなく、首・肩甲骨周囲・翳風付近に緊張がみられました。

そこで耳に対して直接強い刺激を行うのではなく、肩甲骨・骨盤・手・足の甲などのツボを使い、身体全体から首や耳周囲の緊張を整える施術を行いました。

その結果、2回目の来院時には耳閉感が消失し、医療機関で確認した聴力についても正常範囲まで回復していました。

今回、わずか2回という少ない施術回数で良好な経過が得られた一つのポイントとして、発症から6日という比較的早い段階で鍼治療を開始できたことが挙げられます。

当院では、突発性難聴は発症から施術開始までの期間を非常に重要視しています。

これまでの症例でも、発症から数日程度で来院されたケースでは比較的早く改善するケースがみられる一方、発症から長期間経過している場合には施術回数が増えたり、改善が難しくなったりすることがあります。

もちろん、改善までの経過は年齢、聴力低下の程度、症状の種類、既往歴などによって異なるため、発症からの日数だけで予後を判断することはできません。

しかし今回の症例は、耳閉感が出てから長期間様子を見ることなく医療機関を受診し、さらに発症6日という早い段階で鍼治療を開始したことが特徴です。

 

また、今回低下していたのは主に低音域の聴力でした。

突発性難聴といっても、患者様によって聞こえにくくなる音域や、耳鳴り・耳閉感などの付随症状は異なります。

今回のように「耳が塞がっている感じ」が主症状の場合でも、実際に聴力検査を行うと特定の音域で聴力低下が確認される場合があります。

そのため、「耳が少し詰まっているだけだから」と自己判断して長期間様子を見るのではなく、突然片耳に耳閉感が現れた場合には、まず耳鼻科で聴力検査を受けることが重要です。

妊娠中に突然、耳が聞こえにくくなった方へ

妊娠中は身体の状態が大きく変化する時期です。

そのような時期に突然、

「片耳が詰まった感じがする」

「以前より音が聞こえにくい」

「耳鳴りがする」

といった症状が現れると、不安になると思います。

しかし、妊娠中だからといって自己判断で長期間様子を見ることはおすすめできません。

特に突然の聴力低下を伴う場合には、まず耳鼻科を受診して聴力検査を受け、必要な診断・治療について医師に相談することが大切です。

そのうえで鍼治療を希望される場合、当院では妊娠中であることを考慮しながら、身体の状態に合わせて鍼の本数や刺激量を調整しています。また、施術中の姿勢についても、お腹を圧迫せず負担がかからない体勢をとるなど、妊娠中でも無理なく施術を受けられるよう配慮しています。

 

今回の症例では、妊娠8ヶ月という時期でありながら、発症から6日という比較的早い段階で施術を開始でき、2回目には耳閉感が消失し、聴力検査でも正常範囲への回復が確認されました。

すべての方が同じ経過をたどるわけではありませんが、今回の症例は、妊娠中の突発性難聴の疑いに対して、身体への負担に配慮しながら鍼治療を行い、良好な経過をたどった一例です。

突発性難聴が疑われる症状では、妊娠中かどうかにかかわらず、できるだけ早く耳鼻科を受診し、必要な治療を開始することが重要です。そのうえで鍼治療を選択肢の一つとして検討する場合にも、発症から長期間経過する前に相談することをおすすめしています。


常に鳴り続ける高音の耳鳴りと不眠症状

女性 50 代

詳細を見るには以下の画像をクリックしてください。


発症1週間の突発性難聴 3回で聴力低下・耳鳴りが改善

70代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

70代男性の患者様が、左耳の聴力低下と耳鳴りを主訴に来院されました。

症状が現れたのは、当院へ来院する約1週間前のことです。

それまでは大きな耳の異常を感じていませんでしたが、突然左耳の聞こえが悪くなり、同時に耳鳴りも気になるようになりました。

症状が続いたため医療機関を受診し、聴力検査などを受けたところ、突発性難聴の疑いと診断されました。

医療機関では、鼓膜内へステロイドを注射する治療が行われていました。

治療開始後、聴力低下と耳鳴りにはすでに一定の改善傾向がみられていましたが、まだ左耳の聞こえづらさと耳鳴りが残っている状態でした。

そこで、耳鼻科での治療を継続しながら、少しでも回復を後押しできる方法を探し、鍼治療を併用する目的で当院へ来院されました。

また、この患者様にはもう一つ、施術を行ううえで重要な背景がありました。

前立腺がんの疑いに対して抗がん剤治療を受けている最中だったことです。

そのため当院では、耳の症状だけでなく、治療中であることを踏まえて全身状態を確認しながら、身体への負担に配慮して施術を進めることとしました。

通院頻度・回数

週2回 計3回

施術と経過

●初診時の所見

初診時には耳周囲だけでなく、首・肩・顎を含めて身体の状態を確認しました。

特に目立ったのが、

  • 左耳後部の翳風付近の緊張
  • 顎周囲の筋緊張
  • 首の強い張り
  • 肩周囲の筋緊張

でした。

つまり、左耳だけに問題がみられたのではなく、耳を取り囲むように顎・首・肩まで広い範囲で緊張がみられる状態でした。

当院では、突発性難聴の患者様を診る際、このような耳周辺の筋肉の状態も重要視しています。

顎関節は耳のすぐ近くに位置し、首や肩の筋肉とも連動しています。

これらの部位が強く緊張した状態が続くことは、耳周辺の血流や身体全体の緊張状態を考えるうえでも、一つの着目点になると考えています。

一方、患者様は抗がん剤治療中でもありました。

そこで局所へ強い刺激を加えるのではなく、骨盤・手・脚のツボを利用し、身体への負担に配慮しながら全身を整えることを施術方針としました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、骨盤・手・脚にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

耳そのものへ集中的に鍼をするのではなく、離れた場所にあるツボを使いながら、初診時に強く認められた顎・首・肩・翳風付近の緊張を整えることを目的としました

施術後に再度身体を確認すると、翳風付近をはじめ、顎・首・肩の筋緊張が緩和していました。

この段階では、耳の症状そのものについて大きな変化を判断することはできませんでした。

しかし身体には良好な反応が確認できたため、医療機関での治療を継続してもらいながら、同様の施術方針で経過をみることとしました。

【第2回】

2回目も、身体への負担を考慮しながら骨盤・手・脚を中心とした施術を行いました。

初診時と比較すると、耳周囲だけでなく顎や首肩の緊張も和らいでいました。

耳鼻科での治療も並行して行われており、左耳の聞こえ方や耳鳴りについても徐々に良い方向へ変化しているとのことでした。

症状が再び強くなるような変化もみられなかったため、同じ施術方針を継続しました。

【第3回】

3回目の来院時には、患者様から

「聞こえも耳鳴りもかなり良くなりました」

との報告がありました。

当初気になっていた左耳の聴力低下だけでなく、耳鳴りについても大幅な改善を実感されていました。

施術期間中に症状の再燃や新たな耳症状も認められず、良好な状態となったため、計3回で一連の鍼施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを調整し、顎関節を整える目的で使用しました。

養老

手首から顎関節を整える目的で使用しました。

精霊

上半身、特に顎や肩周囲の緊張を調整する目的で使用しました。

三陰交

下腿から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

陰陵泉

下半身や腹部を含めた全身の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で最も重要なポイントは、耳鼻科での治療を中断して鍼治療へ切り替えた症例ではなく、医療機関での治療と鍼治療を並行して行った症例であることです。

患者様は発症後に医療機関を受診し、突発性難聴の疑いと診断され、鼓膜内へのステロイド注射を受けていました。

その段階ですでに聴力と耳鳴りには改善傾向がみられていました。

そのため今回の経過について、3回の鍼治療だけによって聴力や耳鳴りが改善したと判断することはできません。

むしろ、

「耳鼻科で必要な治療を受けながら、鍼治療を補完的に併用した結果、良好な経過をたどった症例

と考えるのが適切です。

 

これは、これまで当院でご紹介してきた突発性難聴の症例の中でも重要な意味を持っています。

突発性難聴に対する鍼治療は、病院での治療とどちらか一方を選ばなければならないものではありません。

当院では、まず耳鼻科で必要な検査や治療を受けることを大切にしています。そのうえで、首肩や顎など身体の緊張が強い場合には、鍼治療によって身体側から回復しやすい状態を整えていくという考え方です。

今回も初診時には、翳風付近だけでなく、顎・首・肩に広範囲の筋緊張が確認されました。

初回の鍼治療後には、耳の聞こえそのものより先に、これらの筋緊張が緩和しました。

その後、医療機関での治療と並行して鍼施術を継続したところ、3回目には聴力と耳鳴りの両方について大幅な改善を実感されました。

 

もう一つ、この症例で特徴的なのが70代という年齢です。

一般的に突発性難聴の予後には、発症から治療開始までの期間だけでなく、年齢、初診時の聴力低下の程度、めまいの有無、基礎疾患など複数の要因が関係します。

前症例では、発症から2週間以上経過していても30代という比較的若い年齢であったことが、短期間での改善に関係した可能性について考察しました。

一方、今回の患者様は70代です。

さらに、前立腺がんの疑いに対する抗がん剤治療中という全身的な背景もありました。

それにもかかわらず、発症から約1週間という比較的早い時期に耳鼻科での治療と鍼治療を開始できたことは、良好な経過につながった一つの要因だった可能性があります。

 

つまり今回の症例は、

年齢が高い場合でも、早い段階で適切な医療を受け、身体の状態に合わせて鍼治療を併用することで良好な経過をたどるケースがある

ことを示した一例と考えています。

ただし、抗がん剤治療中の患者様への鍼治療では、通常以上に慎重な判断が必要です。

治療内容や全身状態、血液検査の状態などによっては鍼治療が適さない場合もあります。そのため、すべての抗がん剤治療中の方に同じように施術できるという意味ではありません。

