突発性難聴の症例

当院を実際に利用された突発性難聴でお困りだった患者さまの症例をご紹介します。

以下の一覧からタイトルをクリックすると該当の症例がご覧になれます。

症例一覧

症例⑱:発症約2ヶ月の突発性難聴 3回で耳閉感・めまいが改善

(女性 30 代)

症例⑰:4回の施術で突発性難聴による耳閉感が改善し趣味を再開

(男性 50 代)

症例⑯:発症約2ヶ月の突発性難聴 鍼施術後に聴力回復

(女性 50 代)

症例⑮:発症2日の突発性難聴 初回施術後に聴力が回復

(男性 40 代)

症例⑭:妊娠8ヶ月・発症6日の突発性難聴 2回で耳閉感が消失

(女性 30 代)

症例⑬:突発性難聴 8回で聴力低下・耳閉感・耳鳴りが改善

(女性 20 代)

症例⑫:発症1週間の突発性難聴 3回で聴力低下・耳鳴りが改善

(男性 70 代)

症例⑪:発症2週間以上の突発性難聴 2回で右耳の閉塞感が消失

(男性 30 代)

症例⑩:発症10日の突発性難聴 8回で左耳の耳鳴りがほぼ消失

(女性 60 代)

症例⑨:発症12日の突発性難聴 6回で聴力低下・耳鳴りが改善

(男性 50 代)

症例⑧:発症3週間の突発性難聴 4回で聴力低下が改善

(男性 60 代)

症例⑦:発症3日の突発性難聴 3回で耳つまり・耳鳴りが改善

(男性 40 代)

症例⑥:発症3日の突発性難聴 10回で聴力低下・耳鳴りが改善

(女性・50代)

症例⑤:突発性難聴の疑いによる右耳の詰まり感と聴力低下

(女性・40代)

症例④:2週間前に発症した突発性難聴で聴力戻らず耳閉感あり

(女性・50代)

症例③:仕事から帰ってきて急になった突発性難聴

(男性・40代)

症例②:発症1週間の突発性難聴/4回で聴力低下・耳閉感、7回で耳鳴りが改善

(女性・30代)

症例①:発症直後の突発性難聴 耳閉感・耳鳴り・聴力低下が改善

(男性・20代)


発症約2ヶ月の突発性難聴 3回で耳閉感・めまいが改善

30代・女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

30代女性の患者様が、右耳の詰まり感、聞こえにくさ、くらくらするめまいを訴えて来院されました。

症状が始まったのは12月末でした。突然、右耳の聞こえ方に違和感が現れ、その後も症状が続いたため、1月末に医療機関を受診。聴力検査などを受け、突発性難聴の疑いと診断されました。

病院で治療を受けたことで、低下していた聴力はある程度まで回復しました。しかし、聞こえ方が改善した後も、右耳が詰まっているような耳閉感と、くらくらするめまいが残っていました。

さらに、当院へ来院する約1週間前にはめまいが急激に悪化。一時は立っていることができないほど強いめまいが現れ、それに伴って右耳の聞こえ方も再び悪化しました。

病院で治療を受けて聴力がある程度回復していたにもかかわらず、耳の詰まりやめまいが続き、さらに症状が強くなったことで日常生活にも制限が生じている状態でした。

当院へ来院されたのは、最初に症状が現れてから約2ヶ月が経過した時期です。

今回の症例では、単純な聴力低下だけではなく、

  • 右耳の詰まり感
  • 右耳の聞こえにくさ
  • くらくらするめまい
  • めまい悪化時の聞こえの悪化

といった複数の症状が重なっていました。

そこで耳周囲だけを見るのではなく、首・肩・背中なども含めて身体の状態を確認しました。

通院頻度・回数

週1回 計3回

施術と経過

【初診時】

初診時に身体の状態を確認すると、特に目立っていたのが首と肩甲骨の間(肩甲間部)の強い緊張でした。

突発性難聴というと、どうしても「耳だけの問題」と考えがちですが、当院では耳の周囲だけでなく、首・肩・肩甲骨周囲などの状態も確認しています。

今回の患者様では耳閉感だけではなく、くらくらするめまいも残っていたため、首から背中にかけての緊張状態にも着目しました。

施術では、手のツボと肩甲間部を中心に鍼を行いました。

耳周囲に多くの鍼を行うのではなく、初診時に確認された身体の緊張をもとに施術部位を選択しました。

初回施術直後の段階では、耳閉感やめまいが完全になくなったわけではありません。そのため、施術後の状態を確認しながら継続して経過を見ることとしました。

【2回目】

2回目の来院時には、患者様から

「耳の詰まり感が前より減っている」

との報告がありました。

初回来院時に強く感じていた右耳の閉塞感に変化が現れ始めていました。

耳の詰まり感が軽減していることを確認できたため、初回と同様に、手のツボと肩甲間部を中心とした施術を継続しました。

また、耳の症状だけでなく、首や肩甲間部の緊張状態についても確認しながら施術を行いました。

【3回目】

さらに同様の方針で施術を継続すると、右耳の詰まり感は大きく軽減していきました。

そして、耳閉感が軽減していくのに伴い、それまで続いていたくらくらするめまいも消失していきました。

来院前には立つことができないほど強いめまいが現れていましたが、そのような症状もみられなくなりました。

合計3回の施術で、耳閉感とめまいは大幅に改善。

施術期間中に症状の再燃や新たな症状の出現も認められなかったため、一連の施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

合谷 

手にあるツボ。首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

手三里 

前腕にあるツボ。首から肩にかけての緊張を調整する目的で使用しました。

四括 

肩甲骨周囲の緊張に対して使用しました。

三括 

肩甲間部から首へ続く緊張を調整する目的で使用しました。

 

※実際の施術では、その日の身体の状態を確認したうえで使用するツボを選択しています。

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的だったのは、病院での治療によって聴力はある程度回復したものの、耳閉感とめまいが残っていたことです。

突発性難聴では、聴力そのものが改善してきても、

「聞こえは戻ってきたけれど、耳の詰まりが取れない」

「耳の違和感と一緒に、めまいやふらつきが残っている」

といった症状に悩まれることがあります。

今回の患者様も、病院で治療を受けたことで聴力はある程度回復していました。

しかし、耳閉感とめまいは残存。さらに来院1週間前にはめまいが悪化し、立つことができないほどの状態となり、同時に聞こえ方も悪化していました。

初診時に身体を確認すると、首だけでなく肩甲骨の間にも顕著な緊張が認められました。

そこで当院では、耳そのものだけに施術を集中させるのではなく、首や肩甲間部の緊張にも着目しました。

その結果、最初に変化が現れたのが耳閉感でした。

2回目には耳の詰まり感が軽減し、その後さらに耳閉感が改善していくのに伴って、めまいについても消失していきました。

最終的には、3回の施術で耳閉感・めまいともに大幅な改善がみられました。

発症から約2ヶ月経過していても残存症状に変化がみられた症例

今回の症例は、これまで紹介してきた「発症から数日以内に鍼治療を開始した突発性難聴」の症例とは少し異なります。

症状が始まったのは12月末で、当院へ来院されたのは3月。つまり、突発性難聴の発症から約2ヶ月が経過してから鍼治療を開始した症例です。

さらに、通院頻度も週1回程度と、当院で突発性難聴に対して行う施術としては比較的少ない頻度でした。

それにもかかわらず3回の施術で大きな変化がみられた理由として重要なのが、今回の主な施術対象が「低下した聴力そのもの」ではなかったことです。

 

患者様は病院で治療を受けた段階で、低下していた聴力についてはすでにある程度回復していました。一方で、

  • 耳が詰まった感じが取れない
  • くらくらするめまいが残っている
  • 症状が悪化すると聞こえ方にも影響する

といった症状が残っていました。

今回の鍼治療では、このような病院治療後に残っていた耳閉感やめまいなどの残存症状を主な対象として施術を行っています。

初診時には首と肩甲間部に顕著な緊張が認められたため、そこに着目して施術を行いました。その結果、まず耳閉感が軽減し、それに伴ってめまいも消失し、3回の施術で大幅な改善がみられました。

 

ここで注意したいのが、「発症から2ヶ月経過していても、突発性難聴による聴力低下が同じように改善する」という意味ではないことです。

当院では、突発性難聴によって低下した聴力の回復を目指す場合は、発症からできるだけ早い段階で治療を開始することが非常に重要だと考えています。突然聞こえが悪くなった場合には、まず早急に耳鼻科を受診し、必要な検査や治療を受けることが第一です。

一方、今回のように病院での治療によって聴力はある程度回復していても、耳閉感やめまい、耳の違和感などが残っているケースでは、発症から時間が経過していても鍼治療を検討する余地があります。

今回の症例は、

「聴力低下は早期治療が重要。しかし、病院治療後に残った耳閉感やめまいについては、時間が経過していても改善を目指せる可能性がある」

という、突発性難聴の治療時期を考えるうえでも参考になる症例だと考えています。


4回の施術で突発性難聴による耳閉感が改善し趣味を再開

50代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

50代男性の患者様が、右耳の聞こえにくさ・耳閉感・耳鳴りを主訴に来院されました。

2026年2月に突然、右耳の聞こえ方に異変を感じ、医療機関では右突発性難聴の疑いと診断されました。

発症当初と比較すると、当院へ来院された時点では症状そのものはある程度軽減していました。

しかし、右耳が塞がれているような耳閉塞感と耳鳴りが残り、聞こえ方にも違和感がある状態が続いていました。

今回の患者様が特に困っていたのは、単に「耳鳴りがある」「耳が詰まっている」ということだけではありませんでした。

耳の症状が気になってしまい、これまで楽しんでいた趣味を十分に楽しめなくなっていたことです。

日常生活そのものを送ることはできても、耳の違和感や耳鳴りが常に意識に入ることで、好きなことに集中できない状態になっていました。

突発性難聴では、聴力検査の数値だけでなく、

  • 耳が詰まった感じが残る
  • 耳鳴りが常に気になる
  • 左右で聞こえ方が違う
  • 音を聞くこと自体がストレスになる

といった症状が、生活の質に影響することがあります。

今回も、「以前のように趣味を楽しめる状態まで戻りたい」ということが施術を進めるうえでの一つの目標となりました。

初診時に身体を確認したところ、右耳周辺に加えて、首にも明確な張りが認められました。

そこで耳だけを局所的に施術するのではなく、首を含めた身体全体の緊張状態を確認しながら鍼治療を行うこととしました。

通院頻度・回数

週2回 計4回

施術と経過

●初診時の所見

初診時の触診では、

  • 右耳周辺の張り
  • 首の筋緊張

が確認されました。

突発性難聴や耳鳴り、耳閉感というと「耳そのものに問題がある」と考えがちですが、当院では耳周辺だけでなく、首・肩・背中などの状態も確認しています。

特に耳の後ろから首にかけて強い張りがある場合には、その緊張状態も考慮して施術部位を選択します。

今回も、右耳周辺と首の張りを一つの目安としながら、直接その場所だけに鍼をするのではなく、臀部・手・下腿にあるツボを中心に施術しました。

身体の離れた場所から首や耳周辺の緊張を調整し、施術前後で身体と耳の感覚がどのように変化するのかを確認しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、臀部・手・下腿にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

施術後に状態を確認すると、まず変化がみられたのが右耳の耳閉塞感でした。

完全に症状がなくなったわけではありませんでしたが、施術前と比較して耳の詰まりが軽くなったことを患者様自身が実感されました。

初回から耳閉感に変化が確認できたため、この反応を一つの目安として同様の施術方針を継続することとしました。

【第2~3回目】

2回目以降も、臀部・手・下腿のツボを中心とした施術を継続しました。

施術を重ねるにつれて耳閉感がさらに軽減し、右耳の聞こえ方についても徐々に改善がみられるようになりました。

耳鳴りについては完全に消失したわけではありませんでしたが、以前ほど強く意識することがなくなっていきました。

耳鳴りそのものの有無だけではなく、「どの程度気になるのか」「生活の邪魔になっているのか」という点も確認しながら経過をみました。

【第4回目】

4回目の施術までには、右耳の聞こえ方と耳閉塞感は大幅に改善しました。

耳鳴りについてはわずかに残っていましたが、患者様からは「ほとんど気にならない」程度まで軽減したとの報告がありました。

そして今回、症状改善を判断するうえで大きなポイントとなったのが、以前のように趣味を楽しめるようになったことです。

初回来院時には耳鳴りや耳閉感が気になり、趣味を楽しめない状態でした。

それが4回の施術後には、多少耳鳴りが残っていても、それに意識を奪われることなく趣味を再開できる状態まで回復しました。

症状の再燃や新しい症状も認められなかったため、計4回で一連の施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを調整する目的で使用しました。

築賓

ふくらはぎから首・肩の緊張を調整する目的で使用しました。

飛揚

ふくらはぎから首・肩の緊張を整える目的で使用しました。

秩辺

臀部周囲の緊張を調整し、肩甲骨から首の連動性を整える目的で使用しました。

合谷

手から首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※実際の施術では、その日の身体の状態を確認したうえで使用するツボを選択しています。

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的なのは、耳鳴りが完全に消失したわけではないにもかかわらず、患者様の生活の質が大きく改善したことです。

初回来院時には、右耳の聞こえにくさ・耳閉感・耳鳴りが残っており、それらが気になることで趣味を楽しむことができませんでした。

初回の鍼施術後には、まず耳閉塞感が軽減。

その後も施術を重ねることで聞こえ方が改善し、4回目には耳鳴りも「残ってはいるものの、ほとんど気にならない」という状態まで変化しました。

そして最終的には、耳の症状を気にせず趣味を楽しめるようになりました

 