今回も患者様の全身状態を確認しながら、刺激量に配慮して施術を行いました。

耳鼻科で治療中の突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴と診断された場合、

「病院の治療が終わってから鍼治療を受けた方がよいのか?」

と質問されることがあります。

しかし、必ずしも病院での治療がすべて終了するまで待つ必要があるとは限りません。

今回の患者様は、発症から約1週間の段階で、鼓膜内ステロイド注射による治療と並行して鍼治療を開始しました。

その後、計3回の施術期間中に聴力と耳鳴りは大幅に改善しました。

もちろん、この改善には医療機関で行われた治療の効果も含まれていると考えるべきです。

だからこそ当院では、耳鼻科での治療を否定するのではなく、必要な医療を受けながら鍼治療を補完的に取り入れるという考え方を大切にしています。

特に、

「ステロイド治療を始めているが、まだ聞こえづらい」

「耳鳴りが残っている」

「首や肩、顎も強く凝っている」

といった場合には、身体全体の状態を整えるという観点から鍼治療を検討する方法もあります。

突発性難聴は時間の経過が重要な症状です。

まずは速やかに耳鼻科を受診し、そのうえで鍼治療を希望される場合には、病院での治療がすべて終わるまで長期間待つのではなく、早い段階から併用できるかをご相談ください


発症2週間以上の突発性難聴 2回で右耳の閉塞感が消失

30代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

30代男性の患者様が、右耳の聴力低下、耳の閉塞感、耳鳴りを主訴に来院されました。

症状が現れたのは、当院へ来院する2週間以上前のことです。

最初は右耳が詰まったような感覚があり、その後、明らかに右耳の聞こえが悪くなっていることに気づきました。

しかし、症状が出た直後には医療機関を受診せず、しばらく様子をみていました。

症状が改善しないため、発症から約10日後に病院を受診。聴力検査などを受けた結果、医師から「突発性難聴の疑い」と診断され、ステロイドによる治療が開始されました。

治療前の右耳の聞こえ方について、ご本人の感覚では通常を100%とすると、20%程度しか聞こえていない状態でした。

ステロイド治療後には50%程度まで聞こえる感覚が戻り、耳鳴りも発症直後より軽減しました。

しかし、

  • 右耳の聞こえにくさ
  • 耳が塞がっているような閉塞感
  • 耳鳴り

は残っていました。

これらの症状は常に存在し、特に右耳の聴力低下によって日常生活での聞き取りに大きな不便を感じていました。

ステロイド治療によってある程度回復したものの、「まだ半分くらいしか聞こえていない」という状態から、残った症状の改善を希望して当院へ来院されました。

なお、既往歴として1型糖尿病がありました。

通院頻度・回数

週2回 計2回

施術と経過

●初診時の所見

初診時には、耳周囲だけでなく、首・肩・顎・骨盤などを含めて身体全体の状態を確認しました。

特に特徴的だったのが、

  • 右耳の後ろにある翳風付近の詰まったような緊張
  • 顎周囲の強い筋緊張
  • 肩周囲の張り

でした。

今回、特に注目したのが顎と耳周囲の関係です。

顎関節は耳のすぐ前に位置しており、咀嚼に関わる筋肉は首や側頭部とも密接に関係しています。

そのため当院では、耳の症状がある患者様に顎周囲の強い緊張がみられる場合、耳とはまったく別の問題として扱うのではなく、耳周囲に負担をかけている要因の一つとして考えています。

今回の患者様でも、耳後部の翳風付近だけではなく、顎から肩にかけて強い緊張が認められました。

そこで、耳だけに直接施術するのではなく、骨盤・手・脚のツボを利用して身体全体のバランスを整え、その結果として顎や肩、耳周囲の緊張を軽減することを目的に施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、骨盤・手・脚のツボを中心に鍼施術を行いました。

特に初診時に確認された顎や肩の筋緊張、翳風付近の詰まったような状態がどのように変化するかを確認しながら施術を進めました。

この症例では、耳周囲へ直接多くの鍼をするのではなく、身体から離れたツボを使って全身の状態を調整することを重視しました。

施術後には身体の緊張に変化がみられたため、同様の施術方針で経過を確認することとしました。

【第2回】

2回目の来院時には、大きな変化が確認されました。

初診時に強く感じていた右耳の閉塞感が消失していました。

さらに、ご本人が感じていた右耳の聞こえ方についても回復がみられ、日常生活で感じていた聞き取りづらさが改善していました。

ステロイド治療後にも残っていた耳の詰まり感がなくなり、聴力についても良好な経過が確認できたことから、計2回で施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを調整し、顎関節を整える目的で使用しました。

養老

手首から顎関節を整える目的で使用しました。

精霊

上半身、特に顎や肩周囲の緊張を調整する目的で使用しました。

三陰交

下腿から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

陰陵泉

下半身や腹部を含めた全身の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的なのは、これまでご紹介してきた発症早期から鍼治療を開始した症例とは異なり、症状が出てから鍼治療を開始するまでに2週間以上が経過していたにもかかわらず、わずか2回の施術で大幅な改善がみられたことです。

当院では、突発性難聴については基本的に、発症から治療開始までの期間が短いほど改善しやすい傾向があると考えています。

そのため、本症例のように発症から2週間以上が経過しているケースでは、ある程度の施術回数が必要になる可能性も想定していました。

しかし実際には、2回目の来院時には右耳の閉塞感が消失し、聴力についても回復が確認されました。

このように比較的早く改善した背景の一つとして、患者様が30代とまだ比較的若かったことも関係している可能性があります。

突発性難聴の回復には、発症から治療開始までの期間だけではなく、年齢、聴力低下の程度、めまいの有無、基礎疾患など、さまざまな要因が関係すると考えられます。

今回の患者様には1型糖尿病という既往があった一方で、30代と比較的若く、身体の回復力が保たれていたことが、発症から時間が経過していたにもかかわらず良好な経過につながった可能性があります。

また、今回の症例ではステロイド治療によって、ご本人の感覚では聴力が20%程度から50%程度まで回復していました。

つまり、ステロイド治療によって一定の改善は得られていたものの、そこから先の聴力低下・耳閉感・耳鳴りが残っていた状態で当院の鍼治療を開始したことになります。

身体を確認すると、耳そのものだけではなく、翳風付近・顎・肩に強い緊張が存在していました。

そこで、骨盤・手・脚といった耳から離れた部位を中心に施術し、顎や肩を含めた全身の緊張を整えていきました。

その結果、2回目の来院時には右耳の閉塞感が消失し、聴力についても回復が確認されました。

ただし、この経過から「鍼治療だけによって突発性難聴が改善した」と判断することはできません。

すでにステロイド治療を受けており、その治療効果が継続していた可能性もあります。

そのため本症例は、ステロイド治療によって一定の回復が得られた後に残っていた症状に対して鍼治療を併用し、その後さらに良好な経過を示した症例として捉えるのが適切だと考えています。

 

そして、この症例から特にお伝えしたいのは、

「発症からの期間だけで改善の可能性を判断することはできない」

ということです。

もちろん、突発性難聴はできるだけ早く治療を開始することが重要です。

しかし今回のように、発症から2週間以上が経過していても、年齢が比較的若いことや、聴力低下の程度、身体の状態などによっては、少ない施術回数で改善するケースもあります。

今回の患者様が30代だったことは、この症例を考えるうえで重要な特徴の一つだったと考えています。

一方で、今回結果的に2回で改善したからといって、突発性難聴を発症してから2週間程度様子をみてもよいという意味ではありません

急に片耳が詰まった、聞こえが悪くなった、耳鳴りと同時に聴力が低下したといった場合には、できるだけ早く耳鼻科を受診することが大切です。

ステロイド治療後も症状が残っている方へ

突発性難聴の治療を受けた後、

「聴力は少し戻ったけれど、以前のようには聞こえない」

「耳の詰まり感だけが取れない」

「耳鳴りが残っている」

といった状態でお悩みの方もいらっしゃいます。

今回の患者様も、ステロイド治療によって一定の回復はみられたものの、右耳の閉塞感・聴力低下・耳鳴りが残っていました。

当院では、このような場合に耳だけを見るのではなく、顎・首・肩・骨盤などを含めて身体全体を確認し、その方に残っている筋緊張や身体のバランスに合わせて施術を行います。

また、「発症から時間が経ってしまったから、もう鍼治療を受けても意味がないのでは」と考える方もいらっしゃいます。

確かに、当院では突発性難聴は早期に治療を開始することが重要だと考えています。

しかし、本症例のように発症から2週間以上経過していても、年齢や症状、身体の状態などによっては改善がみられる場合があります。

まず耳鼻科で必要な検査・治療を受け、そのうえで聴力低下・耳鳴り・耳閉感などが残っている場合には、長期間様子を見るのではなく、鍼治療を併用することも選択肢の一つとしてご検討ください。


発症10日の突発性難聴 8回で左耳の耳鳴りがほぼ消失

60代・女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

60代女性の患者様が、左耳に続く「ブーン」という耳鳴りと聴力低下を主訴に来院されました。

最初に異変を感じたのは、来院する約10日前のことでした。

特にきっかけとなる出来事はなく、突然左耳から「ブーン」という音が聞こえるようになりました。一時的な耳鳴りではなく、時間帯にかかわらず持続しており、日常生活の中でも常に耳鳴りを意識してしまう状態でした。

「静かな場所にいてもブーンという音が聞こえる」

という状態が続いたため耳鼻科を受診し、聴力検査を受けたところ、左耳の聴力が低下していることが確認されました。

医師からは「突発性難聴の疑い」と診断されました。

近所の耳鼻科ではステロイドによる治療ができないとのことで、総合病院を紹介されましたが、ご本人が鍼治療も試してみたいと希望され、当院へ来院されました。

耳鳴りによって日常生活ができないほどではありませんでしたが、常に左耳で音が鳴っていることに強いわずらわしさを感じていました。

また、耳の症状以外にも慢性的な肩こりを自覚されていました。

通院頻度・回数

週2回 計8回

施術と経過

●初診時の所見

今回の患者様の場合、初診時に特に目立ったのが首から肩にかけての強い筋緊張でした。

ご本人にも肩こりの自覚がありましたが、実際に触診すると首周囲にも強い張りが認められ、首を動かした際の可動域も十分ではありませんでした。

当院では、突発性難聴や耳鳴りの患者様を施術する際、耳周囲だけではなく、首や肩の状態を重要視しています。

耳周辺には首から頭部へ向かう血管や神経が存在するため、首肩周囲に強い筋緊張が続いている状態は、耳周囲の環境を考えるうえでも無視できないと当院では考えています。

今回の症例では、

「左耳だけを局所的に施術するのではなく、まず強く緊張している首肩を含めた身体全体の状態を整える」

ことを施術方針としました。

そこで、耳へ直接多くの鍼をするのではなく、手や足の甲にあるツボを使用し、首肩周囲の緊張を緩和することを目的に施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、手と足の甲にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

施術前後で身体を確認すると、強く緊張していた首周囲が緩み、首を左右へ動かした際の可動域にも改善がみられました。

一方、この段階では患者様自身が感じる「ブーン」という耳鳴りには明確な変化はありませんでした。

聴力についても、施術直後に聞こえ方が変化したという自覚はありませんでした。

ただし、首肩の状態には明確な変化が確認できたため、身体の反応をみながら同じ施術方針を継続することにしました。

【第2~3回】

2回目以降も、手や足の甲のツボを使いながら首肩の緊張を整える施術を継続しました。

初回のように施術直後から耳鳴りが大きく変化することはありませんでしたが、施術を重ねていくうちに、

「以前より耳鳴りを意識しない時間が出てきた」

という変化がみられるようになりました。

常に同じように聞こえていた「ブーン」という音が、徐々に気になりにくくなってきました。

【第4~6回】

さらに同様の施術を継続しました。

首や肩の緊張も初診時と比較すると和らぎ、耳鳴りについても徐々に変化がみられました。

特に、普段の生活をしている中で耳鳴りを忘れている時間が増え、初診時のように常に左耳を意識することが少なくなっていきました。

症状が一度軽くなってから再び強くなるような大きな再燃もなく、安定して改善していきました。

【第7~8回】

施術を継続し、8回目を迎えた頃には、

「耳鳴りはほとんど気にならなくなった」

という状態まで改善しました。

来院時には常に聞こえていた「ブーン」という音がほぼなくなり、日常生活でも耳鳴りを意識せず過ごせるようになりました。

なお、施術終了時に改めて医療機関で聴力検査を受けた結果については確認できていないため、客観的な聴力の回復については不明です。

一方で、ご本人が最もわずらわしさを感じていた持続的な耳鳴りについては、ほぼ消失したことを実感されていました。

施術期間中に症状の再燃や新たな耳症状も認められませんでした。

特に効果のあったツボ(施術部位)

今回の症例では、耳の症状だからといって耳周囲だけに施術を集中させるのではなく、手足のツボを利用して離れた場所から首肩の状態を整えたことも施術上の特徴です。

威颯

手のツボから首周囲の緊張にアプローチし、耳周辺への負担を軽減する目的で使用しました。

開魄

足部から身体全体のバランスを調整し、首肩周囲の筋緊張を緩和する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例には、これまでの突発性難聴の症例とは異なるいくつかの特徴があります。

一つ目は、発症から10日という比較的早い段階で鍼治療を開始できたことです。

当院では、突発性難聴については治療開始までの期間を非常に重要視しています。

今回も発症から長期間経過する前に施術を開始できたことは、その後の経過を考えるうえで重要なポイントだったと考えています。

 

二つ目は、主な悩みが「ブーン」という持続的な左耳の耳鳴りだったことです。

突発性難聴では聴力低下だけでなく、耳鳴り、耳のつまり感、自分の声が響く、高音が響くなど、患者様によって症状の現れ方が大きく異なります。

今回の患者様の場合、聴力検査では左耳の聴力低下が確認されていましたが、ご本人が日常生活で最も負担に感じていたのは、絶えず聞こえてくる耳鳴りでした。

そのため、この症例では「聴力の数値」だけではなく、患者様が日常生活で何に困っているのかを施術経過の重要な指標としました。

 

三つ目は、初診時に認められた強い首肩の緊張です。

当院では、耳鳴りや突発性難聴の患者様に首肩こりが併存している場合、耳と首肩を別々の問題として考えるのではなく、身体全体の状態として評価しています。

今回も初回の鍼治療直後には耳鳴りそのものに変化はありませんでしたが、首の緊張と可動域には明らかな変化が確認できました。

そこで「1回で耳鳴りが変わらなかったから効果がない」と判断せず、身体の変化を確認しながら同じ方針で施術を継続しました。

 

その結果、施術回数を重ねるにつれて徐々に耳鳴りを意識しない時間が増え、8回の施術後には持続していた耳鳴りがほぼなくなりました。

このように突発性難聴に対する鍼治療では、必ずしも初回から耳の症状そのものが変化するとは限りません。

身体の緊張が先に変化し、その後、施術を重ねることで耳の症状にも変化が現れるケースがあります。

一方、本症例では施術終了後の聴力検査結果を確認できていないため、「聴力が正常まで回復した」と判断することはできません。

確認できた結果と、確認できていない結果を明確に分けて評価することも、症例を蓄積していくうえでは大切だと考えています。

突発性難聴でお悩みの方へ

突然片耳の聞こえが悪くなったり、それまでなかった耳鳴りが続くようになった場合は、まず耳鼻科を受診して聴力検査などの必要な検査を受けることが重要です。

そのうえで、

「ブーンという耳鳴りが一日中続いている」

「耳鼻科で突発性難聴と言われた」

「聴力低下と一緒に耳鳴りが残っている」

「首や肩も常に凝っている」

といった症状がある場合には、鍼治療も選択肢の一つになります。

 

今回の患者様は、発症10日後から鍼治療を開始し、週2回、計8回の施術で左耳の持続的な耳鳴りがほぼ気にならない状態まで改善しました。

突発性難聴は発症からの時間が重要です。

耳鼻科で必要な検査や治療を受けながら、鍼治療を検討される場合にも、長期間様子を見るのではなく早めにご相談いただくことをおすすめしています。


発症12日の突発性難聴 6回で聴力低下・耳鳴りが改善

50代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

50代男性の患者様が、右耳の聴力低下と「ゴーゴー・ザーザー」という持続的な耳鳴りを主訴に来院されました。

最初に身体の変化を感じたのは、来院から12日前のことでした。

はじめに声のかすれが現れ、その後、耳鳴りを感じるようになりました。さらに翌日になると、右耳の聞こえが明らかに悪くなっていることに気づいたそうです。

右耳では「ゴーゴー」「ザーザー」といった低い音の耳鳴りが常に続いており、時間帯によって良くなったり悪くなったりするような変動もありませんでした。

また、単純に音が聞こえにくいだけではなく、

  • 左右で聞こえ方が明らかに違う
  • 右耳で音を捉えにくい
  • ゴーゴー、ザーザーという耳鳴りが続く
  • 高い音が耳に響いて不快に感じる

といった症状もあり、日常生活の中でも右耳の違和感を強く意識する状態になっていました。

耳鼻科を受診したところ、突発性難聴の疑いと診断されました。

症状が出てから約12日が経過しても聴力低下や耳鳴りが残っていたため、少しでも改善の可能性を求めて当院へ来院されました。

通院頻度・回数

週2回 計6回

施術と経過

●初診時の所見

当院では、突発性難聴だからといって耳周辺だけに鍼をするのではなく、首・肩・顎・骨盤などを含めて全身の状態を確認し、その方にどのような身体的特徴があるのかを評価した上で施術方針を決めています。

今回の患者様で特に目立ったのが、耳の後ろにある翳風付近と顎周囲の強い緊張でした。

顎関節は耳のすぐ近くに位置しています。

そのため当院では、顎周囲の筋肉が強く緊張している場合、その緊張が耳周辺にも負担をかける一つの要因になる可能性があると考えています。

実際に触診してみると、顎周囲だけでなく翳風付近にも明確な硬さが確認できました。

今回の症例では、

「耳そのものだけを見るのではなく、耳の近くにある顎や首を含めて身体全体の緊張を改善する必要がある」

と判断しました。

そこで、耳周囲へ直接多くの鍼をするのではなく、骨盤・手・手首など離れた部位のツボを使用し、全身のバランスを整えながら顎や耳周囲の緊張を緩和する方針で施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、骨盤・手・手首のツボを中心に鍼施術を行いました。

施術直後の段階では、ご本人がはっきり分かるほどの聴力の変化はありませんでした。

しかし身体を再度確認すると、施術前に強く認められていた顎周囲と翳風付近の緊張が明らかに緩和していました。

聴力そのものにはまだ変化がみられませんでしたが、身体には反応が現れていたため、この施術方針を継続することにしました。

【第2~3回目】

初回と同様に、骨盤・手・手首を中心とした施術を継続しました。

施術を重ねるにつれて、少しずつ右耳の聞こえ方にも変化が現れ始めました。

初診時には左右差を強く感じていましたが、右耳から入ってくる音が徐々に聞き取りやすくなり、日常生活でも変化を実感するようになりました。

耳周囲や顎の緊張についても、初診時と比較して和らいできました。

【第4~5回】

さらに同様の施術を継続しました。

聴力は徐々に回復し、左右の聞こえ方の差も小さくなっていきました。

当初強く感じていた「ゴーゴー」「ザーザー」という耳鳴りや、高音が響いて不快に感じる症状についても、全体として気になりにくくなっていきました。

施術期間中に一度改善した症状が再び大きく悪化することもなく、安定して回復していきました。

【第6回】

計6回の施術を行った段階で、右耳の聴力は初診時と比較して大幅に改善しました。

日常生活で感じていた左右の聞こえ方の差も軽減し、耳鳴りなどの症状についても改善がみられました。

また、施術期間中に新たな耳の症状が出現することもなく、良好な状態を維持できたため、一連の施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを整え、顎関節・翳風の緊張を調整する目的で使用しました。

養老

手首周辺から首・肩周囲の緊張にアプローチする目的で使用しました。

精霊

手から上半身の筋緊張を調整し、顎や首周囲への負担を軽減する目的で使用しました。

三陰交

下腿から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

陰陵泉

下半身や腹部を含めた全身の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的だったのは、発症から約12日が経過した状態で鍼治療を開始したことと、耳周囲だけでなく顎に強い緊張が認められたことです。

当院では、突発性難聴の症状を考える際、耳だけに原因を求めるのではなく、耳の周囲にある顎・首・肩などの筋肉の状態も重要視しています。

特に顎関節は耳のすぐ近くにあります。

食いしばりや歯ぎしりなどによって顎周囲の筋肉が緊張すると、首や側頭部にも緊張が広がりやすくなります。当院では、このような耳周辺の筋緊張が強い状態では、局所の血流などにも影響を及ぼし、耳の症状が改善しにくくなる可能性があると考えています。

今回も、初回の施術直後には聴力そのものに明確な変化はありませんでした。

一方で、顎と翳風付近の緊張には初回から変化が確認できました。

そのため、耳に直接的な変化が出ていないからといって施術方針を変更するのではなく、身体の反応を確認しながら同じ方針で継続しました。

その結果、施術を重ねるにつれて聴力にも変化が現れ、計6回で大幅な改善につながりました。

もう一つ重要なのが治療を開始した時期です。

これまでご紹介している発症3日で来院された症例と比べれば、本症例は発症から12日が経過していました。

それでも比較的早い段階で施術を開始できたことは、良好な経過につながった一つの要因である可能性があります。

当院では突発性難聴について、「もう少し様子を見てから鍼治療を考える」のではなく、耳鼻科で必要な検査・治療を受けながら、できるだけ早い段階でご相談いただくことが大切だと考えています。

もちろん、発症時の聴力低下の程度や年齢、基礎疾患などによって経過には個人差があり、鍼治療による改善を保証することはできません。

しかし今回のように、耳周囲だけではなく顎や全身の状態を確認し、身体の緊張を整えていくことが回復を後押しする一つの選択肢になると考えています。

突発性難聴でお悩みの方へ

「突然片耳が聞こえにくくなった」

「ゴーゴー、ザーザーという耳鳴りが始まった」

「耳が詰まっている感じが取れない」

「高い音だけが響いて聞こえる」

このような症状が突然現れた場合には、まず耳鼻科を受診し、聴力検査など必要な検査を受けることが大切です。

そのうえで、治療を受けても聴力低下や耳鳴りが残っている場合には、鍼治療も選択肢の一つとなります。

今回の患者様は発症から12日で鍼治療を開始し、計6回の施術で聴力低下や耳鳴りが大幅に改善しました。

突発性難聴は、当院でも特に治療開始までの期間を重要視している症状です。

耳鼻科での治療が終わるまで待つのではなく、症状が残っている場合には早い段階でご相談ください。


発症3週間の突発性難聴 4回で聴力低下が改善

60代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

60代男性の患者様が、右耳の聴力低下を主訴に来院されました。

症状は初回の来院から約3週間前に突然現れ、耳鼻科で突発性難聴の疑いと診断されました。

すぐにステロイド治療を開始した結果、耳の閉塞感や残響感は徐々に改善したものの、右耳の聞こえだけが十分に回復せず、左右の聞こえ方に差が残っていました。

日常生活は送れていたものの、

「右耳だけ聞こえが悪い。」

「左右で音の聞こえ方が違う。」

という違和感が続いており、

「このまま戻らなかったらどうしよう。」

という不安から当院を受診されました。

 

さらに詳しくお話を伺うと、

高校生の頃から耳鳴りがあり、2年前には右耳の耳管開放症を疑われたこともあったそうです。

そのため患者様自身も、

「耳は昔から弱い。」

という認識を持っておられました。

ステロイド治療後も改善しきらない聴力低下に対し、少しでも改善の可能性を求めて来院されました。

通院頻度・回数

週2回 計4回

施術と経過

●初診時の所見

当院では耳だけを診るのではなく、身体全体の状態を評価した上で施術方針を決定しています。

初診時の触診では、

  • 肩上部の強い筋緊張
  • 臀部の強い緊張

が特に目立っていました。

首を左右へ回した際の可動域もやや低下しており、身体全体の緊張が続いている状態でした。

当院では、このような肩や臀部を含めた全身の筋緊張が続くことで、姿勢のバランスや血流、自律神経の働きに影響を及ぼし、耳周囲の回復を妨げる可能性があると考えています。