突発性難聴の治療では、どうしても「聴力が完全に元に戻ったか」「耳なりがゼロになったか」という点に目が向きやすくなります。

もちろん、聴力の回復や耳鳴りの消失は重要です。

しかし実際の生活では、症状がわずかに残っていたとしても、

「耳鳴りを意識する時間が減った」

「耳の詰まりを気にしなくなった」

「以前と同じように好きなことができるようになった」

という変化も非常に重要です。

今回の患者様では、まさにこの「症状に生活を支配されなくなったこと」が大きな改善点でした。

突発性難聴後の耳鳴り・耳閉感が残っている方へ

突発性難聴を発症した後、聞こえ方そのものはある程度改善しても、耳鳴りや耳閉感だけが残ることがあります。

その結果、

「聴力は以前より戻ったのに、耳がずっと詰まっている」

「静かな場所では耳鳴りばかり気になってしまう」

「好きだった音楽や趣味を楽しめなくなった」

と悩まれる方もいます。

今回の患者様も、発症当初より症状は軽減していましたが、耳閉感と耳鳴りが残り、それによって趣味を楽しめない状態になっていました。

初診時には右耳周辺と首に張りが確認されたため、当院では耳だけではなく、臀部・手・下腿のツボを使いながら身体全体の緊張を整える施術を行いました。

 

その結果、初回から耳閉塞感が軽減し、4回の施術で聞こえ方も改善。耳鳴りはわずかに残ったものの、気にならない程度となり、再び趣味を楽しめる状態まで回復しました

耳鳴りについては「完全にゼロにすること」だけを目標にすると、わずかな音にも意識が向き続けてしまうことがあります。

そのため当院では、耳鳴りの大きさだけでなく、耳鳴りを気にする時間や、日常生活・仕事・趣味への影響がどの程度変化したかも重要な経過として確認しています。

突発性難聴が疑われる場合には、まず耳鼻科を受診して聴力検査や必要な治療を受けることが重要です。

そのうえで、聞こえにくさや耳閉感、耳鳴りが残り、日常生活や趣味に影響している場合には、鍼治療を補完的な選択肢として検討することもできます。


発症約2ヶ月の突発性難聴 鍼施術後に聴力回復

50代・女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

50代女性の患者様が、右耳の聴力低下と耳閉感を主訴に来院されました。

最初に耳の異変を感じたのは、当院へ来院する約2ヶ月前のことです。

右耳に耳鳴りと耳が塞がったような耳閉感が現れ、さらに音が二重に聞こえるという症状も感じるようになりました。

同じ音を聞いているにもかかわらず右耳だけ違った音として聞こえるような違和感がありましたが、この時の症状は約1週間で自然に消失しました。

そのため、一度は耳の状態が元に戻ったと考えていました。

ところが、それから約1ヶ月後、再び右耳に異変が現れます

今度は以前とは症状の出方が異なり、低い音が聞こえにくいと感じるようになりました。

そこで医療機関を受診して聴力を調べたところ、右耳の聴力低下が確認され、突発性難聴の疑いと診断されました。

医療機関ではステロイドによる治療を受けましたが、患者様の自覚としては大きな変化がみられませんでした。

当院へ来院された時点でも、

  • 右耳の聴力低下
  • 右耳の耳閉感

が常に残っている状態でした。

幸い、仕事や日常生活ができないほどの症状ではありませんでしたが、「右耳だけ聞こえ方がおかしい」「耳が詰まった感じが取れない」という状態が続いていました。

また、耳の症状とは別に慢性的な肩こりも自覚されていました。

初診時には耳だけではなく、首や肩を含めた身体の状態を確認したうえで施術方針を決めることとしました。

通院頻度・回数

週2回 計2回

※突発性難聴に関連する症状が改善した後は、別の身体の悩みに対する施術を継続しました。

施術と経過

●初診時の所見

初診時に身体の状態を触診すると、特徴的だったのが、

  • 右耳後部の翳風付近の緊張
  • 肩上部の強い緊張

でした。

特に患者様自身にも肩こりの自覚があり、触診でも肩周囲の緊張が確認できました。

当院では突発性難聴や耳閉感などの症状に対して、耳そのものだけを見るのではなく、耳の後ろから首・肩・肩甲骨周囲までの状態を確認します。

耳の周囲と首肩は位置的にも近く、身体の緊張状態を評価するうえで重要な部位だからです。

今回の患者様でも、右耳後部の翳風付近と肩上部の双方に緊張が確認されました。

一方で、施術では緊張している場所に直接多くの鍼をするのではなく、身体全体の状態を確認しながら、離れた部位にあるツボを使用しました。

具体的には、骨盤・手背・下腿を中心に施術を行いました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、骨盤、手の甲、下腿にあるツボへ鍼施術を行いました。

今回の患者様は、発症直後に来院されたわけではありません。

最初に耳鳴りや耳閉感、音が二重に聞こえる症状が出てからは、すでに約2ヶ月が経過していました。

さらに医療機関でステロイド治療を受けても、残っていた聴力低下や耳閉感に大きな変化を感じられていませんでした。

そのため、初回から耳の症状だけを追うのではなく、翳風付近や肩上部の緊張状態も確認しながら全身を調整しました。

施術後はそのまま帰宅していただき、その後の聞こえ方と耳閉感の変化を確認してもらうこととしました。

【第2回目】

2回目の来院時に状態を確認すると、患者様から右耳の聴力が回復したとの報告がありました。

さらに、来院時に常に感じていた右耳の耳閉感も消失していました。

初回来院時の症状スコアは「10」でしたが、改善後は「0」となりました。

耳の症状について良好な状態が確認できたため、突発性難聴に対する施術としてはいったん終了としました。

その後も別の身体の悩みに対する鍼施術は継続しましたが、その間も右耳の状態を確認したところ、聴力の回復と耳閉感がない状態は維持されていました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを調整する目的で使用しました。

築賓

ふくらはぎから首・肩の緊張を調整する目的で使用しました。

飛揚

ふくらはぎから首・肩の緊張を整える目的で使用しました。

精霊

手背から肩頂部の緊張を調整する目的で使用しました。

臀蓋

骨盤・臀部周囲から肩頂部の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※実際の施術では、その日の身体の状態を確認したうえで使用するツボを選択しています。

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例は、これまでご紹介してきた突発性難聴の症例とは、少し異なる経過をたどっています。

大きな特徴は、最初の耳症状から約2ヶ月が経過していたことです。

最初は右耳の耳鳴り・耳閉感・音が二重に聞こえる症状が現れました。

ところが、それらは約1週間でいったん消失しています。

その後しばらくして、今度は低音域が聞こえにくくなるという別の異変が現れ、医療機関で突発性難聴の疑いと診断されました。

さらにステロイド治療を受けたものの、来院時には右耳の聴力低下と耳閉感が残っていました。

つまり今回の症例は、

耳症状が出現 → 一度消失 → 約1ヶ月後に低音域の聴力低下 → ステロイド治療 → 症状が残存 → 鍼治療

という経過をたどっています。

これは、発症3日や6日などで当院へ来院された早期の突発性難聴症例とは異なる点です。

 

当院では基本的に、突発性難聴はできるだけ早期に耳鼻科を受診し、必要な治療を開始することが重要だと考えています。

また鍼治療についても、発症から時間が経過するほど改善が難しくなる傾向があるため、できるだけ早い段階で相談していただくことをおすすめしています

しかし、今回のように発症から時間が経過しているからといって、すべてのケースで変化が期待できないとは限りません。

今回の患者様では、最初の症状から約2ヶ月が経過し、さらにステロイド治療後も残っていた症状に対して施術を行い、2回目の来院時には聴力の回復と耳閉感の消失が確認されました。

もちろん、改善までの経過には個人差があり、発症からの期間だけで結果を判断することはできません。

それでも、早期治療の重要性を基本としながら、すでに時間が経過してしまった症例でも身体の状態を確認する意味があることを示す一例となりました。

発症から時間が経過し、ステロイド治療後も症状が残っている方へ

突発性難聴では、できるだけ早く耳鼻科を受診し、必要な治療を開始することが重要です。

当院でも、発症から時間が経過するほど改善が難しくなる傾向があるため、鍼治療についてもできるだけ早い段階で開始することをおすすめしています。

一方で実際には、

「ステロイド治療を受けたけれど聞こえづらさが残っている」

「聴力は少し戻ったけれど耳の詰まりが取れない」

「低い音だけ聞き取りにくい」

「治療を続けているうちに発症から時間が経ってしまった」

といった状態で当院へ相談される方もいます。

 

発症から時間が経過しているからといって、必ずしもその後の改善が期待できないとは限りません

今回の患者様も、最初に右耳の異変が現れてから約2ヶ月が経過しており、さらに医療機関でステロイド治療を受けても、右耳の聴力低下と耳閉感が残っていました。

初診時に身体を確認すると、右耳後部の翳風付近だけでなく肩上部にも強い緊張があり、患者様自身も肩こりを自覚されていました。

そこで当院では、耳だけに施術を集中させるのではなく、骨盤・手背・下腿などのツボを使いながら、首や肩を含めた身体全体の緊張を整えるように施術しました。

その結果、初回施術後、2回目の来院時には聴力の回復と耳閉感の消失が確認されました。

その後は別の身体の悩みに対する施術を継続しましたが、その間も耳の状態を確認し、聴力の回復と耳閉感がない状態が維持されていました。

もちろん、この経過だけから鍼治療が聴力回復の直接的な原因だったと断定することはできません。自然な回復や、それ以前に受けた治療の影響なども考慮する必要があります。

それでも今回の症例は、発症から約2ヶ月が経過し、ステロイド治療後にも症状が残っていた状態から良好な経過をたどった一例です。

「もう時間が経ってしまったから」と諦めるのではなく、まず耳鼻科で現在の聴力や耳の状態を確認したうえで、聴力低下や耳閉感、耳鳴りなどが残っている場合には、鍼治療を補完的な選択肢として検討することもできます。


発症2日の突発性難聴 初回施術後に聴力が回復

40代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

40代男性の患者様が、右耳の聴力低下・耳鳴り・耳閉感を主訴に来院されました。

症状が現れたのは、当院へ来院するわずか2日前のことです。

最初に感じたのは、右耳が塞がったような「耳の詰まり」でした。その後、右耳の聞こえが急激に悪くなり、耳鳴りも現れるようになりました。

一時的な症状ではなく、聴力低下・耳鳴り・耳閉感はいずれも持続しており、大きな変動もありませんでした。

突然片側の耳が聞こえにくくなったことで、普段の会話や周囲の音が聞き取りづらくなり、日常生活だけでなく仕事にも支障を感じる状態でした。

そこで医療機関を受診したところ、突発性難聴の疑いと診断されました。

幸い、発症直後からまったく変化がなかったわけではなく、当院へ来院した時点では、発症時と比較して症状全体が3〜4割程度改善していました。右耳の詰まり感についても、発症直後より軽くなっていました。

しかし、まだ左右の聞こえ方には差があり、耳鳴りや耳閉感も残っていたため、少しでも早く回復させたいということで鍼治療を希望されました。

発症から当院への来院までがわずか2日だったことから、当院でも早期から施術を開始することとしました。

通院頻度・回数

週2回 計2回

施術と経過

●初診時の所見

初診時には、耳周辺だけに限定せず、首・肩から全身の状態まで確認しました。

触診で特に確認されたのが、

  • 左肩の筋緊張
  • 首すじの緊張

でした。

今回の症状は右耳に現れていましたが、身体の緊張は必ずしも症状側だけに現れるとは限りません。

実際、この患者様では右耳の聴力低下や耳閉感に対して、反対側である左肩にも明確な緊張が確認されました

そのため、「右耳の症状だから右耳周辺だけを施術する」という考え方ではなく、身体全体の左右差や首・肩の状態を確認したうえで施術部位を選択しました。

今回使用したのは、主に下肢と手のツボです。

耳そのものへ多くの鍼を行うのではなく、手や脚から首肩を含めた身体の緊張を調整することを目的として施術しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、手と下肢にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

施術後はそのまま帰宅していただき、右耳の聞こえ方、耳鳴り、耳閉感がどのように変化するか経過をみてもらいました。

初回の段階では、すでに発症時から3〜4割程度の自然な改善がみられていたため、鍼治療後にどこまで変化するのかを慎重に確認することとしました。

【第2回目】

2回目の来院時に経過を確認したところ、患者様から「聴力が回復した」との報告がありました。

初回来院時に残っていた右耳の聞こえづらさについて改善がみられ、経過も良好でした。

そのため、追加で何度も施術を行う必要はないと判断し一連の治療を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

合谷

手から首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

開魄

首(胸鎖乳突筋)から耳周囲にかけての緊張を整える目的で使用しました。

玉竧

下肢から骨盤を調整し全身のバランスを整える目的で使用しました。

三陰交

下腿部の経絡から自律神経を整える目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で最も特徴的なのは、発症からわずか2日で当院へ来院されたことです。

右耳の詰まりから始まり、その後に聴力低下と耳鳴りが現れ、医療機関では突発性難聴の疑いと診断されました。

突発性難聴が疑われる場合、当院が特に重要だと考えているのが発症からどれくらいの期間で治療を開始するかという点です。

今回の患者様は症状が出てから長期間様子を見ることなく医療機関を受診し、その後すぐに鍼治療も開始しています。

その結果、2回目の来院時には聴力の回復が確認され、追加の鍼施術を必要とせず終了することができました。

ただし、今回の改善を1回の鍼治療だけによるものと断定することはできません。

非常に重要なのは、初回来院時点ですでに症状が発症時より3〜4割程度改善していたという事実です。

つまり、患者様自身の回復過程がすでに始まっているタイミングで鍼治療を行った症例と考える必要があります。

そのうえで、初診時には首や肩に筋緊張が確認されていたため、当院では手や下肢のツボを使い、身体の緊張を整えることを目的として施術を行いました。

そして次回来院時には、残っていた聴力低下についても回復が確認されました。

今回の症例から考えられるポイントは、「悪くなってから鍼治療だけで急激に改善させた」ということではなく、「発症直後の回復しやすい時期に身体の状態を整える施術を開始できた」ということです。

これは、これまでご紹介してきた突発性難聴の症例の中でも、早期治療の重要性を考えるうえで特徴的な症例です。

発症2日で治療を開始できたことの意味

突発性難聴の症例を積み重ねていくと、患者様によって来院までの期間には大きな違いがあります。

発症から数日で来院される方もいれば、2週間以上経過してから来院される方、病院での治療を続けても症状が残り、数週間後に鍼治療を検討される方もいます。

今回の患者様は、その中でも発症2日という非常に早い段階で来院されました。

そして来院時点ですでに一定の改善傾向があり、さらに初回施術後の経過も良好で、2回目の来院時には聴力が回復していました。

当院では、突発性難聴に対する鍼治療について「何回受ければ必ず改善する」という考え方はしていません。

症状の程度、年齢、発症からの期間、既往歴、医療機関での治療内容などによって経過は大きく異なるためです。

しかし、少なくとも発症から時間が経過してしまう前に適切な対応を始めることは重要だと考えています。

今回の症例は、その考え方を示す一例となりました。


妊娠8ヶ月・発症6日の突発性難聴 2回で耳閉感が消失

30代・女性・妊娠8ヶ月
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

30代女性の患者様が、右耳の耳閉感と低音域の聴力低下を主訴に来院されました。

症状が現れたのは、当院へ来院する6日前のことです。

突然、右耳に「耳が塞がっているような感覚」が現れました。耳閉感には多少の変動があったものの完全にはなくならず、日常生活でも耳の違和感が気になり、煩わしさを感じていました。

心配になり医療機関を受診して聴力検査を受けたところ、右耳の低音域に聴力低下が認められ、医師から突発性難聴の疑いと診断されました。

そして今回の患者様には、施術を行ううえで重要な背景がありました。

妊娠8ヶ月だったことです。

妊娠後期ということもあり、耳の症状を改善したい一方で、身体に大きな負担をかけることへの不安もありました。

そこで当院では、耳の症状だけを見るのではなく、妊娠中であることを十分に考慮しながら身体の状態を確認し、刺激量や施術姿勢にも配慮して鍼治療を行うこととしました。

通院頻度・回数

週2回 計2回

施術と経過

●初診時の所見

初診時に身体を確認すると、特に目立ったのが、

  • 首周囲の筋緊張
  • 肩甲骨周囲の強い張り
  • 右耳後部の翳風付近の詰まり

でした。

右耳の症状だからといって、耳だけに問題があると考えるのではなく、当院では耳の周囲から首、肩、肩甲骨まで広く身体の状態を確認しています。

今回の患者様では、特に首から肩甲骨周囲にかけての緊張が強く、その延長として耳後部の翳風付近にも詰まったような状態が確認できました。

耳周囲の筋肉は首や顎、肩周囲ともつながりが深く、これらの部位に強い緊張がある場合には、耳周囲の状態を考えるうえでも重要な所見になります。

そこで今回の施術では、耳周囲だけを刺激するのではなく、肩甲骨・骨盤・手・足の甲にあるツボを使い、身体全体の緊張を整えていく方針としました。

また、患者様は妊娠8ヶ月です。

そのため通常以上に身体への負担に配慮し、必要以上に多くの鍼を使用したり、強い刺激を加えたりしないことを重視しました。また、施術中の姿勢についても、お腹を圧迫せず負担がかからないよう配慮し、妊娠後期でも無理なく施術を受けられる体勢で行いました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、肩甲骨・骨盤・手・足の甲にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

右耳そのものに集中的な施術を行うのではなく、初診時に確認された首や肩甲骨周囲の緊張、翳風付近の詰まりを確認しながら、身体から離れた部位のツボを使って調整しました。

特に妊娠後期という身体の状態を考慮し、無理な姿勢や過度な刺激を避けながら施術を行いました。

初回終了時には身体の緊張状態を再度確認し、その後の耳閉感や聞こえ方の変化をみてもらうこととしました。

【第2回目】

2回目の来院時には、明確な変化がみられました。

医療機関で聴力を確認したところ、低下していた右耳の聴力が正常範囲まで回復していました。

さらに、来院時に最も気になっていた右耳の耳閉感も消失していました。

聞こえ方だけではなく、日常生活で感じていた耳の煩わしさもなくなっていたため、良好な状態と判断しました。

妊娠中ということもあり、必要以上に施術を継続することはせず、症状の改善が確認された時点で施術を終了しました。

結果として、発症6日後から鍼治療を開始し、計2回の施術で終了となりました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

肩参

肩甲骨周囲から首にかけての緊張を整える目的で使用しました。

臀蓋

骨盤周囲から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

合谷

手から首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

開魄

首(胸鎖乳突筋)から耳周囲にかけての緊張を整える目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例には、これまでの突発性難聴の症例とは異なる大きな特徴があります。

それが、妊娠8ヶ月という時期に突発性難聴の疑いを発症したことです。

妊娠中に突然耳が聞こえにくくなったり、耳が詰まったような感覚が続いたりすると、耳の症状そのものだけでなく、

「妊娠中だけれど治療を受けても大丈夫なのか」

「このまま聞こえが戻らなかったらどうしよう」

と不安を感じる方も少なくありません。

今回の患者様も妊娠後期であったため、当院では症状へのアプローチだけでなく、できる限り身体への負担を抑えて施術することを重視しました。

初診時に身体を確認すると、耳だけではなく、首・肩甲骨周囲・翳風付近に緊張がみられました。

そこで耳に対して直接強い刺激を行うのではなく、肩甲骨・骨盤・手・足の甲などのツボを使い、身体全体から首や耳周囲の緊張を整える施術を行いました。

その結果、2回目の来院時には耳閉感が消失し、医療機関で確認した聴力についても正常範囲まで回復していました。

今回、わずか2回という少ない施術回数で良好な経過が得られた一つのポイントとして、発症から6日という比較的早い段階で鍼治療を開始できたことが挙げられます。

当院では、突発性難聴は発症から施術開始までの期間を非常に重要視しています。

これまでの症例でも、発症から数日程度で来院されたケースでは比較的早く改善するケースがみられる一方、発症から長期間経過している場合には施術回数が増えたり、改善が難しくなったりすることがあります。

もちろん、改善までの経過は年齢、聴力低下の程度、症状の種類、既往歴などによって異なるため、発症からの日数だけで予後を判断することはできません。

しかし今回の症例は、耳閉感が出てから長期間様子を見ることなく医療機関を受診し、さらに発症6日という早い段階で鍼治療を開始したことが特徴です。

 

また、今回低下していたのは主に低音域の聴力でした。

突発性難聴といっても、患者様によって聞こえにくくなる音域や、耳鳴り・耳閉感などの付随症状は異なります。

今回のように「耳が塞がっている感じ」が主症状の場合でも、実際に聴力検査を行うと特定の音域で聴力低下が確認される場合があります。

そのため、「耳が少し詰まっているだけだから」と自己判断して長期間様子を見るのではなく、突然片耳に耳閉感が現れた場合には、まず耳鼻科で聴力検査を受けることが重要です。

妊娠中に突然、耳が聞こえにくくなった方へ

妊娠中は身体の状態が大きく変化する時期です。

そのような時期に突然、

「片耳が詰まった感じがする」

「以前より音が聞こえにくい」

「耳鳴りがする」

といった症状が現れると、不安になると思います。

しかし、妊娠中だからといって自己判断で長期間様子を見ることはおすすめできません。

特に突然の聴力低下を伴う場合には、まず耳鼻科を受診して聴力検査を受け、必要な診断・治療について医師に相談することが大切です。

そのうえで鍼治療を希望される場合、当院では妊娠中であることを考慮しながら、身体の状態に合わせて鍼の本数や刺激量を調整しています。また、施術中の姿勢についても、お腹を圧迫せず負担がかからない体勢をとるなど、妊娠中でも無理なく施術を受けられるよう配慮しています。

 

今回の症例では、妊娠8ヶ月という時期でありながら、発症から6日という比較的早い段階で施術を開始でき、2回目には耳閉感が消失し、聴力検査でも正常範囲への回復が確認されました。

すべての方が同じ経過をたどるわけではありませんが、今回の症例は、妊娠中の突発性難聴の疑いに対して、身体への負担に配慮しながら鍼治療を行い、良好な経過をたどった一例です。

突発性難聴が疑われる症状では、妊娠中かどうかにかかわらず、できるだけ早く耳鼻科を受診し、必要な治療を開始することが重要です。そのうえで鍼治療を選択肢の一つとして検討する場合にも、発症から長期間経過する前に相談することをおすすめしています。


突発性難聴 8回で聴力低下・耳閉感・耳鳴りが改善

20代・女性
担当鍼灸師:東尾 静香

突然の聴力低下、耳の詰まり感(耳閉感)、耳鳴りを訴えて来院されました。

ある朝、目を覚ますと突然、耳の中に水が入っているような強い詰まり感があり、テレビをつけても音が十分に聞き取れない状態になっていました。

それまで大きな耳の不調を感じていなかったにもかかわらず、朝起きた直後から急に聞こえ方が変わったため、医療機関を受診。検査の結果、突発性難聴と診断され、ステロイドによる治療が開始されました。

しかし、病院での治療を受けても本人が実感できるほどの改善はみられず、耳の詰まり感や聞こえにくさが続いていました。

さらに、単純に音が聞こえにくいだけではありませんでした。

人と会話をすると自分の声が耳の中で反響するように聞こえる状態があり、耳鳴りも続いていました。テレビを見ると耳鳴りが気になり、外出することにも次第に消極的になっていました。

突発性難聴では、聴力検査の数値だけでなく、こうした「耳が詰まっている」「自分の声が響く」「耳鳴りが気になる」といった感覚が生活上の大きな負担になることがあります。

この症例でも、耳の症状によって普段の生活そのものが億劫になっていることが特徴的でした。

通院頻度・回数

週2~3回 計8回

施術と経過

●初診時の所見

初診時に身体の状態を確認したところ、特に目立っていたのが左肩周辺の強い緊張でした。

当院では、耳の症状だけを確認するのではなく、首や肩、背中など耳周辺と関連する身体の緊張も触診しながら施術方針を組み立てています。

この症例では左肩の緊張が顕著であったため、まず臀部のツボに鍼を行い、肩周辺の状態を確認しました。施術後には肩の緊張に緩和がみられました。

さらに、その状態を維持しやすくする目的で、ふくらはぎや手足のツボも組み合わせて施術しました。

耳そのものに多くの鍼をするのではなく、身体の離れた場所にある反応点を利用しながら、首肩を中心とした身体の緊張を整えていくことを施術の軸としました。

● 施術後の経過

【第2~3回目】

施術を継続すると、まず変化が現れたのが耳鳴りでした。

来院当初と比較すると耳鳴りが少しずつ落ち着き、耳の不快感にも変化がみられるようになりました。

一方、この段階では耳の詰まり感はまだ残っていました。

耳鳴りと耳閉感が同時に消失したわけではなく、耳鳴りの変化が先行し、その後を追うように耳閉感が改善していく経過をたどりました。

【第4回目】

4回目になると、耳の詰まり感そのものの強さが軽減してきました。

また、この頃から生活面にも大きな変化が現れました。

来院当初は耳鳴りがうるさく感じられ、外に出ることまで避けるようになっていましたが、耳鳴りが落ち着いてきたことで、以前より気軽に外出できるようになりました。

この症例では、「耳鳴りの音が小さくなった」という変化だけではなく、耳症状によって制限されていた行動が戻ってきたことも重要な改善の一つでした。

【第5回目】

5回目には耳の詰まり感がさらに軽くなりました。

それまでは長い時間感じていた耳閉感が、1日のうち数回だけ感じる程度まで減少しました。

症状が常に存在する状態から、ときどき気になる程度へと変化したことで、日常生活における耳への意識も少なくなっていきました。

【第6〜8回目】

その後も同様の方針で施術を継続。

耳の詰まり感は最終的になくなり、聴力も正常な状態まで回復しました。

耳鳴りについても生活の妨げになる状態ではなくなり、聴力・耳閉感ともに安定していたことから、計8回で突発性難聴に対する施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

臀蓋 L

骨盤周囲から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

手臨泣 L

手の甲から肩の緊張を改善する目的で使用しました。

足臨泣 L

足の甲から肩の緊張を改善する目的で使用しました。

築賓 L

ふくらはぎから首・肩の緊張を調整する目的で使用しました。

飛揚 L

ふくらはぎから首・肩の緊張を整える目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特に重要だったのは、聴力低下だけでなく、耳閉感・耳鳴り・自分の声が響く感覚によって日常生活まで消極的になっていたことです。

突発性難聴では、「聞こえる・聞こえない」だけが問題になるわけではありません。

聴力低下に加えて耳鳴りや耳閉感が続くことで、テレビを見ることがつらくなったり、人との会話に違和感を覚えたり、静かな場所ほど耳鳴りを強く意識したりすることがあります。