そのため今回は、

  • 臀部の筋緊張の改善
  • 下腿部から脚長差の調整
  • 首肩への負担軽減

を目的に施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

臀部と下腿部を中心に施術を行いました。

施術後には、

「首が回しやすくなりました。」

との変化がみられました。

一方で、この時点では聴力の改善についてははっきりした自覚はありませんでした。

【第2回目】

前回と同様の施術を継続しました。

すると患者様から、

「少し聞こえが良くなっている気がします。」

とのお話がありました。

左右差も少しずつ小さくなってきたとのことでした。

【第3回目】

さらに施術を継続すると、

右耳の聞こえ方が以前より自然になってきたことを実感されました。

耳鳴りも以前ほど気にならなくなり、

「かなり楽になりました。」

と笑顔で話してくださいました。

【第4回目】

4回目の施術では、

右耳の聴力は大幅に改善し、

左右差もほとんど気にならない状態となりました。

施術期間中に症状の再燃は認められず、安定した状態を維持できたため、この時点で施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

臀人

臀部の筋緊張を緩和し、姿勢やバランスを整える目的で使用しました。

臀落

骨盤周囲の動きを改善し、全身の緊張を軽減する目的で使用しました。

玉竧

下腿の筋緊張のアンバランスを整え、首肩への負担軽減を目的として使用しました。

三陰交

下腹部の循環を良くして自律神経を整える目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

突発性難聴では、耳鼻科でステロイド治療が行われることが一般的です。

本症例でも、ステロイド治療によって閉塞感や残響感は改善していましたが、聴力低下だけが残存していました。

このように、一部の症状は改善しても聴力だけが十分に回復しないケースは珍しくありません。

 

当院では、耳だけではなく全身の状態を評価し、身体全体の筋緊張や姿勢のバランス、自律神経の働きに着目して施術を行っています。

今回の患者様では、特に臀部と肩周囲の筋緊張が強く認められました。

これらの緊張が持続すると、全身のバランスが崩れ、首や耳周囲への負担も増加し、回復を妨げる一因となる可能性があると当院では考えています。

 

施術開始直後には聴力の変化は明確ではありませんでしたが、身体の緊張が徐々に改善するにつれて聴力も回復し、4回の施術で大幅な改善が得られました。

また、高校生から続く耳鳴りや耳管開放症を疑われた既往があったにもかかわらず、今回の聴力低下が改善したことは、全身の状態を整えることの重要性を示す一例と考えています。

もちろん、すべての突発性難聴が同じように改善するわけではありません。しかし、ステロイド治療後も症状が残っている方にとって、鍼治療が回復を後押しする選択肢の一つとなる可能性があると考えています。

突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴では、まず耳鼻科で適切な診断と治療を受けることが大切です。

一方で、

  • ステロイド治療後も聞こえが戻らない
  • 左右の聞こえ方に違和感が残る
  • 耳鳴りが続いている

という方も少なくありません。

 

当院では耳だけを施術するのではなく、首・肩・骨盤・臀部など全身の状態を確認し、身体全体のバランスを整える施術を行っています。

「薬だけでは改善しきらなかった」「もう少し回復を目指したい」という方は、お気軽にご相談ください。


発症3日の突発性難聴 3回で耳つまり・耳鳴りが改善

40代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

40代男性の患者様が、右耳のつまり感と耳鳴り、急激な聴力低下を主訴に来院されました。

症状が現れたのは来院の約3日前で、それまでは特に耳の異常はありませんでしたが、突然右耳が詰まったような感覚が現れ、その後「キーン」という耳鳴りとともに急激に聞こえが悪くなったそうです。

耳鼻科を受診したところ、突発性難聴の疑いと診断されました。

しかし、この患者様は糖尿病の既往歴があり、一般的に行われることの多いステロイド治療は実施されていませんでした。

また、以前から花粉症による鼻づまりもあり、「耳が抜けないような感じが続く」「このまま聞こえなくなってしまうのではないか」という強い不安を抱えておられました。

ご本人のお話では、聴力は普段の2割程度しか聞こえていない感覚で、仕事や日常生活にも大きな支障が出始めていました。

「少しでも聞こえが戻る可能性があるなら試したい」

という思いで、発症早期の段階で当院へ来院されました。

通院頻度・回数

週2回 計3回

施術と経過

●初診時の所見

当院では耳だけではなく、身体全体の状態を確認したうえで施術方針を決定しています。

初診時に触診を行ったところ、

  • 耳周囲(翳風付近)の強い緊張
  • 首周囲の筋緊張
  • 下腹部の張り・緊張

が認められました。

また、骨盤周囲のバランスにも乱れがみられ、肩甲骨周囲や下腿部にも筋緊張が存在していました。

さらに、花粉症による鼻閉の影響もあり、呼吸が浅くなっている印象を受けました。

当院では、このような首肩の緊張や腹部の張り、身体全体のバランスの乱れが続くことで、自律神経の働きや耳周囲の血流にも影響を与え、症状の回復を妨げる可能性があると考えています。

そのため今回は、

  • 骨盤のバランスを整えること
  • 首肩や耳周囲の緊張を緩和すること
  • 腹部の張りを改善すること

を目的として施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は耳だけを施術するのではなく、全身のバランスを整えることを目的に施術を行いました。

骨盤周囲、肩甲骨周囲、下腿部のツボを中心に施術し、耳周囲の緊張を緩和するよう調整しました。

施術後、大きな変化はありませんでしたが、身体全体が軽くなった感覚があったとのことでした。

【第2回目】

2回目の来院時には、

「前回より聞こえがかなり良くなっています。」

と患者様ご本人から嬉しいご報告がありました。

耳のつまり感も軽減し、耳鳴りも以前より気にならなくなっていました。

触診でも耳周囲や頸部の緊張が初診時より和らいでおり、同様の施術を継続しました。

【第3回目】

3回目の来院時には、

「ほぼ普通に聞こえるようになりました。」

とのお話がありました。

耳鼻科でも聴力は正常範囲まで回復していることが確認され、ご本人も日常生活に支障がない状態まで改善していました。

耳のつまり感や耳鳴りもほぼ消失し、その後症状の再燃も認められなかったため、この時点で治療を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを整え、全身の緊張を緩和する目的で使用しました。

開魄

胸鎖乳突筋の緊張緩和をし、耳周囲の状態を整える目的で使用しました。

三陰交

下腹部の張りや身体全体の緊張を緩和する目的で使用しました。

陰陵泉

下腹部の張りや身体全体の緊張を緩和する目的で使用しました。

仁偶

首周囲の緊張を緩和し、耳周囲への負担軽減を目的として使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

突発性難聴では、一般的に発症後できるだけ早く耳鼻科を受診し、必要に応じてステロイド治療などを開始することが重要とされています。

しかし本症例では、糖尿病の既往があったことから、ステロイド治療は実施されていませんでした。

そのような状況の中でも、患者様は発症から3日という早い段階で当院へ来院され、鍼施術を開始することができました。

当院では、耳だけが原因ではなく、首肩の緊張、腹部の張り、骨盤のバランスの乱れなどが重なることで、耳周囲の血流や神経の働きにも影響を及ぼし、症状の回復を妨げる可能性があると考えています。

そのため、耳周囲だけを施術するのではなく、身体全体の状態を整えることを重視しています。

本症例では、2回目の施術時点で聴力の改善を自覚され、3回目には正常範囲まで回復が確認されました。

もちろん、すべての突発性難聴が同様の経過をたどるわけではありません。しかし、発症早期に施術を開始できたことが良好な経過につながった可能性は十分に考えられます。

また、ステロイド治療が難しい方や、ほかの治療法を検討したい方にとっても、鍼治療が選択肢の一つとなる可能性がある症例であったと考えています。

突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴は、時間との勝負ともいわれる症状です。

「耳が急に聞こえなくなった」「耳が詰まった感じがする」「耳鳴りが急に始まった」という場合は、まず耳鼻科で適切な診察・検査を受けることが大切です。

そのうえで、

  • ステロイド治療が難しいと言われた
  • 少しでも早い改善を目指したい
  • 薬以外の方法も検討したい

という方は、できるだけ早い段階で鍼治療を開始することも一つの選択肢となります。

当院では、耳だけではなく、首・肩・腹部・骨盤など全身の状態を確認し、一人ひとりのお身体に合わせた施術を行っています。

突発性難聴や耳鳴り、耳のつまり感でお悩みの方は、お早めにご相談ください。


コロナ罹患後に悪化した耳閉感

女性 40 代

詳細を見るには以下の画像をクリックしてください。


発症3日の突発性難聴 10回で聴力低下・耳鳴りが改善

50代・女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司

50代女性の患者様が、突然右耳の聞こえが悪くなり、「キーン」という耳鳴りが続くという症状で来院されました。

症状が現れたのは来院の約3日前で、それまでは特に耳の異常はありませんでしたが、ある日突然、右耳が詰まったような感覚とともに聴力が低下したそうです。

耳鼻科を受診したところ「突発性難聴の疑い」と診断され、薬による治療を開始されました。

しかし、

  • 耳鳴りが一日中続く
  • 自分の声が耳の中で響く(自声強聴)
  • 人との会話が聞き取りにくい
  • このまま聞こえなくなるのではないかという不安

などの症状が続いており、少しでも改善の可能性を求めて当院へ来院されました。

幸いにも、めまいなどの症状はありませんでした。

通院頻度・回数

週2回 計10回

施術と経過

●初診時の所見

当院では耳だけを診るのではなく、全身の状態を確認した上で施術方針を決定します。

今回の患者様では、触診により

  • 翳風周囲の強い筋緊張
  • 首から肩にかけての筋緊張
  • 頸部の可動性低下

が認められました。

また、骨盤のバランスにも左右差があり、身体全体のバランスが崩れることで首や肩への負担が増し、耳周囲にも影響を及ぼしている状態と考えられました。

当院では、このような筋緊張や身体全体のバランスの乱れが耳周囲の血流や神経の働きに影響し、症状の改善を妨げている可能性があると考えています。

そのため、耳だけを施術するのではなく、

  • 骨盤のバランス
  • 首・肩の筋緊張
  • 全身のバランス

を整えることを目的に施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

骨盤の調整を目的としたツボと、首肩の筋緊張を緩和するための施術を行いました。

施術後は

「身体は軽くなった」

との変化はありましたが、聴力や耳鳴りには大きな変化はみられませんでした。【第2回目】

3日後に再来院。症状の大きな変化はなかったが、「前より耳が軽い感じはある」とのこと。同様の部位に加え、顎の動きと関連する首回りのツボにもアプローチ。特に顎関節と後頸部の連動性を意識して施術を実施。

【第2~5回目】

同様の施術を継続しました。

徐々に

  • 耳の圧迫感が軽くなる
  • 自声強聴が少し楽になる

という変化が現れ始めました。

【第6~9回目】

耳鳴りの強さが徐々に軽減し、

「以前より聞こえやすくなってきた」

と実感されるようになりました。

日常生活での会話も楽になり、不安感も軽減していきました。

【第10回目】

聴力は大幅に改善し、耳鳴りもほとんど気にならない程度まで軽減しました。

施術期間中に症状が再燃することもなく、安定した状態を維持することができました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを整え、全身の筋緊張を緩和する目的で使用しました。

合谷

首から肩、上半身の筋緊張を緩和し、耳周囲への負担を軽減する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