今回も耳鳴りが気になることで外出を避けるようになっていました。

外出や活動量が減れば、身体を動かす機会も減少します。その結果、首肩を含めた身体の緊張が強くなり、さらに耳の不快感を意識しやすくなるという悪循環に陥ることも考えられます。

 

初診時には左肩に目立った緊張が確認されていたため、当院ではこの身体所見を一つの重要なポイントとして施術を行いました。

経過を見ると、まず耳鳴りが落ち着き、その後に耳閉感が軽減。4回目には外出への抵抗感が減り、5回目には耳閉感が1日数回程度となり、最終的には聴力も正常な状態まで回復しました。

また、突発性難聴では発症後できるだけ早く耳鼻科を受診し、必要な検査・治療を受けることが重要です。鍼治療を検討する場合も、病院での診断や治療を置き換えるものではなく、医療機関での治療を優先・併用しながら進めることが基本だと当院では考えています。

 

本症例は、病院でステロイド治療を受けても本人として改善を実感できず、耳閉感や耳鳴り、聴力低下が残っている段階で来院したケースでした。

身体を確認すると左肩に強い緊張がみられ、そこに着目して施術を継続した結果、耳鳴り→耳閉感→聴力というように段階的な変化がみられました。

 

最終的には耳の詰まり感がなくなり、聴力も正常な状態まで回復。さらに、耳鳴りのため避けていた外出も再び気軽にできるようになりました。

突発性難聴では聴力の回復が大きな目標となりますが、患者さんにとっては、耳鳴りや耳閉感を気にせず、テレビを見たり、人と会話したり、外出したりできる日常を取り戻すことも大切な改善の指標であると考えられる症例でした。


発症1週間の突発性難聴 3回で聴力低下・耳鳴りが改善

70代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

70代男性の患者様が、左耳の聴力低下と耳鳴りを主訴に来院されました。

症状が現れたのは、当院へ来院する約1週間前のことです。

それまでは大きな耳の異常を感じていませんでしたが、突然左耳の聞こえが悪くなり、同時に耳鳴りも気になるようになりました。

症状が続いたため医療機関を受診し、聴力検査などを受けたところ、突発性難聴の疑いと診断されました。

医療機関では、鼓膜内へステロイドを注射する治療が行われていました。

治療開始後、聴力低下と耳鳴りにはすでに一定の改善傾向がみられていましたが、まだ左耳の聞こえづらさと耳鳴りが残っている状態でした。

そこで、耳鼻科での治療を継続しながら、少しでも回復を後押しできる方法を探し、鍼治療を併用する目的で当院へ来院されました。

また、この患者様にはもう一つ、施術を行ううえで重要な背景がありました。

前立腺がんの疑いに対して抗がん剤治療を受けている最中だったことです。

そのため当院では、耳の症状だけでなく、治療中であることを踏まえて全身状態を確認しながら、身体への負担に配慮して施術を進めることとしました。

通院頻度・回数

週2回 計3回

施術と経過

●初診時の所見

初診時には耳周囲だけでなく、首・肩・顎を含めて身体の状態を確認しました。

特に目立ったのが、

  • 左耳後部の翳風付近の緊張
  • 顎周囲の筋緊張
  • 首の強い張り
  • 肩周囲の筋緊張

でした。

つまり、左耳だけに問題がみられたのではなく、耳を取り囲むように顎・首・肩まで広い範囲で緊張がみられる状態でした。

当院では、突発性難聴の患者様を診る際、このような耳周辺の筋肉の状態も重要視しています。

顎関節は耳のすぐ近くに位置し、首や肩の筋肉とも連動しています。

これらの部位が強く緊張した状態が続くことは、耳周辺の血流や身体全体の緊張状態を考えるうえでも、一つの着目点になると考えています。

一方、患者様は抗がん剤治療中でもありました。

そこで局所へ強い刺激を加えるのではなく、骨盤・手・脚のツボを利用し、身体への負担に配慮しながら全身を整えることを施術方針としました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、骨盤・手・脚にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

耳そのものへ集中的に鍼をするのではなく、離れた場所にあるツボを使いながら、初診時に強く認められた顎・首・肩・翳風付近の緊張を整えることを目的としました

施術後に再度身体を確認すると、翳風付近をはじめ、顎・首・肩の筋緊張が緩和していました。

この段階では、耳の症状そのものについて大きな変化を判断することはできませんでした。

しかし身体には良好な反応が確認できたため、医療機関での治療を継続してもらいながら、同様の施術方針で経過をみることとしました。

【第2回】

2回目も、身体への負担を考慮しながら骨盤・手・脚を中心とした施術を行いました。

初診時と比較すると、耳周囲だけでなく顎や首肩の緊張も和らいでいました。

耳鼻科での治療も並行して行われており、左耳の聞こえ方や耳鳴りについても徐々に良い方向へ変化しているとのことでした。

症状が再び強くなるような変化もみられなかったため、同じ施術方針を継続しました。

【第3回】

3回目の来院時には、患者様から

「聞こえも耳鳴りもかなり良くなりました」

との報告がありました。

当初気になっていた左耳の聴力低下だけでなく、耳鳴りについても大幅な改善を実感されていました。

施術期間中に症状の再燃や新たな耳症状も認められず、良好な状態となったため、計3回で一連の鍼施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを調整し、顎関節を整える目的で使用しました。

養老

手首から顎関節を整える目的で使用しました。

精霊

上半身、特に顎や肩周囲の緊張を調整する目的で使用しました。

三陰交

下腿から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

陰陵泉

下半身や腹部を含めた全身の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で最も重要なポイントは、耳鼻科での治療を中断して鍼治療へ切り替えた症例ではなく、医療機関での治療と鍼治療を並行して行った症例であることです。

患者様は発症後に医療機関を受診し、突発性難聴の疑いと診断され、鼓膜内へのステロイド注射を受けていました。

その段階ですでに聴力と耳鳴りには改善傾向がみられていました。

そのため今回の経過について、3回の鍼治療だけによって聴力や耳鳴りが改善したと判断することはできません。

むしろ、

「耳鼻科で必要な治療を受けながら、鍼治療を補完的に併用した結果、良好な経過をたどった症例

と考えるのが適切です。

 

これは、これまで当院でご紹介してきた突発性難聴の症例の中でも重要な意味を持っています。

突発性難聴に対する鍼治療は、病院での治療とどちらか一方を選ばなければならないものではありません。

当院では、まず耳鼻科で必要な検査や治療を受けることを大切にしています。そのうえで、首肩や顎など身体の緊張が強い場合には、鍼治療によって身体側から回復しやすい状態を整えていくという考え方です。

今回も初診時には、翳風付近だけでなく、顎・首・肩に広範囲の筋緊張が確認されました。

初回の鍼治療後には、耳の聞こえそのものより先に、これらの筋緊張が緩和しました。

その後、医療機関での治療と並行して鍼施術を継続したところ、3回目には聴力と耳鳴りの両方について大幅な改善を実感されました。

 

もう一つ、この症例で特徴的なのが70代という年齢です。

一般的に突発性難聴の予後には、発症から治療開始までの期間だけでなく、年齢、初診時の聴力低下の程度、めまいの有無、基礎疾患など複数の要因が関係します。

前症例では、発症から2週間以上経過していても30代という比較的若い年齢であったことが、短期間での改善に関係した可能性について考察しました。

一方、今回の患者様は70代です。

さらに、前立腺がんの疑いに対する抗がん剤治療中という全身的な背景もありました。

それにもかかわらず、発症から約1週間という比較的早い時期に耳鼻科での治療と鍼治療を開始できたことは、良好な経過につながった一つの要因だった可能性があります。

 

つまり今回の症例は、

年齢が高い場合でも、早い段階で適切な医療を受け、身体の状態に合わせて鍼治療を併用することで良好な経過をたどるケースがある

ことを示した一例と考えています。

ただし、抗がん剤治療中の患者様への鍼治療では、通常以上に慎重な判断が必要です。

治療内容や全身状態、血液検査の状態などによっては鍼治療が適さない場合もあります。そのため、すべての抗がん剤治療中の方に同じように施術できるという意味ではありません。

今回も患者様の全身状態を確認しながら、刺激量に配慮して施術を行いました。

耳鼻科で治療中の突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴と診断された場合、

「病院の治療が終わってから鍼治療を受けた方がよいのか?」

と質問されることがあります。

しかし、必ずしも病院での治療がすべて終了するまで待つ必要があるとは限りません。

今回の患者様は、発症から約1週間の段階で、鼓膜内ステロイド注射による治療と並行して鍼治療を開始しました。

その後、計3回の施術期間中に聴力と耳鳴りは大幅に改善しました。

もちろん、この改善には医療機関で行われた治療の効果も含まれていると考えるべきです。

だからこそ当院では、耳鼻科での治療を否定するのではなく、必要な医療を受けながら鍼治療を補完的に取り入れるという考え方を大切にしています。

特に、

「ステロイド治療を始めているが、まだ聞こえづらい」

「耳鳴りが残っている」

「首や肩、顎も強く凝っている」

といった場合には、身体全体の状態を整えるという観点から鍼治療を検討する方法もあります。

突発性難聴は時間の経過が重要な症状です。

まずは速やかに耳鼻科を受診し、そのうえで鍼治療を希望される場合には、病院での治療がすべて終わるまで長期間待つのではなく、早い段階から併用できるかをご相談ください


発症2週間以上の突発性難聴 2回で右耳の閉塞感が消失

30代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

30代男性の患者様が、右耳の聴力低下、耳の閉塞感、耳鳴りを主訴に来院されました。

症状が現れたのは、当院へ来院する2週間以上前のことです。

最初は右耳が詰まったような感覚があり、その後、明らかに右耳の聞こえが悪くなっていることに気づきました。

しかし、症状が出た直後には医療機関を受診せず、しばらく様子をみていました。

症状が改善しないため、発症から約10日後に病院を受診。聴力検査などを受けた結果、医師から「突発性難聴の疑い」と診断され、ステロイドによる治療が開始されました。

治療前の右耳の聞こえ方について、ご本人の感覚では通常を100%とすると、20%程度しか聞こえていない状態でした。

ステロイド治療後には50%程度まで聞こえる感覚が戻り、耳鳴りも発症直後より軽減しました。

しかし、

  • 右耳の聞こえにくさ
  • 耳が塞がっているような閉塞感
  • 耳鳴り

は残っていました。

これらの症状は常に存在し、特に右耳の聴力低下によって日常生活での聞き取りに大きな不便を感じていました。

ステロイド治療によってある程度回復したものの、「まだ半分くらいしか聞こえていない」という状態から、残った症状の改善を希望して当院へ来院されました。

なお、既往歴として1型糖尿病がありました。

通院頻度・回数

週2回 計2回

施術と経過

●初診時の所見

初診時には、耳周囲だけでなく、首・肩・顎・骨盤などを含めて身体全体の状態を確認しました。

特に特徴的だったのが、

  • 右耳の後ろにある翳風付近の詰まったような緊張
  • 顎周囲の強い筋緊張
  • 肩周囲の張り

でした。

今回、特に注目したのが顎と耳周囲の関係です。

顎関節は耳のすぐ前に位置しており、咀嚼に関わる筋肉は首や側頭部とも密接に関係しています。

そのため当院では、耳の症状がある患者様に顎周囲の強い緊張がみられる場合、耳とはまったく別の問題として扱うのではなく、耳周囲に負担をかけている要因の一つとして考えています。

今回の患者様でも、耳後部の翳風付近だけではなく、顎から肩にかけて強い緊張が認められました。

そこで、耳だけに直接施術するのではなく、骨盤・手・脚のツボを利用して身体全体のバランスを整え、その結果として顎や肩、耳周囲の緊張を軽減することを目的に施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、骨盤・手・脚のツボを中心に鍼施術を行いました。

特に初診時に確認された顎や肩の筋緊張、翳風付近の詰まったような状態がどのように変化するかを確認しながら施術を進めました。

この症例では、耳周囲へ直接多くの鍼をするのではなく、身体から離れたツボを使って全身の状態を調整することを重視しました。

施術後には身体の緊張に変化がみられたため、同様の施術方針で経過を確認することとしました。

【第2回】

2回目の来院時には、大きな変化が確認されました。

初診時に強く感じていた右耳の閉塞感が消失していました。

さらに、ご本人が感じていた右耳の聞こえ方についても回復がみられ、日常生活で感じていた聞き取りづらさが改善していました。

ステロイド治療後にも残っていた耳の詰まり感がなくなり、聴力についても良好な経過が確認できたことから、計2回で施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを調整し、顎関節を整える目的で使用しました。

養老

手首から顎関節を整える目的で使用しました。

精霊

上半身、特に顎や肩周囲の緊張を調整する目的で使用しました。

三陰交

下腿から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

陰陵泉

下半身や腹部を含めた全身の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的なのは、これまでご紹介してきた発症早期から鍼治療を開始した症例とは異なり、症状が出てから鍼治療を開始するまでに2週間以上が経過していたにもかかわらず、わずか2回の施術で大幅な改善がみられたことです。

当院では、突発性難聴については基本的に、発症から治療開始までの期間が短いほど改善しやすい傾向があると考えています。

そのため、本症例のように発症から2週間以上が経過しているケースでは、ある程度の施術回数が必要になる可能性も想定していました。

しかし実際には、2回目の来院時には右耳の閉塞感が消失し、聴力についても回復が確認されました。

このように比較的早く改善した背景の一つとして、患者様が30代とまだ比較的若かったことも関係している可能性があります。

突発性難聴の回復には、発症から治療開始までの期間だけではなく、年齢、聴力低下の程度、めまいの有無、基礎疾患など、さまざまな要因が関係すると考えられます。

今回の患者様には1型糖尿病という既往があった一方で、30代と比較的若く、身体の回復力が保たれていたことが、発症から時間が経過していたにもかかわらず良好な経過につながった可能性があります。

また、今回の症例ではステロイド治療によって、ご本人の感覚では聴力が20%程度から50%程度まで回復していました。

つまり、ステロイド治療によって一定の改善は得られていたものの、そこから先の聴力低下・耳閉感・耳鳴りが残っていた状態で当院の鍼治療を開始したことになります。

身体を確認すると、耳そのものだけではなく、翳風付近・顎・肩に強い緊張が存在していました。

そこで、骨盤・手・脚といった耳から離れた部位を中心に施術し、顎や肩を含めた全身の緊張を整えていきました。

その結果、2回目の来院時には右耳の閉塞感が消失し、聴力についても回復が確認されました。

ただし、この経過から「鍼治療だけによって突発性難聴が改善した」と判断することはできません。

すでにステロイド治療を受けており、その治療効果が継続していた可能性もあります。

そのため本症例は、ステロイド治療によって一定の回復が得られた後に残っていた症状に対して鍼治療を併用し、その後さらに良好な経過を示した症例として捉えるのが適切だと考えています。

 

そして、この症例から特にお伝えしたいのは、

「発症からの期間だけで改善の可能性を判断することはできない」

ということです。

もちろん、突発性難聴はできるだけ早く治療を開始することが重要です。

しかし今回のように、発症から2週間以上が経過していても、年齢が比較的若いことや、聴力低下の程度、身体の状態などによっては、少ない施術回数で改善するケースもあります。

今回の患者様が30代だったことは、この症例を考えるうえで重要な特徴の一つだったと考えています。

一方で、今回結果的に2回で改善したからといって、突発性難聴を発症してから2週間程度様子をみてもよいという意味ではありません

急に片耳が詰まった、聞こえが悪くなった、耳鳴りと同時に聴力が低下したといった場合には、できるだけ早く耳鼻科を受診することが大切です。

ステロイド治療後も症状が残っている方へ

突発性難聴の治療を受けた後、

「聴力は少し戻ったけれど、以前のようには聞こえない」

「耳の詰まり感だけが取れない」

「耳鳴りが残っている」

といった状態でお悩みの方もいらっしゃいます。

今回の患者様も、ステロイド治療によって一定の回復はみられたものの、右耳の閉塞感・聴力低下・耳鳴りが残っていました。

当院では、このような場合に耳だけを見るのではなく、顎・首・肩・骨盤などを含めて身体全体を確認し、その方に残っている筋緊張や身体のバランスに合わせて施術を行います。

また、「発症から時間が経ってしまったから、もう鍼治療を受けても意味がないのでは」と考える方もいらっしゃいます。

確かに、当院では突発性難聴は早期に治療を開始することが重要だと考えています。

しかし、本症例のように発症から2週間以上経過していても、年齢や症状、身体の状態などによっては改善がみられる場合があります。

まず耳鼻科で必要な検査・治療を受け、そのうえで聴力低下・耳鳴り・耳閉感などが残っている場合には、長期間様子を見るのではなく、鍼治療を併用することも選択肢の一つとしてご検討ください。


発症10日の突発性難聴 8回で左耳の耳鳴りがほぼ消失

60代・女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

60代女性の患者様が、左耳に続く「ブーン」という耳鳴りと聴力低下を主訴に来院されました。

最初に異変を感じたのは、来院する約10日前のことでした。

特にきっかけとなる出来事はなく、突然左耳から「ブーン」という音が聞こえるようになりました。一時的な耳鳴りではなく、時間帯にかかわらず持続しており、日常生活の中でも常に耳鳴りを意識してしまう状態でした。

「静かな場所にいてもブーンという音が聞こえる」

という状態が続いたため耳鼻科を受診し、聴力検査を受けたところ、左耳の聴力が低下していることが確認されました。

医師からは「突発性難聴の疑い」と診断されました。

近所の耳鼻科ではステロイドによる治療ができないとのことで、総合病院を紹介されましたが、ご本人が鍼治療も試してみたいと希望され、当院へ来院されました。

耳鳴りによって日常生活ができないほどではありませんでしたが、常に左耳で音が鳴っていることに強いわずらわしさを感じていました。

また、耳の症状以外にも慢性的な肩こりを自覚されていました。

通院頻度・回数

週2回 計8回

施術と経過

●初診時の所見

今回の患者様の場合、初診時に特に目立ったのが首から肩にかけての強い筋緊張でした。

ご本人にも肩こりの自覚がありましたが、実際に触診すると首周囲にも強い張りが認められ、首を動かした際の可動域も十分ではありませんでした。

当院では、突発性難聴や耳鳴りの患者様を施術する際、耳周囲だけではなく、首や肩の状態を重要視しています。

耳周辺には首から頭部へ向かう血管や神経が存在するため、首肩周囲に強い筋緊張が続いている状態は、耳周囲の環境を考えるうえでも無視できないと当院では考えています。

今回の症例では、

「左耳だけを局所的に施術するのではなく、まず強く緊張している首肩を含めた身体全体の状態を整える」

ことを施術方針としました。

そこで、耳へ直接多くの鍼をするのではなく、手や足の甲にあるツボを使用し、首肩周囲の緊張を緩和することを目的に施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、手と足の甲にあるツボを中心に鍼施術を行いました。

施術前後で身体を確認すると、強く緊張していた首周囲が緩み、首を左右へ動かした際の可動域にも改善がみられました。

一方、この段階では患者様自身が感じる「ブーン」という耳鳴りには明確な変化はありませんでした。

聴力についても、施術直後に聞こえ方が変化したという自覚はありませんでした。

ただし、首肩の状態には明確な変化が確認できたため、身体の反応をみながら同じ施術方針を継続することにしました。

【第2~3回】

2回目以降も、手や足の甲のツボを使いながら首肩の緊張を整える施術を継続しました。

初回のように施術直後から耳鳴りが大きく変化することはありませんでしたが、施術を重ねていくうちに、

「以前より耳鳴りを意識しない時間が出てきた」

という変化がみられるようになりました。

常に同じように聞こえていた「ブーン」という音が、徐々に気になりにくくなってきました。

【第4~6回】

さらに同様の施術を継続しました。

首や肩の緊張も初診時と比較すると和らぎ、耳鳴りについても徐々に変化がみられました。

特に、普段の生活をしている中で耳鳴りを忘れている時間が増え、初診時のように常に左耳を意識することが少なくなっていきました。

症状が一度軽くなってから再び強くなるような大きな再燃もなく、安定して改善していきました。

【第7~8回】

施術を継続し、8回目を迎えた頃には、

「耳鳴りはほとんど気にならなくなった」

という状態まで改善しました。

来院時には常に聞こえていた「ブーン」という音がほぼなくなり、日常生活でも耳鳴りを意識せず過ごせるようになりました。

なお、施術終了時に改めて医療機関で聴力検査を受けた結果については確認できていないため、客観的な聴力の回復については不明です。

一方で、ご本人が最もわずらわしさを感じていた持続的な耳鳴りについては、ほぼ消失したことを実感されていました。

施術期間中に症状の再燃や新たな耳症状も認められませんでした。

特に効果のあったツボ(施術部位)

今回の症例では、耳の症状だからといって耳周囲だけに施術を集中させるのではなく、手足のツボを利用して離れた場所から首肩の状態を整えたことも施術上の特徴です。

威颯

手のツボから首周囲の緊張にアプローチし、耳周辺への負担を軽減する目的で使用しました。

開魄

足部から身体全体のバランスを調整し、首肩周囲の筋緊張を緩和する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例には、これまでの突発性難聴の症例とは異なるいくつかの特徴があります。

一つ目は、発症から10日という比較的早い段階で鍼治療を開始できたことです。

当院では、突発性難聴については治療開始までの期間を非常に重要視しています。

今回も発症から長期間経過する前に施術を開始できたことは、その後の経過を考えるうえで重要なポイントだったと考えています。

 

二つ目は、主な悩みが「ブーン」という持続的な左耳の耳鳴りだったことです。

突発性難聴では聴力低下だけでなく、耳鳴り、耳のつまり感、自分の声が響く、高音が響くなど、患者様によって症状の現れ方が大きく異なります。

今回の患者様の場合、聴力検査では左耳の聴力低下が確認されていましたが、ご本人が日常生活で最も負担に感じていたのは、絶えず聞こえてくる耳鳴りでした。

そのため、この症例では「聴力の数値」だけではなく、患者様が日常生活で何に困っているのかを施術経過の重要な指標としました。

 

三つ目は、初診時に認められた強い首肩の緊張です。

当院では、耳鳴りや突発性難聴の患者様に首肩こりが併存している場合、耳と首肩を別々の問題として考えるのではなく、身体全体の状態として評価しています。

今回も初回の鍼治療直後には耳鳴りそのものに変化はありませんでしたが、首の緊張と可動域には明らかな変化が確認できました。

そこで「1回で耳鳴りが変わらなかったから効果がない」と判断せず、身体の変化を確認しながら同じ方針で施術を継続しました。

 

その結果、施術回数を重ねるにつれて徐々に耳鳴りを意識しない時間が増え、8回の施術後には持続していた耳鳴りがほぼなくなりました。

このように突発性難聴に対する鍼治療では、必ずしも初回から耳の症状そのものが変化するとは限りません。

身体の緊張が先に変化し、その後、施術を重ねることで耳の症状にも変化が現れるケースがあります。

一方、本症例では施術終了後の聴力検査結果を確認できていないため、「聴力が正常まで回復した」と判断することはできません。

確認できた結果と、確認できていない結果を明確に分けて評価することも、症例を蓄積していくうえでは大切だと考えています。

突発性難聴でお悩みの方へ

突然片耳の聞こえが悪くなったり、それまでなかった耳鳴りが続くようになった場合は、まず耳鼻科を受診して聴力検査などの必要な検査を受けることが重要です。

そのうえで、

「ブーンという耳鳴りが一日中続いている」

「耳鼻科で突発性難聴と言われた」

「聴力低下と一緒に耳鳴りが残っている」

「首や肩も常に凝っている」

といった症状がある場合には、鍼治療も選択肢の一つになります。

 

今回の患者様は、発症10日後から鍼治療を開始し、週2回、計8回の施術で左耳の持続的な耳鳴りがほぼ気にならない状態まで改善しました。

突発性難聴は発症からの時間が重要です。

耳鼻科で必要な検査や治療を受けながら、鍼治療を検討される場合にも、長期間様子を見るのではなく早めにご相談いただくことをおすすめしています。


発症12日の突発性難聴 6回で聴力低下・耳鳴りが改善

50代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

50代男性の患者様が、右耳の聴力低下と「ゴーゴー・ザーザー」という持続的な耳鳴りを主訴に来院されました。

最初に身体の変化を感じたのは、来院から12日前のことでした。

はじめに声のかすれが現れ、その後、耳鳴りを感じるようになりました。さらに翌日になると、右耳の聞こえが明らかに悪くなっていることに気づいたそうです。

右耳では「ゴーゴー」「ザーザー」といった低い音の耳鳴りが常に続いており、時間帯によって良くなったり悪くなったりするような変動もありませんでした。

また、単純に音が聞こえにくいだけではなく、

  • 左右で聞こえ方が明らかに違う
  • 右耳で音を捉えにくい
  • ゴーゴー、ザーザーという耳鳴りが続く
  • 高い音が耳に響いて不快に感じる

といった症状もあり、日常生活の中でも右耳の違和感を強く意識する状態になっていました。

耳鼻科を受診したところ、突発性難聴の疑いと診断されました。

症状が出てから約12日が経過しても聴力低下や耳鳴りが残っていたため、少しでも改善の可能性を求めて当院へ来院されました。

通院頻度・回数

週2回 計6回

施術と経過

●初診時の所見

当院では、突発性難聴だからといって耳周辺だけに鍼をするのではなく、首・肩・顎・骨盤などを含めて全身の状態を確認し、その方にどのような身体的特徴があるのかを評価した上で施術方針を決めています。

今回の患者様で特に目立ったのが、耳の後ろにある翳風付近と顎周囲の強い緊張でした。

顎関節は耳のすぐ近くに位置しています。

そのため当院では、顎周囲の筋肉が強く緊張している場合、その緊張が耳周辺にも負担をかける一つの要因になる可能性があると考えています。

実際に触診してみると、顎周囲だけでなく翳風付近にも明確な硬さが確認できました。

今回の症例では、

「耳そのものだけを見るのではなく、耳の近くにある顎や首を含めて身体全体の緊張を改善する必要がある」

と判断しました。

そこで、耳周囲へ直接多くの鍼をするのではなく、骨盤・手・手首など離れた部位のツボを使用し、全身のバランスを整えながら顎や耳周囲の緊張を緩和する方針で施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は、骨盤・手・手首のツボを中心に鍼施術を行いました。