突発性難聴は耳鼻科でステロイド治療などが第一選択となることが多い疾患です。しかし、薬による治療だけでは十分な改善が得られず、不安を抱えながら当院へ来院される方も少なくありません。

当院では、耳だけに原因があるのではなく、首や肩の筋緊張、身体全体のバランスの乱れによって耳周囲の血流や神経の働きが低下し、症状の改善を妨げている可能性があると考えています。

そのため、耳だけではなく、首・肩・骨盤など全身の状態を評価し、それぞれの状態に合わせた施術を行っています。

今回の症例で特に重要だったのは、発症から3日という非常に早い段階で施術を開始できたことです。

当院では、突発性難聴は発症から時間が経過するほど改善が難しくなる傾向があると考えています。そのため、耳鼻科で適切な診断と治療を受けながら、できるだけ早い段階で鍼治療を開始することが改善の可能性を高める一つの要因になると考えています。

もちろん、症状の経過や改善には個人差がありますが、本症例では早期から継続して施術を行えたことが、聴力低下や耳鳴りの改善につながった可能性が考えられました。

突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴は、早期の対応が重要とされる症状です。

「耳が詰まる感じがする」「急に聞こえにくくなった」「耳鳴りが続いている」といった症状がある場合は、まず耳鼻科で検査・診断を受けることが大切です。

そのうえで、薬による治療だけでは改善がみられない場合や、できるだけ早い回復を目指したいとお考えの方は、鍼治療という選択肢もあります。

当院では、耳だけでなく首・肩・骨盤など全身の状態を確認し、一人ひとりの症状に合わせた施術を行っています。

突発性難聴や耳鳴りでお悩みの方は、お早めにご相談ください。


突発性難聴の疑いによる右耳の詰まり感と聴力低下

40代・女性・介護職
担当鍼灸師:渡辺 賢司

約2週間前から突然、右耳に詰まったような違和感と共に聴力が低下。

常にその症状が続いており、特に日常生活での会話が聞き取りづらくなることで支障を感じていた。

「右耳に膜が張っているような詰まり感がずっとある」「人の声が片方からしか入ってこない感じがする」といった具体的な症状を訴えられた。

加えて、数ヶ月前から「口を開けると右の顎がゴリッと鳴る」という顎関節の違和感もあったとのこと。

耳鼻科を受診し「突発性難聴の疑い」と診断されたが、薬物療法に対する反応が乏しく、他の選択肢を探す中で当院の鍼灸治療を知り、来院された。

通院頻度・回数

週2回 計3回

施術と経過

●初診時の所見

初診時の触診と問診により、以下のような状態が確認された。

• 首から肩にかけての著しい筋緊張

• 特に右側の顎関節・肩甲間部〜後頸部にかけての張り

• ふくらはぎの緊張が強く、足の冷えも見られた

• 骨盤の左右差も目立ち、右側の坐骨がやや下がっている

以上の情報から骨盤を中心とした下半身の骨格的なバランスが歪んでおり、結果として顎や首肩といった上半身に筋緊張が及んでいると判断した。

● 施術後の経過

【第1回目】

施術後、症例者は「なんとなく、少し音が入ってきている感じがする」と表現された。明確に「聞こえた」とまではいかないが、体感としてわずかな変化を感じ取っておられた。

【第2回目】

3日後に再来院。症状の大きな変化はなかったが、「前より耳が軽い感じはある」とのこと。同様の部位に加え、顎の動きと関連する首回りのツボにもアプローチ。特に顎関節と後頸部の連動性を意識して施術を実施。

【第3回目】

施術後、「今朝、目覚めた時に、明らかに右耳からも音が入ってきていた」とご報告。聴力も日常会話の中でほぼ問題なくなっており、ご本人も「かなり戻っていると思う」と実感されていた。再度、耳鼻科にて検査したところ、「正常範囲内に回復」との診断を受けられた。

使用したツボ(施術部位)

承山:ヒラメ筋肉⇒後頭部の筋緊張緩和

膀胱兪:仙腸関節(骨盤)⇒顎関節の調節

合谷:鎖骨~胸鎖乳突筋の筋緊張緩和

開魄:鎖骨~胸鎖乳突筋の筋緊張緩和

まとめ:症状の分析

この症例は、突発的な右耳の詰まり感と聴力低下に対し、3回の鍼治療とかなり早期に改善した一例である。その要因としては発症後早期(2週間以内)に来院されたことが大きい。

耳鼻科で『突発性難聴』と診断されてなかなか改善されないまま時間が経過していくと1ヶ月を超えると治療が大変困難となる。

西洋医学では投薬中心となる突発性難聴だが、改善が見られない場合は、鍼治療という選択肢も有効である。

東洋医学(鍼治療)では原因は耳そのものではなく、耳の近辺の顎・首・肩・背中の筋肉の緊張が耳への血流悪化に関係していると考えて、治療を行うことで西洋医学(耳鼻科)では改善できなかった場合でも可能性がある。

特に口の開閉時に顎に違和感があるケースでは、顎関節と耳の距離の近さからも、局所の緊張が耳の違和感につながっていることがある。今回の症例でも、顎や首周囲の緊張を鍼で和らげることで耳への圧迫感が軽減した。

そして、最も大事なのは早期に来院することである。どれだけ鍼治療に西洋医学にはない改善の可能性があっとしても発症から時間が経つと改善が困難となる。

今回症例のように発症後2週間以内の来院が改善の可能性を高め、治療回数も少なくなる傾向がある。


夜に響く耳鳴りの症例

70代 男性 無職
担当鍼灸師:渡辺 賢司

主訴は左耳の耳鳴りであり、症状は約8〜9カ月前から出現している。特に夜間に強く感じられ、セミの鳴き声のような高音の耳鳴りが持続する。就寝前には音が一層大きく感じられることが多く、睡眠の質にも影響を与えている。

また、夜中に目が覚めた際に耳鳴りの音が増幅して聞こえ、そのまま再入眠が困難になることもある。日中は比較的気にならないこともあるが、静かな環境では耳鳴りを強く意識してしまう傾向がある。

医療機関での検査では、聴力の低下が認められたものの、これは年齢相応の範囲内と診断され、特に異常はないと判断された。他に自覚症状としての体調不良や目立った違和感はなく、耳鳴りが主な悩みとなっている。

通院頻度・回数

週2回 10回(途中から週1回、2週間に1回)

施術と経過

●初診時

初診時の触診では、首から肩にかけての筋緊張が顕著であり、特に後頭部から首筋にかけて強い硬さが見られた。姿勢のバランスにも左右差があり、腰部の筋緊張も確認された。

施術方針としては、首肩周りの緊張緩和に加え、腰部の左右差の調整を重点的に行い、全身のバランスを整えることに取り組んだ。その結果、耳鳴りの音量や影響が徐々に軽減し、症状の改善がみられた。

●初回施術後

耳鳴りの音量や症状に大きな変化は見られなかった。

● 3回目以降

耳鳴りの音量が若干低下し、音の強弱に波が出始める。以前よりも一定の音で続くことが減り、変化が現れるようになった。

● 5回目以降

日中の耳鳴りが気にならない時間が増え、夜間の耳鳴りも軽減傾向。就寝前の音の大きさも以前ほど気にならなくなり、再入眠が容易になってきた。

● 10回目(施術完了時)

完全に消失したわけではないが、耳鳴りが日常生活の妨げになることはほとんどなくなった。

使用したツボ(施術部位)
両側の玉天:足元のバランスを整えることで首肩コリの改善
左側の中腰:骨盤の中心を整えることで首肩コリの改善
C線:後頭部の緊張の改善
まとめ:症状の分析

本症例では、耳鳴りの主な要因として首肩の緊張が関与している可能性が高いと考えられた。特に後頭部から首筋にかけての筋緊張が強かったため、鍼施術によってこれらの部位の緊張を緩和し、血流を改善することで耳鳴りの軽減につながったと推測される。

また、施術を進める中で耳鳴りの音量に波が出てきたことも重要なポイントである。これは、症状が固定化されずに変化し始めた兆候であり、体が回復へ向かう過程であると考えられる。

今回の症例では、約10回の施術を通じて症状が大幅に改善し、日常生活への影響が減少したことが確認された。首肩周りの緊張が耳鳴りの一因である場合、鍼施術が有効である可能性が示唆された。


産後から耳がポコポコして疲れると耳鳴りがひどい

30代 女性 事務職

2人目の出産から腰痛、膝痛が慢性化しており、右耳のボコボコとする違和感、疲れるとキーンという耳鳴りもひどくなっていった。

一時期は起き上がりにふらつきが続いていたが良くなった。

手のこわばり 特に指MP.DIP関節があり、朝と晩に悪化する。活動を開始すると手のひらから関節にかけて徐々によくなっていく。

通院頻度・回数

週2回 5回

施術と経過

●初診時

体をみると左の胸鎖乳突筋、小胸筋、両ふくらはぎの緊張が目立った。

●2回目

耳鳴りが減ったが肩こりは気になる

●3回目

耳のポコポコや耳鳴りは気にならなくなった。

手のこわばりが減り、違和感くらいになった。

●4回目

耳はかなり改善した。

手も気になることなし

●5回目

目立つ症状もなくなり好調の様子だったので治療を終了した。

使用したツボ(施術部位)

合谷:手内筋の緊張緩和⇒小胸筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

築賓・飛陽:ふくらはぎの緊張緩和⇒後頭部~後頚部の緊張緩和

孔最:前腕屈筋群の緊張緩和⇒小胸筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

玉身:腓骨頭の調整⇒大腿筋膜張筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

精霊:中手骨の骨間の緊張緩和⇒肩上部・側頸部の緊張緩和

まとめ:症状の分析

出産後ということでお子さんの抱っこで腕をよく使うので小胸筋が緊張することで胸鎖乳突筋も緊張していたことから耳鳴りや手のこわばりが起こっていた。

また妊娠時の体重増加や子育て、家事でふくらはぎも緊張していた。それによる腰痛、膝痛も発生していた。それらを解消することで早期に改善した症例であった。


2週間前に発症した突発性難聴で聴力戻らず耳閉感あり

50代 女性 パート

2週間前に左耳の突発性難聴が発症し、2日後に病院で投薬を開始しても聴力が戻る気配がなかったことから当院に来院された。

耳閉感があり。左手のしびれがある。

また腰椎分離症があり腰痛は慢性的にある。

通院頻度・回数

週2回 6回、週1回 2回、10日 2回

計10回

施術と経過

●初診時

身体を検査したところ、食いしばりによる顎と腰から下の緊張が強い。

●2~3回目

耳に変化はないが手のしびれは減った

●4回目

耳の詰まりは軽くなり聞こえやすくなった。

●5回目

耳鳴りが消えた。

つまり感は残り20~30%

●6~7回目

耳のつまりは睡眠の状況次第で波がある

聴力検査は正常範囲となった。

通院頻度を1週間に1回にした。

●8回目

耳の調子がいい日が増えた。10日開けて様子を見る。

●9回目

耳のことは問題ないが腰痛とこめかみが痛い

●10回目

耳は好調であるが腰椎分離症があることから腰痛は全くなくなるわけではない。

月に1回でも腰の状態を良くしてほかの症状に繋がらないよう通院を続けた。

使用したツボ(施術部位)