施術直後の段階では、ご本人がはっきり分かるほどの聴力の変化はありませんでした。

しかし身体を再度確認すると、施術前に強く認められていた顎周囲と翳風付近の緊張が明らかに緩和していました。

聴力そのものにはまだ変化がみられませんでしたが、身体には反応が現れていたため、この施術方針を継続することにしました。

【第2~3回目】

初回と同様に、骨盤・手・手首を中心とした施術を継続しました。

施術を重ねるにつれて、少しずつ右耳の聞こえ方にも変化が現れ始めました。

初診時には左右差を強く感じていましたが、右耳から入ってくる音が徐々に聞き取りやすくなり、日常生活でも変化を実感するようになりました。

耳周囲や顎の緊張についても、初診時と比較して和らいできました。

【第4~5回】

さらに同様の施術を継続しました。

聴力は徐々に回復し、左右の聞こえ方の差も小さくなっていきました。

当初強く感じていた「ゴーゴー」「ザーザー」という耳鳴りや、高音が響いて不快に感じる症状についても、全体として気になりにくくなっていきました。

施術期間中に一度改善した症状が再び大きく悪化することもなく、安定して回復していきました。

【第6回】

計6回の施術を行った段階で、右耳の聴力は初診時と比較して大幅に改善しました。

日常生活で感じていた左右の聞こえ方の差も軽減し、耳鳴りなどの症状についても改善がみられました。

また、施術期間中に新たな耳の症状が出現することもなく、良好な状態を維持できたため、一連の施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを整え、顎関節・翳風の緊張を調整する目的で使用しました。

養老

手首周辺から首・肩周囲の緊張にアプローチする目的で使用しました。

精霊

手から上半身の筋緊張を調整し、顎や首周囲への負担を軽減する目的で使用しました。

三陰交

下腿から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

陰陵泉

下半身や腹部を含めた全身の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的だったのは、発症から約12日が経過した状態で鍼治療を開始したことと、耳周囲だけでなく顎に強い緊張が認められたことです。

当院では、突発性難聴の症状を考える際、耳だけに原因を求めるのではなく、耳の周囲にある顎・首・肩などの筋肉の状態も重要視しています。

特に顎関節は耳のすぐ近くにあります。

食いしばりや歯ぎしりなどによって顎周囲の筋肉が緊張すると、首や側頭部にも緊張が広がりやすくなります。当院では、このような耳周辺の筋緊張が強い状態では、局所の血流などにも影響を及ぼし、耳の症状が改善しにくくなる可能性があると考えています。

今回も、初回の施術直後には聴力そのものに明確な変化はありませんでした。

一方で、顎と翳風付近の緊張には初回から変化が確認できました。

そのため、耳に直接的な変化が出ていないからといって施術方針を変更するのではなく、身体の反応を確認しながら同じ方針で継続しました。

その結果、施術を重ねるにつれて聴力にも変化が現れ、計6回で大幅な改善につながりました。

もう一つ重要なのが治療を開始した時期です。

これまでご紹介している発症3日で来院された症例と比べれば、本症例は発症から12日が経過していました。

それでも比較的早い段階で施術を開始できたことは、良好な経過につながった一つの要因である可能性があります。

当院では突発性難聴について、「もう少し様子を見てから鍼治療を考える」のではなく、耳鼻科で必要な検査・治療を受けながら、できるだけ早い段階でご相談いただくことが大切だと考えています。

もちろん、発症時の聴力低下の程度や年齢、基礎疾患などによって経過には個人差があり、鍼治療による改善を保証することはできません。

しかし今回のように、耳周囲だけではなく顎や全身の状態を確認し、身体の緊張を整えていくことが回復を後押しする一つの選択肢になると考えています。

突発性難聴でお悩みの方へ

「突然片耳が聞こえにくくなった」

「ゴーゴー、ザーザーという耳鳴りが始まった」

「耳が詰まっている感じが取れない」

「高い音だけが響いて聞こえる」

このような症状が突然現れた場合には、まず耳鼻科を受診し、聴力検査など必要な検査を受けることが大切です。

そのうえで、治療を受けても聴力低下や耳鳴りが残っている場合には、鍼治療も選択肢の一つとなります。

今回の患者様は発症から12日で鍼治療を開始し、計6回の施術で聴力低下や耳鳴りが大幅に改善しました。

突発性難聴は、当院でも特に治療開始までの期間を重要視している症状です。

耳鼻科での治療が終わるまで待つのではなく、症状が残っている場合には早い段階でご相談ください。


発症3週間の突発性難聴 4回で聴力低下が改善

60代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

60代男性の患者様が、右耳の聴力低下を主訴に来院されました。

症状は初回の来院から約3週間前に突然現れ、耳鼻科で突発性難聴の疑いと診断されました。

すぐにステロイド治療を開始した結果、耳の閉塞感や残響感は徐々に改善したものの、右耳の聞こえだけが十分に回復せず、左右の聞こえ方に差が残っていました。

日常生活は送れていたものの、

「右耳だけ聞こえが悪い。」

「左右で音の聞こえ方が違う。」

という違和感が続いており、

「このまま戻らなかったらどうしよう。」

という不安から当院を受診されました。

 

さらに詳しくお話を伺うと、

高校生の頃から耳鳴りがあり、2年前には右耳の耳管開放症を疑われたこともあったそうです。

そのため患者様自身も、

「耳は昔から弱い。」

という認識を持っておられました。

ステロイド治療後も改善しきらない聴力低下に対し、少しでも改善の可能性を求めて来院されました。

通院頻度・回数

週2回 計4回

施術と経過

●初診時の所見

当院では耳だけを診るのではなく、身体全体の状態を評価した上で施術方針を決定しています。

初診時の触診では、

  • 肩上部の強い筋緊張
  • 臀部の強い緊張

が特に目立っていました。

首を左右へ回した際の可動域もやや低下しており、身体全体の緊張が続いている状態でした。

当院では、このような肩や臀部を含めた全身の筋緊張が続くことで、姿勢のバランスや血流、自律神経の働きに影響を及ぼし、耳周囲の回復を妨げる可能性があると考えています。

そのため今回は、

  • 臀部の筋緊張の改善
  • 下腿部から脚長差の調整
  • 首肩への負担軽減

を目的に施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

臀部と下腿部を中心に施術を行いました。

施術後には、

「首が回しやすくなりました。」

との変化がみられました。

一方で、この時点では聴力の改善についてははっきりした自覚はありませんでした。

【第2回目】

前回と同様の施術を継続しました。

すると患者様から、

「少し聞こえが良くなっている気がします。」

とのお話がありました。

左右差も少しずつ小さくなってきたとのことでした。

【第3回目】

さらに施術を継続すると、

右耳の聞こえ方が以前より自然になってきたことを実感されました。

耳鳴りも以前ほど気にならなくなり、

「かなり楽になりました。」

と笑顔で話してくださいました。

【第4回目】

4回目の施術では、

右耳の聴力は大幅に改善し、

左右差もほとんど気にならない状態となりました。

施術期間中に症状の再燃は認められず、安定した状態を維持できたため、この時点で施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

臀人

臀部の筋緊張を緩和し、姿勢やバランスを整える目的で使用しました。

臀落

骨盤周囲の動きを改善し、全身の緊張を軽減する目的で使用しました。

玉竧

下腿の筋緊張のアンバランスを整え、首肩への負担軽減を目的として使用しました。

三陰交

下腹部の循環を良くして自律神経を整える目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

突発性難聴では、耳鼻科でステロイド治療が行われることが一般的です。

本症例でも、ステロイド治療によって閉塞感や残響感は改善していましたが、聴力低下だけが残存していました。

このように、一部の症状は改善しても聴力だけが十分に回復しないケースは珍しくありません。

 

当院では、耳だけではなく全身の状態を評価し、身体全体の筋緊張や姿勢のバランス、自律神経の働きに着目して施術を行っています。

今回の患者様では、特に臀部と肩周囲の筋緊張が強く認められました。

これらの緊張が持続すると、全身のバランスが崩れ、首や耳周囲への負担も増加し、回復を妨げる一因となる可能性があると当院では考えています。

 

施術開始直後には聴力の変化は明確ではありませんでしたが、身体の緊張が徐々に改善するにつれて聴力も回復し、4回の施術で大幅な改善が得られました。

また、高校生から続く耳鳴りや耳管開放症を疑われた既往があったにもかかわらず、今回の聴力低下が改善したことは、全身の状態を整えることの重要性を示す一例と考えています。

もちろん、すべての突発性難聴が同じように改善するわけではありません。しかし、ステロイド治療後も症状が残っている方にとって、鍼治療が回復を後押しする選択肢の一つとなる可能性があると考えています。

突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴では、まず耳鼻科で適切な診断と治療を受けることが大切です。

一方で、

  • ステロイド治療後も聞こえが戻らない
  • 左右の聞こえ方に違和感が残る
  • 耳鳴りが続いている

という方も少なくありません。

 

当院では耳だけを施術するのではなく、首・肩・骨盤・臀部など全身の状態を確認し、身体全体のバランスを整える施術を行っています。

「薬だけでは改善しきらなかった」「もう少し回復を目指したい」という方は、お気軽にご相談ください。


発症3日の突発性難聴 3回で耳つまり・耳鳴りが改善

40代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

40代男性の患者様が、右耳のつまり感と耳鳴り、急激な聴力低下を主訴に来院されました。

症状が現れたのは来院の約3日前で、それまでは特に耳の異常はありませんでしたが、突然右耳が詰まったような感覚が現れ、その後「キーン」という耳鳴りとともに急激に聞こえが悪くなったそうです。

耳鼻科を受診したところ、突発性難聴の疑いと診断されました。

しかし、この患者様は糖尿病の既往歴があり、一般的に行われることの多いステロイド治療は実施されていませんでした。

また、以前から花粉症による鼻づまりもあり、「耳が抜けないような感じが続く」「このまま聞こえなくなってしまうのではないか」という強い不安を抱えておられました。

ご本人のお話では、聴力は普段の2割程度しか聞こえていない感覚で、仕事や日常生活にも大きな支障が出始めていました。

「少しでも聞こえが戻る可能性があるなら試したい」

という思いで、発症早期の段階で当院へ来院されました。

通院頻度・回数

週2回 計3回

施術と経過

●初診時の所見

当院では耳だけではなく、身体全体の状態を確認したうえで施術方針を決定しています。

初診時に触診を行ったところ、

  • 耳周囲(翳風付近)の強い緊張
  • 首周囲の筋緊張
  • 下腹部の張り・緊張

が認められました。

また、骨盤周囲のバランスにも乱れがみられ、肩甲骨周囲や下腿部にも筋緊張が存在していました。

さらに、花粉症による鼻閉の影響もあり、呼吸が浅くなっている印象を受けました。

当院では、このような首肩の緊張や腹部の張り、身体全体のバランスの乱れが続くことで、自律神経の働きや耳周囲の血流にも影響を与え、症状の回復を妨げる可能性があると考えています。

そのため今回は、

  • 骨盤のバランスを整えること
  • 首肩や耳周囲の緊張を緩和すること
  • 腹部の張りを改善すること

を目的として施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

初回は耳だけを施術するのではなく、全身のバランスを整えることを目的に施術を行いました。

骨盤周囲、肩甲骨周囲、下腿部のツボを中心に施術し、耳周囲の緊張を緩和するよう調整しました。

施術後、大きな変化はありませんでしたが、身体全体が軽くなった感覚があったとのことでした。

【第2回目】

2回目の来院時には、

「前回より聞こえがかなり良くなっています。」

と患者様ご本人から嬉しいご報告がありました。

耳のつまり感も軽減し、耳鳴りも以前より気にならなくなっていました。

触診でも耳周囲や頸部の緊張が初診時より和らいでおり、同様の施術を継続しました。

【第3回目】

3回目の来院時には、

「ほぼ普通に聞こえるようになりました。」

とのお話がありました。

耳鼻科でも聴力は正常範囲まで回復していることが確認され、ご本人も日常生活に支障がない状態まで改善していました。

耳のつまり感や耳鳴りもほぼ消失し、その後症状の再燃も認められなかったため、この時点で治療を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを整え、全身の緊張を緩和する目的で使用しました。

開魄

胸鎖乳突筋の緊張緩和をし、耳周囲の状態を整える目的で使用しました。

三陰交

下腹部の張りや身体全体の緊張を緩和する目的で使用しました。

陰陵泉

下腹部の張りや身体全体の緊張を緩和する目的で使用しました。

仁偶

首周囲の緊張を緩和し、耳周囲への負担軽減を目的として使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

突発性難聴では、一般的に発症後できるだけ早く耳鼻科を受診し、必要に応じてステロイド治療などを開始することが重要とされています。

しかし本症例では、糖尿病の既往があったことから、ステロイド治療は実施されていませんでした。

そのような状況の中でも、患者様は発症から3日という早い段階で当院へ来院され、鍼施術を開始することができました。

当院では、耳だけが原因ではなく、首肩の緊張、腹部の張り、骨盤のバランスの乱れなどが重なることで、耳周囲の血流や神経の働きにも影響を及ぼし、症状の回復を妨げる可能性があると考えています。