築賓・飛陽:ふくらはぎの緊張緩和⇒後頭部~後頚部の緊張緩和

玉身:腓骨頭の調整⇒大腿筋膜張筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

委中::ヒラメ筋の緊張緩和⇒肩上部の緊張緩和

陽陵泉:腓骨筋の緊張緩和⇒首肩コリの改善

二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒肩上部の表層部の緊張の改善

膀胱兪:仙腸関節の調整⇒顎関節の調整

まとめ:症状の分析

腰椎分離症も持っているということで、下半身を触れると臀部、ふくらはぎ、足の外側の緊張が非常に強かった。

この下半身の緊張が上半身にも影響していると考え、施術を行ったところ耳のつまりが取れ、状態も安定していった症例であった。


突然大きくなる耳鳴りで不安になる

50代 男性 内装業

1か月前に朝起きた時に回るめまい、右耳で耳鳴り・つまりがして病院でメニエール病と診断された。

薬を続けて大きいめまいは無くなったが、ふらふらする感じは続いている。

耳鳴りが突然大きくなることが一番不安である。耳の詰まり感も伴う。

メニエール病は10年前にも経験したことがあるが、その時は薬を飲んでいれば治った。

しかし、今回は薬だけで治らないことから別の原因があると思い来院された。

通院頻度・回数

週2回 11回

施術と経過

●初診時

身体を検査したところ、首肩こりがひどいのにも関わらず本人は自覚がなかった。同じく腰部やふくらはぎの筋緊張が強いことも本人自覚無し。

問診では睡眠の質が悪い(中途覚醒)ことや、入浴はシャワーのみ、毎日の寝る前の飲酒が目立っていた。睡眠の質を改善するため湯船につかること飲酒を控える事を推奨した。

施術では仕事柄負担かかる腰や膝周囲の筋緊張の改善することから首肩こりへのアプローチとともに、頭部や腹部へのアプローチにより精神・自律神経を整えた。

●2回目

うるさい耳鳴りは減った

●3~4回目

耳の詰まり無くなり、めまいは軽くなった。

耳鳴りは平行線状態

●5回目

朝の起き上がりの時だけめまいを感じる。

寝る前の耳鳴りだけ気になる

●6回目

朝起き上がりのめまいも大丈夫になった。

心配事が続いたせいか耳鳴りが気になった日があった。

通院頻度を1週間に1回にした。

●7~8回目

耳鳴りは日によって波があるが段々気にならなくなっている。

●9回目

夜に少し気になる日もあるが心配にならないレベル。

⇒1日のコーヒーの飲む量を減らすようアドバイスした。

●10回目

めまいや耳詰まりは全くなく、耳鳴りも気にしていない。

通院頻度を2週間に1回にした。

●11回目

2週間の間は気になることはなかった。ただ、仕事でストレスを感じた時に少し耳鳴りが聞こえた感じはした。

普段の仕事の疲れを今まで全く気にしてこなかったことを反省し、今後は月1回でも体を気遣い鍼治療を継続することとした。

使用したツボ(施術部位)

以下のツボに鍼をすることにより内耳の血流・リンパ循環を改善を図った。

また、頭部のツボを刺激することから精神の安定を図った。

委中::ヒラメ筋の緊張緩和⇒肩上部の緊張緩和

百会・四神総:頭部への刺激⇒全身の緊張緩和⇒精神の安定

足三里:前脛骨筋の緊張緩和⇒下腹部の血流改善⇒自律神経の調整・首肩こりの改善

陽陵泉:腓骨筋の緊張緩和⇒首肩コリの改善

まとめ:症状の分析

本件の症状の機序としては以下の2つが大きく影響している。

・内装業での足腰の疲れからの首肩こり

・耳鳴りが大きくなることで精神的に不安になったこと

この理由から、足腰の疲れをとるような取穴(ツボに鍼をする)をして首肩こりを改善し、精神安定のために頭部に取穴や腹部の緊張を取り自律神経を整えることも行った。

結果として、だんだん耳鳴りは気にならなくなっていった。

また、本件の患者は普段から仕事の疲れに全く意識を向けることなくコリを溜め込んでいたことが大きな要因である。

加えて、飲酒やカフェインなど睡眠に悪影響を与える生活習慣もあった。この点の改善も症状改善に大きく関係した。


眼精疲労から耳鳴り・めまい・吐気・頭痛がする

20代 女性 エステ店勤務

2か月前から転職して脱毛サロンで働きはじめ、脱毛レーザーの強い光を見ることが増えた。

目が疲れてくると首肩が重たく、アゴも痛い、頭痛もしていた。

プライベートの人間関係で不眠となり片頭痛が増えた。

さらに、ふわふわしためまいと吐気、右耳の詰まり感と耳鳴りもし始めた。

病院はもともと耳鼻科と心療内科にかかっていたが、改善していく傾向がなかった。

当院へは以前に顎関節症でかかっていたことから再来院した。

通院頻度・回数

週2回 6回

施術と経過

●初診時

身体を見たところ首肩こりが酷く、特に頚椎7番付近・肩上部の深層部・後頭部が酷くこっていた。その影響か顎関節周囲の筋緊張も目立っていた。

また、骨盤周りの筋肉(臀部や仙腸関節)が強く緊張しており、いわゆる骨盤が歪んでいる状態となっていた。

本件の首肩こりは骨盤周囲の筋緊張が骨盤の歪みを生じさせたことから起きる首肩こりと分析して、対象となる部分を施術した。

●2回目

起きるのが辛いほどの首肩こりは軽減した。

●3回目

頭痛・めまい共に無し。耳鳴りと耳詰まりも軽減した。

仕事中に目の疲れは酷いことから頭痛は続く。

●4回目

首肩コリも楽になり、調子が良くなった。

目の疲れは仕事の特性上(脱毛のレーザー)続いている。

●5回目

仕事でレーザーの光に耐える事ができないので、仕事を休むことにした。

そのおかげか、目の疲れも無くなった。

通院頻度を1週間に1回とした。

●6回目

最初にあった症状(頭痛・めまい・吐気・耳鳴り・耳詰まり)もなく好調。

仕事を辞めて転職活動で忙しくなるため、これで治療を終了とした。

使用したツボ(施術部位)

以下のツボに鍼をすることにより首肩こりを改善して頭頚部の血流改善を図った。

二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒肩上部の表層部の緊張の改善

臀中根:梨状筋の緊張緩和⇒肩上部の深層部の緊張の改善

三陰交:下腹部の血流改善⇒頚椎7番付近の肩こりを改善

膀胱兪:仙腸関節の調整⇒顎関節の調整

背中のC線:菱形筋などの緊張緩和⇒後頭部の緊張緩和

まとめ:症状の分析

本件の患者は立ち仕事で下を向きながら施術を行う仕事なので、骨盤周囲の筋肉(臀部や仙腸関節)に特に筋緊張が集中しており、それが首肩こり・顎関節の筋緊張の原因となっていた。

その証拠に、上記の治療部位(鍼をしたツボ)は骨盤周囲のツボが大半であり、早期(通院回数6回)に改善できている。

また、脱毛レーザーの強い光による眼精疲労が原因で後頭部のコリ感が増えて、頭痛やふわふわめまいが起こっていた。

このことは仕事を続けている以上、完全には良くならず繰り返していた。結果としては本患者はこの仕事を辞めることを選んだので症状は根治で来た。


耳の詰まりと耳鳴りで聞こえづらい

40代 女性 主婦

以前より耳が詰まることが繰り返していた。1日の中ですぐ良くなるので気にしていなかったが

半年くらい前(3月)から耳がつまることが続いていたことから病院を受診して投薬1週間するも改善せず。

MRIでリンパ水腫を指摘されてメニエール病を診断された。処方された薬を飲んでも良くならず、

耳詰まりと耳鳴りにより聞こえづらさも気になっていたので当院を受診した。

通院頻度・回数

週2回 12回

施術と経過

●初診時

体を確認したところ左の首の筋肉(胸鎖乳突筋や僧帽筋など)の硬さがみられた。この硬さが内耳のリンパ水腫を生じて、耳の詰まりや耳鳴りの原因になっていると考え治療した。

●2~3回目

施術の翌日は耳のつまりが一時的に取れても数日たつと戻ってしまう。

入浴後から就寝までに2時間以上経過していることから睡眠の質が低下していた。

このことにより、日常の疲れが蓄積しやすく首コリが溜まりやすかった。

●4~6回目

耳の詰まりが取れた状態が続くようになった。 

入浴後すぐ寝るようになり朝身体が楽な状態が続くようになった。

●7~8回目

耳詰まり・耳鳴り共に良くなった。

ただ朝に首が痛いことがたまに気になる。

●9~12回目以降

治療間隔を1週間に1回に変えても症状が現れず

2週間に1回に変えても調子が悪くなる兆候はなかった。

使用したツボ(施術部位)

以下のツボに鍼をすることにより内耳の血流・リンパ循環を改善を図った。

膀胱兪:仙腸関節の調整⇒顎関節の調整

二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒ふくらはぎの緊張緩和⇒肩上部の肩こりの改善

四芯:手首の調整⇒顎関節の調整

手三里:前腕伸筋群の緊張緩和⇒小胸筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

玉身:腓骨頭の調整⇒大腿筋膜張筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

まとめ:症状の分析

耳が詰まることが以前より繰り返していたことから、メニエール病と診断される前より首コリが慢性化していたことがわかる。

普段の疲れが蓄積して首コリが生じるだけでなく、入浴から就寝までの時間が空き過ぎていたことが起因(深部温度の問題)して睡眠の質を低下して首コリが蓄積したと思われる。

鍼治療により首コリを解消したことと、生活習慣(入浴~就寝)を改善したことで良循環ができたことで症状は改善できた。

 


耳詰まりが出てくると回転性めまいへの不安を感じる

60代 女性 主婦

半年前に大きな回るめまいを経験。

2か月前に夫が新型コロナウイルス感染症になり看病と心配したことで心身共に疲れた。

その後、首肩こりや背中の張りが気になり始めて、右耳で耳鳴りと閉塞感が始まった。

耳の詰まり(閉塞感)が強くなると回るめまいがすることを繰り返した。

そのため、耳の詰まりがあると不安感が強くなり、余計に首肩に力が入ってしまう。

そのせいか睡眠もうまく取れず、普段からのぼせ感にも困っている。

通院頻度・回数

週2回 13回

施術と経過

 

●初診時

身体を検査したところ、背中の脊柱起立筋が左右とも広い範囲にわたって緊張しており、右側の胸鎖乳突筋が特徴的に緊張していることから顎関節の狭さを起こしていた。

また、後頭部~後頚部にかけて強い緊張があり、熱感(のぼせ)も確認された。

以下のように分析して対象の筋肉に鍼治療を行った。

・首肩~背中の筋緊張が耳の血流・リンパの流れを悪くしている。

・脊柱起立筋や後頭部~後頚部の筋緊張がのぼせを引き起こし、呼吸も浅くして不安にしている。

●2~3回目

耳の詰まり感を感じることが減った。

背中の張り感はまだ気になる。

●4~5回目

めまいは一度もなく耳の詰まりもかなり減った。

睡眠も改善している。

●6回目

詰まりはほぼ無くなった。

耳鼻科の聴力検査で正常と言われた。

通院頻度を1週間に1回にした。

●7~8回目

耳が詰まることは1回/1週間

不安感はだいぶ減った。

●9~10回目

疲れた時に耳詰まり・耳鳴りがある。

●11~12回目

耳のことで気になることはなかった。

のぼせてくることも減った。

通院間隔を2週間に1回とした。

●13回目以降

耳の事で困ることなく、不安起きることなく毎日生活できている。

ただ、日々生活していると首肩こりが溜まってくるとのぼせ感を感じやすくまた悪化してしまうことに不安なので、今後も定期的な(2~3週間)での通院を続けた。

使用したツボ(施術部位)

以下のツボに鍼をすることにより内耳の血流・リンパ循環を改善を図った。

また、脊柱起立筋の筋緊張を緩和することから呼吸を深くして自律神経を整えた。

合谷:手内筋の緊張緩和⇒小胸筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

開魄:足の第1趾~2趾の筋緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

築賓・飛陽:ふくらはぎの緊張緩和⇒後頭部~後頚部の緊張緩和

三陰交:後脛骨筋の緊張緩和⇒脊柱起立筋の緊張緩和

まとめ:症状の分析

メニエール病において耳詰まりや大きい耳鳴りは回転性めまいの予兆となるパターンが多い。

本件でもその経験を何度もしたことから耳詰まりがっすることへの不安感が生じた。

また、後頭部~後頚部や脊柱起立筋の筋緊張が強いことは呼吸を浅くして自律神経を乱し、のぼせ感も発生させている。

この状態だと精神的により不安になりやすくなってしまう。

なので、以下の2点を中心に施術を行った。

・耳の詰まりを改善するために耳のすぐ近くの顎関節周囲の胸鎖乳突筋の緊張を改善すること

・呼吸の浅さやのぼせ感を改善するために後頭部~後頚部や脊柱起立筋の緊張を改善すること

結果としてメニエール症状は起きなくなり、不安に感じることも無くなった。


耳鳴りがうるさい、首を動かすとふわふわする

30代 女性 営業職

4年前に回るめまいがして左耳の耳鳴りが続いた。病院の薬でめまいは良くなったが耳鳴りが良くならず、メニエール病と診断された。

それ以降、耳鳴りがうるさくなると回るめまいがしてその後はふわふわめまいに切り替わっていくことを繰り返した。

1年前から耳鳴りが常にうるさく回るめまいとふわふわめまいも頻発している。首を動かすとふわふわめまいが強く感じる。首肩こりも酷くなった感じがある。

耳鳴りはともかく、めまいは仕事にも私生活にも支障が出るので当院に来院した。

通院頻度・回数

週2回 11回

施術と経過

●初診時

首肩の筋肉の緊張が強く、特に胸鎖乳突筋の緊張が下あご付近まで及んでいることから首を回す動作に問題が出ていた。

この緊張が左耳の内耳のリンパの流れを悪くしていると考えて鍼治療を行った。

●2~3回目

首を動かすとふわふわすることが減った。

●4回目

前回治療後からふわふわめまいは無くなったが、風邪をひいて発熱して以降ふわふわと耳鳴りが再燃した。

●5~6回目

ふわふわめまいは良くなったが耳鳴りが少し残っている。

首コリはまだ気になるが首を動かしやすくはなった。

通院頻度を1週間に1回にした。

●7~8回目

仕事が忙しいと耳鳴りが気になる日はあるが他の日はめまい・耳鳴りともに無かった。

●9~11回目以降

治療間隔を1週間に1回に変えても症状が現れず、首肩こりも気にならなくなった。

2週間に1回に変えても調子が悪くなる兆候はなかった。

使用したツボ(施術部位)

以下のツボに鍼をすることにより内耳の血流・リンパ循環を改善を図った。

膀胱兪:仙腸関節の調整⇒顎関節の調整

二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒ふくらはぎの緊張緩和⇒肩上部の肩こりの改善

合谷:手内筋の緊張緩和⇒小胸筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

手三里:前腕伸筋群の緊張緩和⇒小胸筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

玉身:腓骨頭の調整⇒大腿筋膜張筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

まとめ:症状の分析

メニエール病の回るめまいの予兆として、『耳鳴りがうるさくなる』『耳の詰まりが起きる』という兆候が見られる。また、回るめまいが落ち着いてもふわふわめまいが残ることがある。

これらは全て首肩こりが耳の血流・リンパ流を悪化させていることが要因だと分析している。なので、本件でも首肩こりを改善していった結果として以上のような症状は起きなくなった。

さらに、症状が風邪での発熱や仕事が多忙であったことで一時的に悪化したのは、首肩こりが悪化したことが背景にある。


めまい、耳の詰まりで好きなことができない

70代 女性 無職

ストレスで寝れない日が続いており、ある朝大きく回るめまいがあり救急車で運ばれた。

病院の治療で一度良くなったが再度めまいが起こり繰り返すようになった。さらに左の耳がずっと詰まったような感じがありテレビの音も聞こえづらくなってきた。

いつめまいが起こるか分からない恐怖で、外出を控えるようになり好きな運動もできなくなりこのまま寝たきりになるのではないかと不安を抱えており、病院の治療以外で何かできることはないか調べてめまい専門の当院を受診した。

通院頻度・回数

週2回 15回

施術と経過

●初診時

体を確認したところ左の顎の硬さがみられた。この硬さがめまいや耳の詰まりの原因になっていると考え治療した。

●2~4回目

耳が日常からつまっていたのがとれてきた

10→4(つまりを10段階で評価したもの)

足のだるさが気になるということで前回の治療に加え腰にはりをした。

●5~7回目

耳の詰まりが日常できにならなくなった 

10→1(つまりを10段階で評価したもの)

耳の詰まりがなくなってきたのでめまいの不安が減り散歩ができるようになった。 

●8~10回目

順調に良くなりジムにも行けるようになり、今まで通りの生活がおくれるようになった。

●11回目以降

治療間隔を1週間に1回に変えても症状が現れず

2週間に1回に変えても調子が悪くなる兆候はなかった。

使用したツボ(施術部位)

以下のツボに鍼をすることにより内耳の血流・リンパ循環を改善を図った。

膀胱兪:仙腸関節の調整⇒顎関節の調整

大臀:大殿筋の緊張緩和⇒肩上部の肩こりの改善

外谷:手内筋の調整⇒咬筋の緊張緩和

腸鳴:腰方形筋の緊張緩和⇒ふくらはぎの緊張緩和⇒肩上部の肩こりの改善

養老:手首の調整⇒顎関節の調整

まとめ:症状の分析

めまいが一度起きることでまためまいが起こるのではないか、と不安になり外出するのを控えるようになる方が多い。

今回の症例でもめまいが出る前は活発に動いていたが、めまいが起こったことでほとんど家で過ごすようになってしまった。

外に出る機会が減ってしまうと筋力も落ち、寝たきりになるリスクも高まってしまう。

しかし、鍼治療でめまいを改善することで以前と同じように外出できるようになり趣味の運動も再開することができた。


仕事始まりに突然なった耳鳴り

40歳代 女性 銀行員

●お悩み

5年くらい前から耳鳴りが聞こえ始めた。最初は1月の仕事はじめの日に突然耳に『キーン』と聞こえ始め、そこから今に至るまでずっと聞こえている。

耳鼻科で検査した結果、一部の音が聞こえづらいことがわかった。特に女性のひそひそ声が聞こえない。

何年も通院して、薬も飲んだが全く変化せず半ば諦めていた。

●当院の解決方法

耳鳴りになる方で突然なる方がいます。そのような方は慢性的なストレスよりは一過性(突然)のストレスが原因となります。

新年の仕事始まりはとてもストレスが強烈です。慢性的なストレスと違い、年末年始でリラックスしていた身体に強烈に仕事のストレスが襲い掛かりますので、心身は急激に緊張します。

特にこの場合に顕著なのは首の緊張です。この人のように唐突なストレスで耳鳴りになった方は首筋がとても硬くなっております。

この硬さにより、頭痛や首肩こりを感じたり、めまいも感じる方もいます。この方の場合は耳鳴りを特に強く感じています。

この首の硬さを解決するために硬いところマッサージしても変化はありません。むしろ、耳鳴りが悪化したり頭痛がしてきたりします。それは、首の緊張は原因点ではないからです。ではどこが原因なのか?

首の緊張に多くの場合、お尻の周りの筋肉に強い緊張が見られます。

当院では全身を良く観察して首以外に仙骨(お尻の骨)緊張が強い場所を見つけました。そして、その緊張が首の緊張と繋がりがあることを確かめるために、その部分を指で圧すると、耳鳴りに変化がありました。

そして、この部分に鍼施術をすることにより、耳鳴りに良い変化を起こすことができました。

喜びの声:何年も苦しんだ耳鳴りに良い変化が起きた

耳鳴りがして、耳の聞こえが悪かったです。

施術後、耳鳴りの幅が狭くなりました。

何年も薬を飲んだり、耳鼻科に通いましたが

何も変わらなかったのでびっくりです。

(当院のよろこびの声より)


高い音がキーンと聞こえてくる耳鳴り

60歳代 女性 主婦

●お悩み

ここ数年、毎日『キーン』という耳鳴りが聞こえ、さらに片頭痛のようなものが昔より悪化した。肩こりも毎日気になる。

また、それらの症状が辛いせいか友人と外出する気力すらなくなった。

病院や他の治療院に通ったが、一向に回復しないため来院しました。

●当院の解決方法

当院では自律神経が関わる症状には東洋医学的な見方で施術をしております。

耳鳴りになりやすい方は、性格が繊細で他人よりも細かいことに気が付く方が多い。その性格の反面に他人よりも過剰に神経が働くので、交感神経が高まってしまう。

このような過剰に神経が働いている方は東洋医学的には内臓のエネルギーのバランスが乱れてしまい、全身に不調が出ていしまいます。

さらに、過剰に神経が働くのでエネルギーが上半身(特に頭)に上りやすくなるため、頭痛やめまい、耳鳴りといった症状が出やすくなります。

なので、当院では当院独自の刺さない鍼を用いて内臓のエネルギーバランスの調整と全身のエネルギーの均一化を調整することによって、耳鳴りを改善に導きます。

この方の症状の特徴として、全身の倦怠感(やる気の無さ)が強かったので、ネパール棒灸という当院独自のお灸を用いて、お腹全体を温めて内臓のパワーを増しました。

これらの施術を積み重ねることにより、5回の通院にて耳鳴りが気にならないくらいまでになりました。

喜びの声:ランチに気分よく出掛けられるようになりました。

頭痛、肩こり、やる気のなさ等々、耳鳴りにも困ってました。

頭痛、肩こり、やる気のなさは3回目には完全に治った気がします。

耳鳴りも完全ではないにしろ、気にならない程度までよくなりました。

おかげさまでランチ等も気分よく出掛けられるようになり、なかなか自分では体調を整えるのが難しいのでタカさんにはお世話かけ助けていただいてます。

(当院のよろこびの声より)


不安症から来る耳鳴り

40歳代 女性 営業事務

●お悩み

春に職場が変わってから、不調が出始めた。最初は運転中に急に不安になるようになり、短い距離しか運転ができなくなった。

それと同時期に片耳に『キーン』という高い音の耳鳴りが聞こえるようになった。

呼吸も苦しくなることがあり、病院では不安神経症や自律神経失調症と言われた。

耳鼻科では治療法がなく、精神安定剤などの薬を飲んでいるが症状は全く変わらないので悩んでいた。

●当院の解決方法

不安な精神状態から始まる様々な症状は肩から上が熱く、下半身が冷えている人が多いです。

首筋や肩甲骨の内側がガチガチに緊張していることから、上半身の熱が頭に閉じ込められていて、下半身まで熱が行き届いていません。

刺さない鍼により緊張を緩めるのと同時に、備前百会灸という特別なお灸により、精神安定のツボをお灸しました。毎回、施術前は不安で暗い表情をされていましたが、施術後には表情は明るくなり声色も良くなった印象でした。