そのため、耳周囲だけを施術するのではなく、身体全体の状態を整えることを重視しています。

本症例では、2回目の施術時点で聴力の改善を自覚され、3回目には正常範囲まで回復が確認されました。

もちろん、すべての突発性難聴が同様の経過をたどるわけではありません。しかし、発症早期に施術を開始できたことが良好な経過につながった可能性は十分に考えられます。

また、ステロイド治療が難しい方や、ほかの治療法を検討したい方にとっても、鍼治療が選択肢の一つとなる可能性がある症例であったと考えています。

突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴は、時間との勝負ともいわれる症状です。

「耳が急に聞こえなくなった」「耳が詰まった感じがする」「耳鳴りが急に始まった」という場合は、まず耳鼻科で適切な診察・検査を受けることが大切です。

そのうえで、

  • ステロイド治療が難しいと言われた
  • 少しでも早い改善を目指したい
  • 薬以外の方法も検討したい

という方は、できるだけ早い段階で鍼治療を開始することも一つの選択肢となります。

当院では、耳だけではなく、首・肩・腹部・骨盤など全身の状態を確認し、一人ひとりのお身体に合わせた施術を行っています。

突発性難聴や耳鳴り、耳のつまり感でお悩みの方は、お早めにご相談ください。


発症3日の突発性難聴 10回で聴力低下・耳鳴りが改善

50代・女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

50代女性の患者様が、突然右耳の聞こえが悪くなり、「キーン」という耳鳴りが続くという症状で来院されました。

症状が現れたのは来院の約3日前で、それまでは特に耳の異常はありませんでしたが、ある日突然、右耳が詰まったような感覚とともに聴力が低下したそうです。

耳鼻科を受診したところ「突発性難聴の疑い」と診断され、薬による治療を開始されました。

しかし、

  • 耳鳴りが一日中続く
  • 自分の声が耳の中で響く(自声強聴)
  • 人との会話が聞き取りにくい
  • このまま聞こえなくなるのではないかという不安

などの症状が続いており、少しでも改善の可能性を求めて当院へ来院されました。

幸いにも、めまいなどの症状はありませんでした。

通院頻度・回数

週2回 計10回

施術と経過

●初診時の所見

当院では耳だけを診るのではなく、全身の状態を確認した上で施術方針を決定します。

今回の患者様では、触診により

  • 翳風周囲の強い筋緊張
  • 首から肩にかけての筋緊張
  • 頸部の可動性低下

が認められました。

また、骨盤のバランスにも左右差があり、身体全体のバランスが崩れることで首や肩への負担が増し、耳周囲にも影響を及ぼしている状態と考えられました。

当院では、このような筋緊張や身体全体のバランスの乱れが耳周囲の血流や神経の働きに影響し、症状の改善を妨げている可能性があると考えています。

そのため、耳だけを施術するのではなく、

  • 骨盤のバランス
  • 首・肩の筋緊張
  • 全身のバランス

を整えることを目的に施術を開始しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

骨盤の調整を目的としたツボと、首肩の筋緊張を緩和するための施術を行いました。

施術後は

「身体は軽くなった」

との変化はありましたが、聴力や耳鳴りには大きな変化はみられませんでした。【第2回目】

3日後に再来院。症状の大きな変化はなかったが、「前より耳が軽い感じはある」とのこと。同様の部位に加え、顎の動きと関連する首回りのツボにもアプローチ。特に顎関節と後頸部の連動性を意識して施術を実施。

【第2~5回目】

同様の施術を継続しました。

徐々に

  • 耳の圧迫感が軽くなる
  • 自声強聴が少し楽になる

という変化が現れ始めました。

【第6~9回目】

耳鳴りの強さが徐々に軽減し、

「以前より聞こえやすくなってきた」

と実感されるようになりました。

日常生活での会話も楽になり、不安感も軽減していきました。

【第10回目】

聴力は大幅に改善し、耳鳴りもほとんど気にならない程度まで軽減しました。

施術期間中に症状が再燃することもなく、安定した状態を維持することができました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを整え、全身の筋緊張を緩和する目的で使用しました。

合谷

首から肩、上半身の筋緊張を緩和し、耳周囲への負担を軽減する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

突発性難聴は耳鼻科でステロイド治療などが第一選択となることが多い疾患です。しかし、薬による治療だけでは十分な改善が得られず、不安を抱えながら当院へ来院される方も少なくありません。

当院では、耳だけに原因があるのではなく、首や肩の筋緊張、身体全体のバランスの乱れによって耳周囲の血流や神経の働きが低下し、症状の改善を妨げている可能性があると考えています。

そのため、耳だけではなく、首・肩・骨盤など全身の状態を評価し、それぞれの状態に合わせた施術を行っています。

今回の症例で特に重要だったのは、発症から3日という非常に早い段階で施術を開始できたことです。

当院では、突発性難聴は発症から時間が経過するほど改善が難しくなる傾向があると考えています。そのため、耳鼻科で適切な診断と治療を受けながら、できるだけ早い段階で鍼治療を開始することが改善の可能性を高める一つの要因になると考えています。

もちろん、症状の経過や改善には個人差がありますが、本症例では早期から継続して施術を行えたことが、聴力低下や耳鳴りの改善につながった可能性が考えられました。

突発性難聴でお悩みの方へ

突発性難聴は、早期の対応が重要とされる症状です。

「耳が詰まる感じがする」「急に聞こえにくくなった」「耳鳴りが続いている」といった症状がある場合は、まず耳鼻科で検査・診断を受けることが大切です。

そのうえで、薬による治療だけでは改善がみられない場合や、できるだけ早い回復を目指したいとお考えの方は、鍼治療という選択肢もあります。

当院では、耳だけでなく首・肩・骨盤など全身の状態を確認し、一人ひとりの症状に合わせた施術を行っています。

突発性難聴や耳鳴りでお悩みの方は、お早めにご相談ください。


突発性難聴の疑いによる右耳の詰まり感と聴力低下

40代・女性・介護職
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

約2週間前から突然、右耳に詰まったような違和感と共に聴力が低下。

常にその症状が続いており、特に日常生活での会話が聞き取りづらくなることで支障を感じていた。

「右耳に膜が張っているような詰まり感がずっとある」「人の声が片方からしか入ってこない感じがする」といった具体的な症状を訴えられた。

加えて、数ヶ月前から「口を開けると右の顎がゴリッと鳴る」という顎関節の違和感もあったとのこと。

耳鼻科を受診し「突発性難聴の疑い」と診断されたが、薬物療法に対する反応が乏しく、他の選択肢を探す中で当院の鍼灸治療を知り、来院された。

通院頻度・回数

週2回 計3回

施術と経過

●初診時の所見

初診時の触診と問診により、以下のような状態が確認された。

• 首から肩にかけての著しい筋緊張

• 特に右側の顎関節・肩甲間部〜後頸部にかけての張り

• ふくらはぎの緊張が強く、足の冷えも見られた

• 骨盤の左右差も目立ち、右側の坐骨がやや下がっている

以上の情報から骨盤を中心とした下半身の骨格的なバランスが歪んでおり、結果として顎や首肩といった上半身に筋緊張が及んでいると判断した。

● 施術後の経過

【第1回目】

施術後、症例者は「なんとなく、少し音が入ってきている感じがする」と表現された。明確に「聞こえた」とまではいかないが、体感としてわずかな変化を感じ取っておられた。

【第2回目】

3日後に再来院。症状の大きな変化はなかったが、「前より耳が軽い感じはある」とのこと。同様の部位に加え、顎の動きと関連する首回りのツボにもアプローチ。特に顎関節と後頸部の連動性を意識して施術を実施。

【第3回目】

施術後、「今朝、目覚めた時に、明らかに右耳からも音が入ってきていた」とご報告。聴力も日常会話の中でほぼ問題なくなっており、ご本人も「かなり戻っていると思う」と実感されていた。再度、耳鼻科にて検査したところ、「正常範囲内に回復」との診断を受けられた。

使用したツボ(施術部位)

承山:ヒラメ筋肉⇒後頭部の筋緊張緩和

膀胱兪:仙腸関節(骨盤)⇒顎関節の調節

合谷:鎖骨~胸鎖乳突筋の筋緊張緩和

開魄:鎖骨~胸鎖乳突筋の筋緊張緩和

まとめ:症状の分析

この症例は、突発的な右耳の詰まり感と聴力低下に対し、3回の鍼治療とかなり早期に改善した一例である。その要因としては発症後早期(2週間以内)に来院されたことが大きい。

耳鼻科で『突発性難聴』と診断されてなかなか改善されないまま時間が経過していくと1ヶ月を超えると治療が大変困難となる。

西洋医学では投薬中心となる突発性難聴だが、改善が見られない場合は、鍼治療という選択肢も有効である。

東洋医学(鍼治療)では原因は耳そのものではなく、耳の近辺の顎・首・肩・背中の筋肉の緊張が耳への血流悪化に関係していると考えて、治療を行うことで西洋医学(耳鼻科)では改善できなかった場合でも可能性がある。

特に口の開閉時に顎に違和感があるケースでは、顎関節と耳の距離の近さからも、局所の緊張が耳の違和感につながっていることがある。今回の症例でも、顎や首周囲の緊張を鍼で和らげることで耳への圧迫感が軽減した。

そして、最も大事なのは早期に来院することである。どれだけ鍼治療に西洋医学にはない改善の可能性があっとしても発症から時間が経つと改善が困難となる。

今回症例のように発症後2週間以内の来院が改善の可能性を高め、治療回数も少なくなる傾向がある。


2週間前に発症した突発性難聴で聴力戻らず耳閉感あり

50代 女性 パート

2週間前に左耳の突発性難聴が発症し、2日後に病院で投薬を開始しても聴力が戻る気配がなかったことから当院に来院された。

耳閉感があり。左手のしびれがある。

また腰椎分離症があり腰痛は慢性的にある。

通院頻度・回数

週2回 6回、週1回 2回、10日 2回

計10回

施術と経過

●初診時

身体を検査したところ、食いしばりによる顎と腰から下の緊張が強い。

●2~3回目

耳に変化はないが手のしびれは減った

●4回目

耳の詰まりは軽くなり聞こえやすくなった。

●5回目

耳鳴りが消えた。

つまり感は残り20~30%

●6~7回目

耳のつまりは睡眠の状況次第で波がある

聴力検査は正常範囲となった。

通院頻度を1週間に1回にした。

●8回目

耳の調子がいい日が増えた。10日開けて様子を見る。

●9回目

耳のことは問題ないが腰痛とこめかみが痛い

●10回目

耳は好調であるが腰椎分離症があることから腰痛は全くなくなるわけではない。

月に1回でも腰の状態を良くしてほかの症状に繋がらないよう通院を続けた。

使用したツボ(施術部位)

築賓・飛陽:ふくらはぎの緊張緩和⇒後頭部~後頚部の緊張緩和

玉身:腓骨頭の調整⇒大腿筋膜張筋の緊張緩和⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和

委中::ヒラメ筋の緊張緩和⇒肩上部の緊張緩和

陽陵泉:腓骨筋の緊張緩和⇒首肩コリの改善

二ノ臀:大殿筋の緊張緩和⇒肩上部の表層部の緊張の改善

膀胱兪:仙腸関節の調整⇒顎関節の調整

まとめ:症状の分析

腰椎分離症も持っているということで、下半身を触れると臀部、ふくらはぎ、足の外側の緊張が非常に強かった。

この下半身の緊張が上半身にも影響していると考え、施術を行ったところ耳のつまりが取れ、状態も安定していった症例であった。


仕事から帰ってきて急になった突発性難聴

40歳代 男性 消防士

4日前に仕事から帰ってきて、ゆったりとテレビをみていたら突然左耳が詰まった感じがして、聞こえなくなった。同時に耳鳴りも聞こえ始めた。

翌日、耳鼻科にて突発性難聴と診断されて点滴治療を開始。早期改善をしたいと思い、他の治療法を探していた時に当院をネットで見つけて来院された。

【検査からの身体所見】

左の胸鎖乳突筋の特に側頭骨付近が極度に緊張していた。

首の回旋(左右を向く)に可動域制限があり、左を向くと首筋が詰まる感じがした。さらに、首の側屈(横に倒す)にも動かしづらさを本人も自覚していた。

左の股関節が硬く、可動域も悪かった。

仕事柄、足腰をよく使うことや趣味で山を走って登るため、股関節やふくらはぎの筋肉に強い緊張が見られた。

当院での施術

●初診(5月13日)

・鍼施術:後稽、玉陽、養老、陽陵泉、地天

⇒胸鎖乳突筋の緊張緩和による首の回旋運動の改善、ふくらはぎ、股関節の緊張緩和ののツボ

●2診目(5月18日)

初回に同じ治療内容

症状の分析と治療の推移

【症状の分析】

突発性難聴の多くの場合は内耳への血行不良と考えられるため、側頭骨付近の胸鎖乳突筋や首肩こりの状態を緩和することがメインとなる。

また、顎関節は耳管の詰まりに大きく関係している。本件の場合は顎関節の調節を股関節から行った。これは、股関節と顎関節ともに動きの悪い人の場合は連動関係にあるからである。

【治療の推移】

初回来院時は耳が詰まったような感じで聞こえない様子。

1診目の施術直後で耳が通った感じがして、帰宅後に耳が普段通り聞こえるようになった。2診目に来院された時には普段通りの状態になっていたため、治療を終了した。


発症1週間の突発性難聴/4回で聴力低下・耳閉感、7回で耳鳴りが改善

30代・女性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

来院の約1週間前、朝起きた際に突然、耳が詰まったような感覚が現れ、同時に耳の聞こえにくさを自覚しました。

これまでにはなかった急な耳の症状だったため医療機関を受診したところ、突発性難聴と診断されました。

病院ではステロイドによる治療を受けましたが、本人としては十分な改善を感じられず、聴力低下に加えて耳の詰まり感(耳閉感)や耳鳴りが残っていました。

特に耳鳴りは夜の静かな時間帯になると気になりやすく、病院での治療を受けた後も耳の症状が続いていることに不安を感じていました。

そこで、病院での治療と並行して別の方法からも改善を目指したいと考え、発症から約1週間という比較的早い段階で鍼灸TAKAへ来院されました。

通院頻度・回数

週1~2回 計7回

施術と経過

●初診時の所見

初診時に身体の状態を確認したところ、特に目立っていたのが肩周囲の強い緊張でした。

当院では突発性難聴による聴力低下や耳鳴り、耳閉感がある場合でも、耳だけを施術するのではなく、首や肩、背中などを含めて身体全体の状態を確認しています。

今回の症例では肩周囲の緊張が顕著であったことから、この緊張状態を整えることを施術方針の一つとしました。

耳周囲へ直接多くの鍼をするのではなく、臀部・手・足・手首など身体の離れた場所にあるツボを選択し、肩周囲の緊張を緩和することを目的に施術を行いました。

また、突発性難聴では聴力だけでなく、耳閉感や耳鳴りといった複数の症状が同時に現れることがあります。そのため、単純に「聞こえるようになったか」だけではなく、耳の詰まり感や耳鳴りがどのように変化していくのかについても確認しながら施術を進めました。