首肩の緊張が施術回数を増すごとに取れてくると同時に耳鳴りの頻度や強さに良い変化が出てきました。

それと同時に運転への不安も少しずつ改善されてきて、長い距離も運転できるようになりました。

現在も治療は継続中ですが、回を増すごとに耳鳴りが気になることが少なくなっています。

解説:精神を安定することが耳鳴り改善の秘訣

本件のように耳鳴りと精神不安を併せ持つことは多くあります。

精神不安から耳鳴りが気になる、耳鳴りから精神不安になる方それぞれいますが、当院が大事にしていることは、施術で精神の安定を取り戻してもらうこと(簡単に言えばリラックスしてもらうこと)。

『精神の安定ってなんですか?』

それは、当院独自の施術である刺さない鍼により、全身心地よさに包まれてガチガチに緊張していた心身をほぐしてもらうことです。

そして、備前百会灸という精神安定を図る特別なお灸により温泉に入っているような気持ち良さを味わいながらさらに気持ちを落ち着けてもらうことです。

この精神の安定が自律神経の調整につながります。そして、自律神経が整えば耳鳴りも改善に導くことができることが多いです。

同じような症状で苦しんぢる方は是非当院にご相談ください。


頭痛を伴う耳鳴り

80歳代 女性 無職

●お悩み

20歳のころからずっと片頭痛持ちで、ここ10年くらいから耳鳴りを伴うようになった。

台風が近いとき、天気が悪くなると耳鳴りが強くなり、頭痛もひどく感じる。耳鳴りが側頭部に放散するように頭痛に響く感じがする。

昼間は精神安定剤、夜は睡眠導入剤を飲んでいる。痛みや耳鳴りは治まるが飲んでいないと症状が戻ってくる。

年齢も年齢なので耳鳴りや頭痛は良くならないものだとあきらめていた。

●当院の解決方法

この方の耳鳴りも首肩の緊張がとても強く、精神的にも少し緊張状態でした。

首肩の緊張緩和と精神の安定のために、刺さない鍼による全身施術と、備前百会灸をしました。

その結果、2~3回目頃には夜の睡眠導入剤も無しでも寝れるくらいなっており、5回目には日中の精神安定剤も飲まなくても頭痛が我慢できるようになりました。

8回目くらいには、天気の悪いときで症状が強く出ても薬なしでも我慢できるくらいまで改善しました。

解説:高齢の方の長年の耳鳴りについて

高齢の方で耳鳴りに苦しんでいる方は多いと思います。

耳鼻科に何か月も通ったりして、改善の兆しがなく

年だから治らない・・・とあきらめていらっしゃると思います。

回数はかかるものの、ペース良く通院していただければ本件のように良い変化は起きます。

『年だからと』あきらめず、是非当院にご相談ください。


メニエール病により難聴が続く

50歳代 男性 設計士

3年前に突然回転性のめまいに襲われて以降、頻繁にめまい発作が起きるようになり、耳鼻科でメニエール病と診断された。

今年になり、突然左耳が詰まった感じがして耳の聞こえが悪くなった。自分の声が頭の中で反響する感じ。

電話がとても不自由している。受話器を取っても不自由な耳でない方に持ち替えないと聞こえない。

居酒屋などで大勢で飲んだ時にも左端に座らないと会話が聞きにくい。

耳鼻科2件、大きな病院も受診しても改善しないため、今回来院された。

【検査からの身体所見】

左の胸鎖乳突筋の特に側頭骨付近が極度に緊張していた。

首の回旋(左右を向く)に可動域制限があり、左を向くと首筋が詰まる感じがした。さらに、首の側屈(横に倒す)にも動かしづらさを本人も自覚していた。

首肩がパンパンに張っているような首肩こりがあった。

左の股関節が硬く、可動域も悪かった。

ふくらはぎがガチガチに緊張しており、頻繁に足をつることがあるくらいとのこと。

当院での施術

●初診(4月4日)

・整体術:頚椎の回旋導引

⇒頚椎の可動域の回復、首周囲の緊張緩和

・鍼施術:後稽、外谷、会宗、養老、地天

⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和による首の回旋運動の改善、ふくらはぎ、股関節の緊張緩和ののツボ

●2診目(4月7日)・3診目(4月14日)

※初回の施術に同じ

●4診目(4月18日)

3診目の時点で症状が軽減して日常生活に支障ないとのことで治療終了。

症状の分析と治療の推移

【症状の分析】

メニエールは『回転性めまい』『耳鳴り』『難聴』の3つの症状が同時にでることで診断されることが多い。

本件は『難聴』を主訴とするもの。難聴の多くの場合は内耳への血行不良と考えられるため、側頭骨付近の胸鎖乳突筋や首肩こりの状態を緩和することがメインとなる。

また、顎関節は耳管の詰まりに大きく関係している。本件の場合は顎関節の調節を股関節から行った。これは、股関節と顎関節ともに動きの悪い人の場合は連動関係にあるからである。

【治療の推移】

初回来院時は耳が詰まったような感じで聞こえない様子。

2回目来院時は少し聞こえが良くなったとのこと。特に詰まった感じがなくなった。

3回目には仕事で電話を受けても会話には支障がないくらいに聞こえは戻ったとのこと。

4回目の来院時も同様に聞こえには問題がなかったので治療は終了した。

この方は定期的にメニエールでのめまい発作を繰り返す方なので、体調が悪くなる兆候(頭を動かすとめまいがする)が出た時には来院するように勧めた。


仕事から帰ってきて急になった突発性難聴

40歳代 男性 消防士

4日前に仕事から帰ってきて、ゆったりとテレビをみていたら突然左耳が詰まった感じがして、聞こえなくなった。同時に耳鳴りも聞こえ始めた。

翌日、耳鼻科にて突発性難聴と診断されて点滴治療を開始。早期改善をしたいと思い、他の治療法を探していた時に当院をネットで見つけて来院された。

【検査からの身体所見】

左の胸鎖乳突筋の特に側頭骨付近が極度に緊張していた。

首の回旋(左右を向く)に可動域制限があり、左を向くと首筋が詰まる感じがした。さらに、首の側屈(横に倒す)にも動かしづらさを本人も自覚していた。

左の股関節が硬く、可動域も悪かった。

仕事柄、足腰をよく使うことや趣味で山を走って登るため、股関節やふくらはぎの筋肉に強い緊張が見られた。

当院での施術

●初診(5月13日)

・鍼施術:後稽、玉陽、養老、陽陵泉、地天

⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和による首の回旋運動の改善、ふくらはぎ、股関節の緊張緩和ののツボ

●2診目(5月18日)

初回に同じ治療内容

症状の分析と治療の推移

【症状の分析】

突発性難聴の多くの場合は内耳への血行不良と考えられるため、側頭骨付近の胸鎖乳突筋や首肩こりの状態を緩和することがメインとなる。

また、顎関節は耳管の詰まりに大きく関係している。本件の場合は顎関節の調節を股関節から行った。これは、股関節と顎関節ともに動きの悪い人の場合は連動関係にあるからである。

【治療の推移】

初回来院時は耳が詰まったような感じで聞こえない様子。

1診目の施術直後で耳が通った感じがして、帰宅後に耳が普段通り聞こえるようになった。2診目に来院された時には普段通りの状態になっていたため、治療を終了した。


耳が詰まったような感じがして耳鳴りがする

30歳代 女性 薬剤師

急に右耳のつまった感じがして、耳の奥の痛み、耳鳴り(低いうなるような音)があった。

左耳にも軽度ですが似たような症状がでてきて、人の声は聞こえるもののテレビの音などはすごく煩わしく感じていて、仕事にも支障が出ていたので、早期に改善したいという思いで来院された。

【検査からの身体所見】

全体的に首肩こりが強く感じた。

右の胸鎖乳突筋の特に側頭骨付近が極度に緊張していた。

首の回旋(左右を向く)に可動域制限があり、右を向くと首筋が詰まる感じがした。さらに、首の側屈(横に倒す)にも動かしづらさを本人も自覚していた。

右の脇腹の硬さが気になった。

当院での施術

●初診(5月16日)

・鍼施術:築賓、飛鷹、後稽、合谷、開白、養老、陽陵泉

⇒僧帽筋、胸鎖乳突筋、脇腹の緊張緩和ののツボ

●2診目(5月18日)、3診目(5月25日)、4診目(6月1日)

初回に同じ治療内容

症状の分析と治療の推移

【症状の分析】

耳の詰まりから始まる耳鳴りの多くの場合は、顎関節付近の胸鎖乳突筋が強く緊張していることから耳抜き(あごを使って耳の空気を抜く動作)ができていない状態である。

解決策としては側頭骨付近の胸鎖乳突筋や首肩こりの状態を緩和することがメインとなる。

【治療の推移】

1診目で耳のつまりは軽くなったが耳鳴りは残っていた。

2診目終了後に耳鳴りがほど気にならない程度に改善しており、回を重ねるごとに耳鳴りは消えていった。

4診目には普段通りの状態になっていたため、治療を終了した。


突発性難聴による聴力の低下

30歳代 女性 会社員

詳細を見るには以下の画像をクリックしてください。


耳のつまり、耳鳴りで外出がおっくう

20歳代 女性 会社員

詳細を見るには以下の画像をクリックしてください。


突発性難聴での耳鳴り

20歳代 男性 建設業

詳細を見るには以下の画像をクリックしてください。

担当者の紹介

鍼灸師の渡辺賢司です。私のプロフィールを紹介します。

さらに詳しく知りたい方はは下部の『詳しいプロフィールを見る』をご覧ください。

あなたの辛い症状は私にお任せください
  • 氏名:渡辺 賢司(わたなべ けんじ)
  • 出身:愛知県名古屋市
  • 資格:鍼灸師、あんま指圧マッサージ師
  • 仕事内容:自律神経系の症状に特化した鍼治療
  • 得意分野:耳の症状(突発性難聴やメニエール病など)
  • 趣味:映画鑑賞、カメラ
  • 特技:もやい結び
お客さまへのメッセージ

私は人生の様々な場面で鍼灸治療に助けられてきました。

体が不調だとそのことに悩むようになり、やりたいこともできず、仕事も思うようにいかず、心の不調にもつながっていきます。

自衛隊勤務時厳しい環境下で自分も、周りの人も悩むのを見てきました。このような経験から、鍼灸師となりました。

日々の不調で、思うようにしたいことができていない方、是非私にお任せください。

鍼灸師 東尾 静香

鍼灸師の東尾 静香です。私のプロフィールを紹介します。

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あなたの生きる力を応援します。
  • 氏名:東尾 静香(ひがしお しずか)
  • 出身:愛知県稲沢市
  • 資格:鍼灸師、あんま指圧マッサージ師
  • 仕事内容:自律神経系の症状に特化した鍼治療
  • 趣味:旅行 スポーツ観戦
  • 特技:畑作業
お客さまへのメッセージ

目まぐるしい勢いで、社会情勢や環境が変化している昨今。様々なストレスを抱えやすい状況になっていると思います。

私は、仕事、子育て、学校生活を通し多くの経験をさせてもらい、又困難な状況にも直面しました。そして多くの方達に助けられて今があります。

今度は私が皆様に恩返しをする番です。

皆様の生きる力を応援できるよう精一杯お手伝いしていきたいと思います。

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