● 施術後の経過

【第2~3回目】

施術を重ねるにつれて、まず変化が現れたのが耳の詰まり感と耳鳴りでした。

発症当初から続いていた耳が塞がっているような感覚が徐々に軽くなり、耳鳴りについても以前より気にならない時間が増えてきました。

ただし、この段階では耳鳴りが完全になくなったわけではなく、特に周囲が静かになる夜になると耳鳴りが気になる状態が残っていました。

そのため、初診時と同様に肩周囲の状態を確認しながら施術を継続しました。

【第4回目】

4回目の施術を受ける頃には、発症当初から続いていた耳の詰まり感はなくなりました。

さらに医療機関で聴力検査を受けたところ、低下していた聴力についても回復してきていることが確認されました。

本人の感覚として耳が楽になっただけではなく、病院で行われた聴力検査でも回復が確認されたことは、この症例における大きな変化でした。

一方で、耳鳴りについてはまだ多少気になる時間帯が残っていました。

そのため、聴力と耳閉感の改善後も、残っている耳鳴りを確認しながら施術を継続しました。

【第5~7回目】

その後も回復した聴力と耳閉感については良い状態を維持していました。

さらに施術を継続することで、最後まで残っていた耳鳴りにも変化が現れ、特に夜間に耳鳴りを意識することが少なくなっていきました。

聴力についても回復した状態を維持し、耳閉感の再発もなく、耳鳴りについても日常生活で気になることが少なくなったため、計7回で今回の症状に対する施術を終了しました。

特に効果のあったツボ(施術部位)

臀蓋 R

骨盤周囲から身体全体のバランスを整える目的で使用しました。

手臨泣 R

手の甲から肩の緊張を改善する目的で使用しました。

足臨泣 R

足の甲から肩の緊張を改善する目的で使用しました。

養老 R

手首から顎関節を整える目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特に重要だったのは、突発性難聴を発症してから約1週間という比較的早い段階で来院されたことです。

突発性難聴では、突然の聴力低下だけでなく、耳が塞がったように感じる耳閉感や耳鳴りなどが同時に現れることがあります。

今回も、病院で突発性難聴と診断されステロイド治療を受けていましたが、来院時にはまだ聴力低下・耳閉感・耳鳴りが残っていました。

 

当院では、突発性難聴による聴力低下が残っている症例については、発症からどのくらい時間が経過しているかを重要な要素の一つとして考えています。

これまでの症例には、病院での治療によって聴力そのものは回復しているものの、耳鳴りや耳閉感だけが数週間から数カ月残っているケースもあります。

しかし今回の場合は、それらとは異なり、まだ聴力低下そのものが残っている時期に来院されました。

 

そのため、まず大切なのは医療機関で適切な検査・治療を受けることです。突然聞こえにくくなった場合には、鍼灸院への来院を優先するのではなく、耳鼻科などの医療機関を早期に受診する必要があります。

今回の患者様についても、すでに医療機関を受診し、ステロイド治療を受けたうえで鍼施術を併用しています。

初診時の身体所見では、特に肩周囲に強い緊張が認められました。

 

そこで当院では耳だけに注目するのではなく、臀部や手足などのツボを利用しながら、肩周囲を含めた身体の緊張状態を整えていきました。

その後、2~3回目から耳閉感と耳鳴りが軽減し、4回目には耳閉感がなくなり、医療機関の聴力検査でも聴力の回復が確認されました

さらに施術を続けることで、最後まで残っていた夜間の耳鳴りについても徐々に気にならなくなり、7回の施術で良好な状態となりました

 

今回の聴力回復については、鍼施術だけによるものと断定することはできません。病院で行われたステロイド治療や自然経過なども含めて考える必要があります。

一方で、病院での治療後も症状が残っていた段階から鍼施術を併用し、耳閉感・聴力低下・耳鳴りがそれぞれ異なるタイミングで段階的に改善していったことは、この症例の特徴といえます。

 

突発性難聴は同じ病名であっても、来院時に「聴力低下そのものが残っているのか」「聴力は回復して耳鳴りだけが残っているのか」「耳閉感が主症状なのか」によって状態が異なります。

そのため当院では、病院での聴力検査の結果や発症からの期間を確認したうえで、耳の症状だけではなく首肩など身体の状態も含めて施術方針を考えています。

突発性難聴と診断され、病院でステロイド治療を受けたものの、聴力低下・耳閉感・耳鳴りが残っている方は、まず医療機関で経過を確認しながら、できるだけ早い段階で鍼施術の併用を検討することも一つの選択肢です。


発症直後の突発性難聴 耳閉感・耳鳴り・聴力低下が改善

20代・男性
担当鍼灸師:渡辺 賢司/東尾 静香

朝起きた際、突然耳が聞こえにくくなっていることに気づき、医療機関を受診したところ突発性難聴と診断されました。

病院ではステロイドによる治療を受けましたが、本人が期待していたほどの改善はみられませんでした。

特につらかったのが、常に続く耳が詰まったような耳閉感です。周囲の音だけでなく人の声も聞き取りにくく、日常の会話にも不便を感じていました。

さらに「キーン」という高い音の耳鳴りが続き、静かな場所でも耳鳴りが気になってしまう状態でした。

仕事中も耳鳴りに意識が向いてしまい、以前より集中しづらくなっていました。耳の詰まり、聞こえにくさ、耳鳴りが同時に続いていることへの不安もあり、病院での治療に加えて鍼治療を受けたいと考え、鍼灸TAKAへ来院されました。

通院頻度・回数

週2~3回 計5回

施術と経過

●初診時の所見

初回来院時に身体の状態を確認すると、特に目立っていたのが背中と顎周囲の強い緊張でした。

この方は建設業に従事しており、仕事では重い物を持ったり、手や腕に力を入れたりする機会が多い生活を送っていました。

耳の症状というと、耳そのものだけに原因を求めたくなります。しかし鍼灸TAKAでは、耳周辺だけを見るのではなく、首・肩・背中・顎・手など身体全体の緊張状態を確認することを大切にしています。

今回の症例では、仕事による手や腕への負担に加え、背中から肩周囲、そして顎周囲まで緊張が連動している状態が確認できました

そこで、まず背中の緊張を整えるために背部のツボを使用しました。また、日常的に負担がかかっている手や腕の状態も考慮し、手のツボにも鍼を行いました。

さらに、顎周囲には明らかな硬さが確認できたため、骨盤周囲のツボを使用して顎の緊張を調整しました。

施術後に再度身体を確認すると、初診時にみられた顎周囲の緊張に変化が確認できました。

そのため、耳だけに直接アプローチするのではなく、仕事によって負担のかかっている手や腕、背中、顎周囲の緊張を総合的に整える方針で施術を継続しました。

● 施術後の経過

【第1回目】

背中と顎周囲の緊張を中心に身体の状態を確認しました。

建設業という仕事柄、重い物を持つ機会が多く、手や腕、背中への負担が大きいことを考慮し、背中と手のツボを中心に施術しました。

また、骨盤周囲のツボを使用して顎周囲の緊張を調整しました。

初回は身体の緊張を整え、耳の症状がどのように変化するかを確認することとしました。

【第2回目】

初回施術後から、耳の詰まり感が軽減し、以前より音が聞こえやすくなってきたとのことでした。

来院当初は耳が常に塞がれているような感覚がありましたが、その強さに変化が現れ始めました。

身体の状態を確認しながら、初回と同じ方向性で施術を継続しました。

【第3回目】

この頃には、来院時に強く感じていた耳の詰まり感は完全になくなりました。

一方で、高い音の聞こえにくさと「キーン」という耳鳴りは残っていました。

耳閉感がなくなったことで日常生活での不快感は軽減していましたが、耳鳴りと高音域の聞こえについて引き続き経過をみながら施術を行いました。

【第4回目】

聞こえの状態はさらに改善し、人との会話で困ることがなくなりました。

また、耳鳴りの音も以前より小さくなり、仕事中に耳鳴りへ意識が向くことが減ってきました。

来院当初は耳鳴りによって集中力が低下していることを気にされていましたが、この頃には仕事にも集中できるようになってきたとのことでした。

単に聞こえだけではなく、耳鳴りによる日常生活への影響にも改善がみられました。

【第5回目】

耳鳴りもかなり落ち着き、本人からも日常生活で困ることはなくなったとの報告がありました。

耳の詰まり感は消失した状態を維持し、会話にも問題がなく、仕事中の集中を妨げていた耳鳴りも大幅に軽減していました。

日常生活上の支障がなくなったことを確認し、今回の突発性難聴に対する施術は終了としました。【第4回目】

特に効果のあったツボ(施術部位)

膀胱兪

骨盤周囲のバランスを調整し、顎関節を整える目的で使用しました。

合谷

手にあるツボ。首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

手三里

上腕にあるツボ。首周囲(特に胸鎖乳突筋)の緊張を調整する目的で使用しました。

附分

背中にあるツボ。後頚部から顎関節の緊張を調整する目的で使用しました。

 

※以上のツボ以外にも合計10か所以下を施術

当院(鍼灸TAKA)の考察

今回の症例で特徴的だったのは、耳の症状だけでなく、建設業による身体への負担と、背中・顎周囲の強い緊張が同時に確認されたことです。

突発性難聴では、まず耳鼻科などの医療機関を受診し、必要な検査や治療を受けることが重要です。本症例でも医療機関で突発性難聴と診断され、ステロイド治療を受けています。

 

一方、鍼灸TAKAでは病院での治療とは異なる視点から、耳の周囲だけでなく全身の状態を確認しました。

特に今回注目したのが、手・腕への負担、背中の緊張、顎周囲の硬さのつながりです。

建設業では、重い物を持つ、握る、支えるといった動作を繰り返します。そのため手や腕だけではなく、肩や背中にも継続的な負担がかかります。

 

さらに今回の症例では顎周囲にも強い緊張が確認できました。

当院では、このような身体の緊張が耳周囲の状態にも影響を与え、耳閉感や耳鳴りが長引く一つの要因になっていた可能性があると考えました。

そこで、耳だけに施術を集中させるのではなく、手・背中・骨盤周囲のツボを使いながら身体全体の緊張を整えました。

 

その結果、まず耳閉感が軽減し、3回目には消失。その後、聞こえや耳鳴りにも変化が現れ、5回目には日常生活で困ることがない状態まで改善しました。

特に印象的なのは、耳閉感の改善 → 会話の聞き取りやすさの改善 → 耳鳴りの軽減 → 仕事への集中力の回復というように、段階的に日常生活が取り戻されていった点です。

突発性難聴では「聴力がどこまで戻ったか」だけに注目しがちですが、実際に患者さんが困っているのは、耳の詰まりや耳鳴り、人の声の聞き取りにくさ、それによって仕事や生活に集中できないことなど多岐にわたります。

 

今回の症例は、医療機関での治療を受けながらも耳閉感や耳鳴り、聞こえにくさが残っている場合に、耳だけではなく、仕事や生活習慣によって生じている身体の緊張まで確認することの重要性を示した症例でした。

鍼灸TAKAでは今後も、突発性難聴という病名だけを見るのではなく、一人ひとりの仕事内容や身体の使い方、首肩・背中・顎などの状態まで丁寧に確認し、その方に合わせた施術につなげていきます。

担当者の紹介

鍼灸師の渡辺賢司です。私のプロフィールを紹介します。

さらに詳しく知りたい方はは下部の『詳しいプロフィールを見る』をご覧ください。

あなたの辛い症状は私にお任せください
  • 氏名:渡辺 賢司(わたなべ けんじ)
  • 出身:愛知県名古屋市
  • 資格:鍼灸師、あんま指圧マッサージ師
  • 仕事内容:自律神経系の症状に特化した鍼治療
  • 得意分野:耳の症状(突発性難聴やメニエール病など)
  • 趣味:映画鑑賞、カメラ
  • 特技:もやい結び
お客さまへのメッセージ

私は人生の様々な場面で鍼灸治療に助けられてきました。

体が不調だとそのことに悩むようになり、やりたいこともできず、仕事も思うようにいかず、心の不調にもつながっていきます。

自衛隊勤務時厳しい環境下で自分も、周りの人も悩むのを見てきました。このような経験から、鍼灸師となりました。

日々の不調で、思うようにしたいことができていない方、是非私にお任せください。

鍼灸師 東尾 静香

鍼灸師の東尾 静香です。私のプロフィールを紹介します。

さらに詳しく知りたい方はは下部の『詳しいプロフィールを見る』をご覧ください。

あなたの生きる力を応援します。
  • 氏名:東尾 静香(ひがしお しずか)
  • 出身:愛知県稲沢市
  • 資格:鍼灸師、あんま指圧マッサージ師
  • 仕事内容:自律神経系の症状に特化した鍼治療
  • 趣味:旅行 スポーツ観戦
  • 特技:畑作業
お客さまへのメッセージ

目まぐるしい勢いで、社会情勢や環境が変化している昨今。様々なストレスを抱えやすい状況になっていると思います。

私は、仕事、子育て、学校生活を通し多くの経験をさせてもらい、又困難な状況にも直面しました。そして多くの方達に助けられて今があります。

今度は私が皆様に恩返しをする番です。

皆様の生きる力を応援できるよう精一杯お手伝いしていきたいと思います。

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